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反省のポーション、オーニ(アヤワスカ)②~旅行記編~ Episodio Uno
30時間越えの移動(成田~Pucallpa)
2020年2月、成田空港から飛び立ち、アメリカのDallasを経由しLatam Airlinesでペルーの首都Limaへ向かいました。
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とても背徳的な味がしました笑。
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フライト中はブラジル人作詞家Paulo Choelho氏の「El Alquimista(和題:アルケミスト)」を読みながら、時間を潰しました。こちらの本はスペインのアンダルシアに住む少年が羊飼いとなってエジプトのピラミッドへ旅する物語ですが、とても心打たれる内容ですので非常にお勧めです。きっとあなたも旅に出たくなること間違いなしです!
Pucallpaの空港からSan Francisco村へ
成田から計30時間超の移動を経て、ヘトヘトになりながらようやくPucallpaへ到着しました。ここでこの旅の第一関門「空港からSan Francisco村への移動」を迎えました。出発前に海外のブログやYouTubeなどで下調べした内容によると、Ucayali川沿いのYarinacocha港から船で村まで向かえるとのこと。しかしこの区間の移動についての情報はどれも曖昧なものばかりで、結局力技で乗り切る他ありませんでした。
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空港を出ると、現地で“Moto Taxi(モトタクシー)”と呼ばれる三輪車のドライバー達が待機していたので「San Fransisco」と叫び続けました。すると彼らがぞろぞろと集まってきて必至に営業してきました。運賃相場を知る由も無かったので、そこで私は彼らに入札させることにしました笑。「Nueve, Ocho, Siete, Seis(9, 8, 7, 6)…」予め覚えておいた数字とボディランゲージでカウントダウンしていくと徐々にドライバーが諦めていき、最終的に6ソル程度で一人のドライバーが残りました。長髪で栗色の瞳をした彼は、私を後部座席に乗せると颯爽とエンジンを回転させ始めました。南米のエキゾチックな香りのするPucallpaの風を浴びると、移動の疲れが段々と癒されてきました。
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Pucallpaは高層ビルこそ無いものの、多くの建物が立ち並ぶ賑やかな街でした。
道中の換金所で米ドルとペルーソルの交換を済ませ、それから15分ほど北へ移動すると、街はずれでいきなり降ろされてしまいました。そこでドライバーはスペイン語で何か説明してきましたが、全く内容を理解できません。そのまま彼は行ってしまったので、仕方なく村があるであろう北へ歩みを進めました。
重いリュックを背負い舗装されていない道を汗だくになりながら歩いていると、別のMoto Taxiドライバーが近づいてきました。彼は必至に私に話し掛けて来ました。軽い脱水状態になっていた私はそれに反応する余裕すらありませんでした。しかし、あまりにしつこいので翻訳アプリで内容を確認すると、「この場所からSan Fransisco村まで遠すぎるから、このまま歩いて行ったら途中でぶっ倒れてしまうよ。タダでPucallpaの街に引き返してあげるから後ろに乗っておくれ。」とのこと。意識が朦朧となりながら乗車すると、再度同じ街はずれの場所に降ろされました。「何でまた振出しに戻らなきゃいけないんだ…」と落胆していると、ドライバーから「“Collectivo(コレクティーボ)”を使え。(指差しながら)あの商店の前で待っていればいい。」と言われました。どうやらその商店の前は、Collectivoという相乗りの停留所のようでした。ドライバーに感謝を伝え、拒まれながらもお金を渡して商店の前に向かいました。
ここでスマホの充電が切れてしまったため、近くの理髪店で交渉して充電させてもらい、雨期直前の酷暑の中、私は車両の到着を待ちました。
後に判明しましたが、Collectivoは安さと引き換えに、ボロボロのセダン車に7,8人がすし詰めになって乗るという非常に過酷なものでした(助手席は2人で使います笑)。
シャーマンとの運命的な出会い
近くの商店で購入したインカコーラを咥えながら立ち尽くしていると、一台のボロボロの車が停まりました。待ちに待ったCollectivoです。再度「San Fransisco」と叫ぶと、ドライバーから後部座席に案内され、他の客が乗り込むまで待つよう指示されました。
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乾き切った身体に沁み渡りました。
車内のシートの上でグッタリとしていると、一人の現地人が乗り込んできました。会釈するとスペイン語で話しかけてきたため、翻訳アプリで会話することにしました。
男「どこから来たんだ?」
MOMO「日本から来ました。」
男「それは珍しい。ところで、なぜサンフランシスコ村へ行くんだ?」
MOMO「アヤワスカのセレモニーに参加するためです。」
男「そうか、私こそがシャーマンだ。長旅で疲れているだろう、今夜はうちへ来るといい。」
彼は偶然にも村へ帰るところだったのです。
この時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。それまでの私は、空港をMoto Taxiで出てからというもの、猛暑の中5時間以上も路頭に迷い続け「こんなはずじゃなかった」と落ち込んでいました。しかし、それら全てがこの出会いに至るまでの“前兆”であったのです。冒頭で紹介した本「El Alquimista」では、“Maktub(マクトゥーブ)”というアラビア語が登場します。意味は「それは(神によって)書かれている」というものです。この言葉を読んだばかりの私にとって、自分に起きたこと全てが事前に計画されていたかのように運命的に感じました。
私はその興奮を抑えつつ、砂埃を立てながら舗装されていない道を突き進むCollectivoの上でシャーマンと宿泊やアヤワスカのセレモニーについて相談し始めました。結果、最初のセレモニーはその日の晩に行なうことに決まりました。
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道の両脇はアマゾンの植物で鬱蒼としていました。
最後に
今回は、Episodio Uno(第一話)として日本出発からシャーマンとの出会いについて書き上げました。如何でしたでしょうか。次回は、いよいよ初めてのアヤワスカ体験についてです。
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ではでは。