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第3話 まどろみの世界
花の精の住む国へようこそ
ブルーオーキッドの背はやわらかくて何だかとっても良い香りがします。孔雀サボテンの香りなんだとか。ミノリョンはマギーナと一緒にブルーオーキッドの背に乗せてもらって 夢のような・・ではなくて まさに夢の世界へとやってきました。
まずは花の精の住む国に行き女王様に会うことにしました。そうすれば何か良い知恵を授けて下さるに違いないと言うのでブルーオーキッドにそこまで連れて行ってもらったのです。
その国にはほのかな甘い香りと 誰もがうっとりしてしまいそうなやわらかな歌声がいつも流れています。このままずっとここにいたい・・そう思わせるまどろみの世界その物でした。
いけないいけない ミノリョンとマギーナは危うく花の精の国でぐっすり眠り込んでしまう所でした。大きな手袋の落とし主について情報を聞かなくてはなりません。
女王様が言いました。
『それ程の大きな手袋を持つ物と言えば、身体も大きいでしょうね。でも残念ねえ。この花の精の国にはいないと思うわ。隣りのウスバネの精の国ならばいるかもしれません。ただあの国には怖い”夢食い虫”がいるので気をつけるように。このムシに襲われると 夢を見ることができなくなります。そして意識が戻らなくなることもありますからね。』
この言葉を聞いて二人はちょっと怖くなりブルッと身震いしました。
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