ブロッコリー事件③
「待ってくれ」とも「わかりました」ともすぐには言わなかった上司。
「あの方が居なければ続けたいと思えますか?」
「うーん、それはわかんないですね、
居ても居なくても同じかもしれない。
誰かのせいにして辞めるってのは私は好きじゃないし。留学するとか、転職したいなとかあれば普通に辞めますからね。
体調不良が辞める動機になるとは思わなかったけど、まぁ、少し前までであれば、留学や転職まで続けたいなって思ってやってきました。
元々の仲間は好きだから、この仕事もここまで耐えられたってのはありますけどね。
でも私は自分の身体とやりたいことのほうが大事なので」
「そうですよね…でもあなたが辞める必要ない…
あのね… 実は上席者達がね、あの方(異常者)のせいで退職者が出るのは良くない(雪崩を恐れているのか?)って、そうやってすごく言っていたの。
だからもし了解して頂けるなら、、私今から上席に、こういうことで退職の意思がある方が来たという報告をしに行きたいの!」
すごく良くないとか言う割に、そのまま我慢しろと放置プレイしたのは上席らの方じゃんか、どういうことだ?と思ったが、
「このことが主たる原因で体調を壊し、辞めたいと言う人が出た」という事実、
もしかしたら何か役に立つのか…?と思って、
「どうぞお伝えください、いいですよ」と答えると、上司はサザエさんか!という勢いで部屋を飛び出していった。
「辞めたいと言う者が現れたら、報告しにくるように」と事前に打ち合わせされていたのかもしれない。
でも私は上司のその言い方が、
何とかして守ってあげる方法が残っていないか?と最後まで動いてくれようとしているようにも見えた。
診断書を出している正社員
変わりはいくらでもいるパート
立場の違いは明白。
脈があろうが無かろうが、もうどうでも良い。
期待もない。
ちなみにサザエさんがすっ飛んで行った先の上席は、その日不在だったそうだ。
今日、報告に行くとメールが来た。
自分に「悔しい」と言う感情が少しあるのもわかった。
私が辞める事になって、会社が変わろうが変わらなかろうが、どうでもいい。
でも、1人の異常者のせいでこういうことになる、という事実として爪痕は残していこうと思った。
静かに去るのが流儀なのかもしれないし、本来はそうしてきた。
でも今回は、やるだけやって、言うだけ言ってダメでした、となる方が、私のわずかな悔しさも綺麗に昇華されると思う。
腹は括ってある。
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