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海外オンライン謎解き公演(と英語学習)のススメ

1. Introduction

皆さん自粛してますか?

3月以降、世界的なCOVID-19の大流行を受けて、楽しみにしていた謎解きイベントが中止になってしまうことが相次ぎ、元気がなかった人たちも多いのではないでしょうか。かくいう私もそんな一人でした。

ところが、何事にも明るい面というのはあるもので、今まで現地に行かなければ解くことができなかった海外の謎解き公演がオンライン用に形を変えて公開されているケースがいくつもあるのです。

たとえば、ついさっきやった『The Real Kitchen Nightmare』ですが、これは本来ならニューヨークに行かなければできない公演。

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友達の友達が現地でやって超良かった、というのを聞いて、即予約を取って挑戦したのですが、確かにめちゃめちゃオススメでした。

ストーリー的には、腕は天才的だけど気性に問題がある――どころか更正施設のお世話になってたりもするクレイジーなシェフがいる一流フランス料理店で、従業員たちが「姿を消してしまった」……というちょっとホラー/スリラー調のもの。

面白そうでしょう? (詳しくはこちらの体験記事もどうぞ)

でも、ここで一つ大きな問題があるのです。それは、言語の壁。
前述したとおり、最近増えているオンライン公演は、基本的に実際に公演を行っていた施設が遊休状態にあるので、それを遠隔プレイできるように調整したモノがほとんど。
従って、私たちプレイヤーの代わりに誰かが現地にいて、その人に指示をして捜索をしてもらい、その結果を受けて謎を解いていくという形になります。

大体は、Zoomなどを使ってカメラ映像と音声を現地とリンクさせた状態で進めていくのですが、普段ならちょっと手を伸ばせば自分で確かめられるものを「本棚の前に行って、3段目の右から2冊目を手に取って、中を見てください」というような内容を口頭で指示しなければいけません。

幸い私は帰国子女なので、英語には不自由しないのですが、めちゃくちゃオススメのこのコンテンツを遊んで貰うためには、まず「えーっと、英語は得意?もしくは得意な友達を誘える?」というところからスタートしなければなりません。
(システム的にOKなのであれば、私が非プレイヤーとして通訳に入ってもいいよ!くらいの気持ちはありますが、指示を出すこともリモート謎解きの醍醐味なので、できれば各自で四苦八苦しながら挑んで貰いたいところです)

2. Hints

ということで、唐突ではありますがオンライン公演で使える英語講座をやってみたいなと思い立ったわけです。
以下の文章は、高校生までの英語を一通り勉強したことはあるけど、正直会話にはまったく自信がないよ、という人を対象に考えています。できるだけ細かい文法には触れずに、最低限必要な部分を「思い出す」ための文章です。残念ながらここだけで英語が喋れるようになることを目的にしていないので、網羅的ではないことをご了承ください。

[英会話で一番重要なのは動詞]

行動をお願いするので、とにかく動詞が必要です。

◇移動の例文
基本的には動き回って貰う必要があるので重要ですが、目的のものの名前がわかっている場合には細かい指示は不要です

XXXまで行って → Go to XXX. 
e.g. Go to the wall (壁) /door(扉)/shelf (棚)/table(テーブル)/
desk(書き物机)/chest (宝箱/たんす) /barrel(タル) /box(箱) /safe (金庫)/
picture (絵画/写真) /fireplace (暖炉) /TV(テレビ。ティーヴィーと発音)...

→場所やモノの名前がわからない場合は、カメラを持っている人を基準とした頼み方をします。
・Go straight. (まっすぐ進んで)
・Turn left/right(左/右を向いて)
・Turn around(後ろを向いて)
・A bit more (あとちょっと)
・Go closer(もっと近づいて)

◇モノに対する単純なアクションの例文
基本的にはやって欲しい動作の動詞+何を対象にするかの名詞

・Take XXX(XXXを取って)
・Pick XXX up(XXXを拾い上げて)
・Remove XXX (XXXを外して)
・Show us XXX(XXXを見せて)
・Try XXX on the lock/phone/key pad(コードXXXを錠/電話/キーパッドに入力して)
・Bring XXX to A (XXXをA[場所]に持っていって)
・Turn XXX upside down (XXXを上下逆さにして)
・Flip XXX(XXXを裏返して)
・Stick XXX into A(XXXをAに突っ込んで)
・Turn off/on the light(電気を消して/つけて)
・Turn down/up the volume(音量を下げて/上げて)

◇抽象度の高いアクションの例文
特に謎に詰まった時などに使える、something, anythingなどの対象をはっきり指定できない場合の言葉と形容詞を組み合わせた指示。

Can you find something useful?(役立ちそうなものを探して)
・Is there anything we haven't checked(まだ確認してないものはある?)
・Do you see something red/magnetic/heavy/liquid? 
(赤い/磁石性の/重い/液体のモノはある?)

[謎解き特有の名詞]

◇鍵関連の言葉
日本語だと両方「鍵」と言ってしまいがちですが、「開けるもの」がKeyで「開けられるもの」がLock

How many digits?(何桁錠?)
Is the code numbers or alphabets?(番号鍵?それともアルファベット鍵?)
Unlock it(それの鍵を開けて。Openと言ってしまいがち)

◇紙関連の例文
ヒントが書かれがちなものの代表格と言えば、そう。紙だね!本や手帳(notebook) なんかもよく使われるよね。

・Read the piece of paper(紙切れを読んで)
・We want a closer look on the map (地図をよく見たい)
・Look XXX up in the dictionary(辞書でXXXを調べて)
・Go to page XXX(ページXXXを開いて)
・Place the paper over the other one(その紙をもう1枚に重ねて)
・Hold the card to the light(カードを光に透かして)
・What's on the other side(裏に何か書いて/描いてある?)

[大事なのは意思伝達]

◇できるだけ単純な単語を使う
「ブラックライト(UV light)で照らして」って言いたいけど「照らす」の言い方がわからない……というようなこともあるでしょう。心配要りません。
大体の道具は「Use」を使えば本来の使い方をしてもらえます。

・Use the UV light on the poster on the wall (ポスターをブラックライトで照らして)
・Use the magnet/water to take out the key(磁石/水を使って鍵を取り出して)

必ずしも「磁石で釣り上げる」や「水を注ぐ」と言う必要はないのです。

◇名前がわからないものは形容詞+カテゴリ名
 カテゴリもわからなかったら形容詞+thing
それ英語でなんて言うの?という時も多々あるでしょう。
そういうときは説明しましょう。

たとえばネジ(screw)がわからなくても、
Remove that silver little metal on the corner(四隅の小さな銀色の金属を外して)
と言えます。

名前のわからない果物を集めたければ、色を指定して
Collect all the red fruits in the room(部屋の中の赤い果物を全部集めて)
などと言い換えられます。

◇今やっている行為について「もういいよ」は Thank you.
Stop XXXingとか言う必要はないです。
日本語と同じで「ありがとう」といえば伝わります。

3. Conclusion

ここまで書いてきたは良いけれど、果たしてこれは誰かのために役立つのか、誰か読んでくれるのか、甚だ謎。
でもせっかく1時間半くらい掛けて書いたので、よかったら感想とか、質問とかを頂ければ(Twitter: ももホイジャー)可能な範囲で応え(答え)ます。

【追記】
これを読んで英語のオンライン謎解き公演に興味を持って頂いた方には、こちらの山肩さんによる記事もオススメです。併せてご覧ください。

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