コラム「VRって何が出来るの?」
第1回 VRは教育で何が出来るかな
OculusQuest2でTiltBlushで3Dのお絵描き、VRchatで新たなオンラインコミュニケーションで「近い、近い!」と叫びたくなる感覚を学び、Spatialでの医学生向けの講座で血管モデルや心臓モデルに身体をうずめ・・・
そこまではやってみた。でもVRを先んじて追及している方はVRに何を見出しているんだろう?
その素朴な質問をしたくて、FBグループ「教師のためのVR活用術」で発言をされていた矢野先生の書き込みを追ってみた。するとそこには某テレビ局関係のお仕事をしている知人の書き込みが!
テクノロジーで関わる知人、番組制作をしている方とお2人にVR教材でどんな取り組みをしているか伺うことにしました。
でも私だけが聞くより、YAMI大学 深呼吸学部のクラスメートの先生たちをつないだ方がよい質問や現場の声も伝えられるはず。
そこで英語の先生 愛さん、高校の先生 古澤さんに声かけて、最後に先生経験を持つアヤコさんが加わり、3人でお2人との対話会を開催。
お2人が取り組まれていたのは、VR教材というテーマで何か出来ないか?それを追った3年間のお話。
3つの教材テーマで取り上げたものが想像を超えていました!体験学習をVRで代替できるか?今までにない体験になるか?で探求した教材。
■米作り 稲の視点で見る、田んぼの中の生き物の世界
田んぼの中で虫や魚の視点で発見をするしかけ
■食品リサイクル工場
見学できないところを360 ° 撮影
■空間認知が苦手な子たちに向けた、星の日周運動
東西南北がわからない子どもたちにVRで伝える
VRの中でのコミュニケーションを出来る仕掛けは作っていなかったけれど、VRで見たものに情動が動かされ、友達と見つけたものを興奮して語りあう姿があったそう。
ワクワクが溢れている授業だったと。
その後、話は実際の教育現場でのタブレット導入やVR機器を入れることへの困難さについての話題へ。
先生が忙しすぎる。タブレットを活用する方法が全く考えられていない。やっちゃダメのルールが多すぎて何も出来ない・・・
私立と公立での格差が大きい。
タブレットですら活用が出来ない教育現場。VR導入は教育現場とは程遠いところにある。そのメリットも感じないから取り入れようとする積極的な動きも起こし難い。
VRの可能性って何だろう?
その示唆が強く心に残った。
VRは自分じゃない何かになれる。それは人間に限らない。例えばプラスチックになって旅に出る。ゴミになって海に流れ、魚の中に入ってしまい・・・
話でしか聞いていなかったことを旅に出来る。追体験をして、その身になって考えられるようになる。主観を変えられる。
それと実物大を体感できる。1日に廃棄されるペットボトルを目の前に積んでみることもできる。現実では成し得ない体験ができる。
この可能性に参加したみんなで身震いした。ワクワクが止まらない!!!
VRの可能性は想像以上だと確信した対談になりました。