S-51最終話 シバイヌモモの絵日記番外編
さくらびと
自分のお気に入りの桜の木を決めて その花の咲く頃に一年分のお話をするために会いに行く人のことをさくらびとって言うとか・・・Masashi Sadaさんという人がテレビでそんな話をしていたみたいです。
シバイヌモモは思います 日本人はみんなさくらびとなんじゃないかなと。だってねこんなことがあったんですよ。
・夏本番のとても暑い時期のことだったんですけど、あるおじいちゃんの具合が悪くなってね 命の灯が消えそうになっていたの。その時おじいちゃんが言ったそうです。
『あともう一回でいいから 桜の花を見たいなあ。』
こんなこと言う人 他の国にはいないでしょ。
・それから これはオーストラリアから留学してきたルーちゃんと近くの美しい枝垂桜を見に行った時のことです。
あるおばあちゃんがこんなことを言ったんですよ。
『何てきれいなのかしら こんなにきれいな桜を見られたから 私はもういつ死んでもいいわ。』
ルーちゃんはびっくりして
『えっ えっ? 意味わかんな~い。』って言ってました。
ねえ・・・こんなにも桜を愛して こんなにも自分の人生を桜に寄り添わせる人達って日本人以外にはいないと思うの。桜の花の生まれ変わりなのかもしれませんね 日本人は。私も大好きです このお花。さくらびとのつもりです・・・犬ですけど。
さて大好きな桜の花のお話しもできたことですし シバイヌモモの絵日記番外編はこれでおしまいです。