【後編】保育園にカミングアウトしたよ。
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カミングアウトは「した時」よりも「した後」
さて。無事担任のF先生にカミングアウトを果たしたチャンヌ。
先生も、いつもと変わらない笑顔でにこやかにお話してくれ、「子供達も理解してくれて良かったですよね!」と言うお話でその日は終わりました。
しかし、カミングアウト経験がある人はおわかりかも…なカミングアウトあるある。
カミングアウトは、した時よりもその次の時が緊張する…
カミングアウトしたその時は、何らかの反応がもらえることが多いです。
「へ~そうなんや!」
「いいやん~!」
「好きになるのに性別とか関係ないし~!」
(これらの反応の良し悪しはひとまず置いておいて…)
次会った時以降、全くこちらの話に触れて来ないとか…!
なんかよそよそしい気がするし…!
いや、これチャンヌの思い過ごしってこともあると思うんやけどね?
気にしすぎてこちらからも自分の話できなくてどんどん距離が遠ざかってゆく…
なんてことも結構ありました。
だから、F先生にカミングアウトしたは良いけど、その後どんな反応になるかなぁ…ってめちゃくちゃ心配だった。
F先生はおそらく通常通りに接してくれそうだけど、他の先生はF先生づてに聞いてるからな…どこまでチャンヌが話したことを忠実にシェアしてくれてるのか。てか園長とかまぁまぁ高齢だけど大丈夫か。
気のせいだと信じたい…!
そんな不安を抱えながら、翌日の登園。
「おはようございます~!」
といつも通りに挨拶。チャンヌは「全国挨拶だけは感じよく委員会会長」なので、元気に挨拶。
「おはようございます~」
と各先生も返してくださいました…!
ところが…!そこから別に会話なし…!
いつももう少しなんか言ってくれないっけ?
なんか心なしか先生方ぶっきらぼうじゃない!?
えっ何これ、これアカンパティーンのやつ!?
もしかして受け入れてもらえないパティーンのやつ!?
この森山良子並みにざわわな胸の内をTwitterに吐き出すと、
「気のせい!」
「先生方も今必死に勉強中なだけ!」
とフォロワーさんたちが励ましてくれました…オォサンキュウ…
だよなぁ。初めてのパターンなんだろうしなぁ。
そんなに珍しいのか、女同士の親って。
普段LGBTQ+だらけの生活してるから、チャンヌに取ってはLGBTQ+って全然マイノリティじゃないんだよね。
こういう時、あぁ本当にマイノリティなんだなぁと実感したりする。
園の対応は…?
そんなことを考えながら、その日の夕方のお迎え。
道の途中、たまたま帰宅されるF先生とすれ違いました。
「あぁ、次男ちゃんのお母さん!ちょっと今いいですか?すみません、お迎え中なのに」
と呼び止められました。
「昨日のお話のことなんですけどね」
ひぇぇ。こわいぃぃ。
「園長とも話した結果、卒園まであと半年しかないので書類に何か書き足してもらうことはしなくていいかって感じで、緊急連絡先だけるいちゃんのものを提出してもらうってことになりました~。
あと、とりあえず次男ちゃんが日頃関わる職員にはみんな伝えておきましたので~!次男ちゃんも色んなところでるいちゃんのお名前出すからね」
こ、これは…!一応家族認定下りたってことでいいよね!!
良かった…!いや、断られるとしたらおかしいだろとは思っていたけどやはり不安だったよね…
良かった…!
自分から開示することも大事…!
F先生にお礼を言ってお別れした後、園に向かったのですが、チャンヌここで決意。
特に日頃から関わりのある先生には、改めてチャンヌから軽くお話しようと。
ここでチャンヌが変にこの話題に触れないと、先生方もタブーなのかどうなのかわからなくなってしまいそうで…。自分から勇気を持って開示することも大事かと…。
ここは勇気!チャンヌの取り柄は勇気なのだ!
園に到着すると、子供たちは園庭で遊んでおり、そこに数名の先生がおられました。
その中で、幼児主任のA先生と、ベテラン先生のT先生が話しながら落ち葉を掃除していました。これはチャンス。
「おかえりなさ~い」
と出迎えていただいたので、チャンヌ勇気の蛇口をひねる!
「あの、F先生から聞いておられるかと思うんですけど~…」
すると何の話かわかったようで、
「あぁ、うんうん聞きました~!」
「そういうことやったんやね~!」
と普通の反応…!
「いや、運動会にも来てはったし、次男ちゃんは家族の名前にもるいちゃんのこと書くし、なんか色々繋がったって感じ~」
※うちの保育園の先生は基本保護者にもタメ口^^;
「すみません、毎度色々とお騒がせして…」とチャンヌが言うと、
「いやいや、でも次男ちゃんも本当に楽しそうやから。
それが一番やと思うよ~。
もっと私らもちゃんと考えなあかんよね、
ついつい男の子には青~とか思ってしまうし。
あかんよねぇ。
でもほんと、みんな楽しいのが一番やから。
幸せそうで良かったよ~~」
ちなみに長男もこの保育園の出身なので、先生方みなさん長男の存在をご存知。長男がスーパーアライで同性婚の実現に人一倍情熱を燃やしていることも伝えると
「長男くんさすがやね~!何かやってくれそうな感じだとは思ってたけど、これは頼もしいね~」
と言ってくださいました。
あぁ、これでなんか安心。
他の先生方には直接そこまで家庭の話をする機会も元々ないので、先生方の間で認知してくれてるならそれでいいかなと。
早速12月半ばにスポーツ参観があるので、るいさんと二人で観に行こうと思っています。その時に担任の先生くらいにはるいさんを紹介出来たらいいな。
同性パートナーは、家族。
私達には当たり前のことが、まだまだ世間的には当たり前のことでなかったりする場合もあります。
保育園での対応は、特に次男が家族のことを自信を持って認められるかというところにも直結することだったので、このような対応をしていただけて本当に感謝です。