私の医療画像履歴
北米放射線学会、米国放射線学会、米国食品医薬品局
これらの名立たる団体は、主治医がすべての健康記録にアクセスできない場合に備えて、自分が受けた画像検査の記録を残しておくことを推奨している。
https://www.imagewisely.org/-/media/Image-Wisely/Files/Patient-Medical-Imaging-History.pdf?la=en
My Medical Imaging History=私の医療画像履歴と訳せばいいのか。
米国での実績、この「My Medical Imaging History」がどの程度普及しているか知らないが、 日本の厚生労働省にあたる米国食品医薬品局(FDA)も推奨しているのは注目すべきだ。米国の政府機関のお墨付きということになる。
日本はここまでできないだろう。なぜなら病院、クリニック、健診センターなどの医療機関が痛手を被るからだ。放射線画像検査の診療報酬はとても大きいウエイトを占めている。患者が各々被曝履歴を管理するようになると、検査数の多さを目の当たりにし、当然ながら画像検査を忌避する患者が出てくる。そうなると医療機関での診療報酬が縮小しダメージを被る。患者にはメリットがあっても病院経営にとってはよくないのだ。
患者には医師の指示に従い、検査を受けてもらわないと困る。
被曝履歴など自己管理してもらっては困るのだ。
日付、検査名、検査実施施設を記入する。これだけでいい。何も煩わしいことはない。主治医でもいい。撮影担当の技師でもいい。施設名に署名があれば追跡しやすい。何も難しいことはないのに日本において普及しないのはなぜか。それは業界の怠慢かもしれないし、原子力ムラの圧力もあるだろう。ただ医療先進国とは名ばかりであることを思い知らされる。
必要なのは医療被曝を強いられる患者を守るための被曝履歴だ。
個々人で記録してもありだ。検査機関に問い合わせ実際の被曝量を教えてもらおう。応じてもらえなければ私に相談してほしい。有資格者としての立場から意見具申することもできる。