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私の青春④



9年継続していたファンクラブをやめ、地方から地元へ戻ってきて忙しくしていたある日、でんぱ組.incがエンディングを迎えることを知った。こんなにもファンクラブを辞めたことを後悔したことはない。
最後になってしまうならライブ行きたいな、でも今のでんぱを好きな人がなるべく行けるように遠慮した方がいいのかとも思ったが、みりんちゃんの「他界した人も来て!」に背中を押され、ツアーひとつとエンディングライブ1日目のみ行くことにした。


エンディングツアーは広島に参戦した。約一年半ぶりのライブにドキドキしながら、狭いライブハウスで頭と頭の間からみんなを見ていた。
本当にこの人たちはエンディングを迎えるのだろうかと思うほど、熱気と活気にあふれたライブだった。
楽しかったが、私の好きだったでんぱ組.incではないな、とどこか俯瞰して見る私がいた。完成度が高すぎる。どこか欠けていながらも頑張るでんぱ組.incに背中を押されていたことに気づいた。


そして1月4日。
昼頃から約2時間物販に並び、Tシャツとパンフレットのみ購入した。今までだったらアクスタやらなんやらすごい金額を使っていただろうに。
物販や縁日に人が溢れ、見たことのある顔を横目で見ながら開演を待った。最後だし、と思って推し集合写真にも写った。

開場し、広い会場に驚いた。この席全部埋まったんだ、やっぱりみんな最後見たいよな、なんて思いながらペンライトなどの準備をした。開演が20分押すのもでんぱらしいなと。

オープニングムービーは宇宙を救って地球に帰ってくるでんぱ組.incがいた。舞台には今までの衣装が並び、サイリウムを模した装飾があった。
SEを聞いていたら、あ、最後なんだと突然実感が湧いてきて涙が出た。一曲目のギラメタなんて泣く曲じゃないのに。
そこからは怒涛のセトリだった。殺しにかかってきていたと思う。自己紹介以外MCはなく、2時間ぶっ続けのしかもBPM全開の曲続きに腰がやられているヲタクが何人もいた。私もアドレナリンでなんとか立っていられた。
途中も何度か泣きながら、アンコールを迎えた。最後のオレンジリウム、クレジット流れながらなんていいなあと思っていたらOGが映し出された。順番に行く中、もがちゃんの名前が無く来られなかったんだとがっかりしたそのとき、アルティメットセーラーを来た最上もがが出てきた。そこからの記憶があまり無い。泣き崩れすぎて前も見れず、せっかく落ちサビを歌っていたのに見られなかった。
もがちゃんのいる6人時代から好きだったので、もがちゃんの突然の脱退はずっとモヤモヤしていた。何も無くいなくなってしまって、もがちゃんの名前を出すこともなんだかタブーな気がしていた。終演後、大好きなもがピンのツーショットがTwitterに上がった。彩音さんのALTを見てさらに泣いた。もう一生見られないと思っていた2人を見ることができて、あのときの自分に見せてあげたい。もがちゃんの卒業式をしてくれてありがとう。


本当に最後のエンディングライブ、1月5日。
2日目は生配信で参加。前日の筋肉痛が残りつつ、画面の前でペンライトを振りながら応援した。正直連日で参戦していたら体が終わっていたと思うので配信にしておいて良かったと思った。
生配信だとカメラが近いので細かい表情まで観れてよかった。前日と変わらず全速力セトリで、時折曲が変わりつつ楽しんで観ていた。
本編最後の方のオレンジリウム、みりんちゃんの涙で決壊した。さすがに耐えられなかった。一気に寂しさが襲ってきたが、他のメンバーが泣いてないのに驚いた。
どんどん進みアンコールへ、最後のサクラあっぱれーしょんでハッピーエンディングを迎えた。自分たちに紙吹雪を降らせて踊りながらトロッコではけていくメンバー。エンドロールを観ながら、なんだか壮大なストーリーの映画を観た気分になっていた。バックグラウンドで流れる卒業したメンバーも含めたみんなの音声が流れ、オケアレンジが流れ、「いつも応援してくれたファンのみんな」で本当に終わったことを実感した。気持ちが離れていたはずなのに、寂しくて寂しくて仕方がなかった。どの時代も振り返れば最高だったんだと今更気づいた。


配信が終わり、ずっとTwitterの「#でんぱエンディング」のタグを追っていた。全部にいいねを押したくなった。こんなに愛されてたんだね。

でんぱ組.incのエンディングとともに、長い長い私の青春も終わった。あんまりプライベートなことを書くのも身バレしそうで怖くて書けなかったが、いつも人生の転機にはでんぱ組.incがいた。初めて好きになったものであり、多分同じ熱量で応援できる人やものは今後現れないんだろうなと思う。
エンディングは迎えたが、曲や映像は残り続けるので聴いたり観たりしたい。


"言葉が心の奥底 あふれて選べなくて困っちゃうから
月並みだけどありがとう その先はまた今度ね
今まで過ごした全部が 私の宝物"


ずっとずーっと大好きだよ!
青春をありがとう!またいつか!




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