11 先のことは誰にもわからない
またこの世界に来られるといいなあ
病院に帰り着くとマークンとナーチャンはお礼を言いながらアリ達とハイタッチをしたりハグをしました。そしてちょっと残念なような寂しいような気持ちにはなりましたがヘルメットを外してもらったんです。二人はあっと言う間に元の大きさに戻りました。待ち構えていたカタツムリのお医者さんが手慣れた様子でコンコンの目の治療をしてくれました。もうすっかり元通りのコンコンです。
『カタツムリさん アリさん 本当にありがとうございました。これで安心して家に帰れます。もう妹をいじめたりしません。兄妹ゲンカなんかも・・そんなことはしないと思う・・たぶんだけど。いや~するかな? アッ やっぱり約束はできないかも。』
みんなが笑いました。お兄ちゃんがカタツムリのお医者さんに聞きました。
『ぼくたち またここに来られる?』
『ナーチャンも来たい コンコンと一緒に又来たい。』
『さあね 先のことは誰にもわからないからねえ。でもわからないという事はステキなことだと思わないかい。あらゆる可能性が待ってるってことだからね。』
お兄ちゃんとナーチャンは にっこりして大きくうなずきました。