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絵本『ゆきのひのうさこちゃん』翻訳者の言葉選び

本が好きだからといって、毎晩、寝る前にゆったりと読者の時間が取れる訳ではない。仕事が忙しい時などはやはり短い作品に頼りたくなるし、子供にも”今日は短いのね。”とお願いすることもある。

選んでくれると特に嬉しいのが、うさこちゃんの絵本シリーズの『ゆきのひのうさこちゃん(*)』。雪の中で遊ぶうさこちゃんの楽しさはありつつ、どちらかというと静かな印象の作品で、うさこちゃんの優しさと、いしいももこさんの美しい言葉遣いが特に心に響く。

優れた翻訳者の方は多くいるが、私は、児童書といえば、石井桃子さん、村岡花子さん、井伏鱒二さんが思い浮かぶ。我が家の本棚にもバージニア・リー・バートンの『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』、『はたらきもののじょせつしゃけいてぃー』やヒュー・ロフティングのドリトル先生シリーズが揃っている。

先日読んだ『らんたん』にも一部描かれていたが、確固たる信念を持って、厳選した作品を、綿密な言葉選びで翻訳してくださったのだろう。

原書には原書の良さがあるが、優れた翻訳家が訳した作品は訳書として独立した、優れた作品になっていると思う。

*対象年齢は、0-5歳で3歳くらいからの読み聞かせに1番向いていると思います。

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