【木曜日】 牧歌的な今日、わたしは就任します
最近、日曜日の終わりに夫に泣きついてばかりいる。
平日が嫌だーーーーっ!寂しいーーーっ!!
と。ちなみに夫は一切そんなことは言わない。感情を持ち込まず、淡々と月曜日を迎える。どないなっとんねん。凄すぎるやろ。
私はいちいち大騒ぎをする。
困った夫は「じゃあ、今後、週末を休み1日にして、平日のどこかに休みを1日作る?」とか長期スパンのソリューションを提案してくれる。
私はただただ宥めてほしいだけなので、それは断る。そしてまた、気の済むまで嘆く。
そんなわけで今週も例に漏れずビービーと泣きついていたのだが、なんせ今週は夫の誕生日があったし、私の「子宮内壁ベロリの巻」も近づいているということもあって、「どこかで一日休みを取ろうか」と夫が提案してくれた。いや失敬、人間国宝が。
「明日は休みだ」と念仏を唱えると、今日一日をよりパワフルに乗り切れる。(by坂るいす)
っていうことありません?私は完全にそれです。だからこそ、金曜日はもうしんどくない。しんどいのは木曜日なのです。
今週の月・火・水は、ずっとそのメンタルで過ごしました。明日は夫に休みを取って貰えるんだ…!と思いながら過ごしたら、案外、ズルズルと3日間頑張れました。
というわけで、今週の木曜日は、すでに優勝です。満を持して夫が休みを取るので、勝ち確定なのです。ごめんあそばせオホホホホホ。
そして、「せっかく休みを取るなら、久しぶりにお互いなんにもしない日にしよう。マジのオフの日にしよう」という話になった。
なんせ我が家の休日は、朝型で自分の勉強を進めたい夫と、夜型で書き物をしたい私が、それぞれ午前と午後に自分の時間を3−4時間取るというスケジュールで常に回っている。外出自粛のせいで、ここ数ヶ月はずーーーっとその調子。
さすがに寂しくなってきた。
そもそも平日だって、夜は私のほうが夜ふかしだし、朝は夫が早く起きるし、したがって朝ごはんも一緒に食べないし、夜ご飯も、夫と娘の風呂の間に私が食べて、その後私が風呂に入ってる間に夫が娘の夕飯を作る、という効率厨まる出しのタイムラインで動いているせいで、一緒に食べるということをしていない。あ、昼ごはん?昼ごはんは夫は基本食べません。
子どもが生まれて、自分たちの時間を全て赤ちゃんになげうつ期間を経て、時間を捻出すること・自分の時間を持つことに、鬼の執念を燃やしていた私たち夫婦。
ちょっとのんびりしたくなった。
というわけで、昨晩久しぶりに夫婦一緒に寝床についた。
そして久しぶりに、寝る前の合言葉を唱えて同時に寝た。
前日から飛ばしまくりのプラス1000ポイント。
***
1.午前
あさ、8時前。
3人一緒に目覚め布団でゴロゴロするのは、夫の育休以来なんじゃないかと思われた。嬉しいなあ、幸せだなあ、なんて思っていたら、それ以上に娘が喜んだ。
喜んだというより、パパにべったりしだした。
いつもいないパパに、明らかに興奮している。
「だこぉ!(だっこ)」と言って夫にぴったりな娘に対抗して、「ママもだこぉ!」と夫に抱きつきに行ったら、娘に顔面をパーでぐりんっ、と押し出された。どうやら敵と見なされたらしい。元からない鼻がさらになくなった。
いつもなら、「あーよ!(おはよう)」「だーき!(大好き)」と言って、ニコニコしながら私のボロボロの靴下を片方ずつ渡してくれる娘なのに、今やもう、パパ以外は眼中にない。パパが仕事部屋に行ってしまわないように、ずっと抱っこを要求している。
いっぽうの夫は、娘を抱っこしながら「お腹いたい」と言い出した。カオス。どうやら昨日の夕飯に食べた油そばがキテるらしい。
Uberで頼んだ油そば、300g(夫は500g)。あまりの多さに、
私は半分程度でギブアップした。夫もほどほどで残した。そして翌朝の腹痛。
娘は夫にべったりだし、夫は便器にべったりだしで、一人もくもくと朝食の準備をする私。久しぶりに3人分の朝食を用意した。3人で囲む朝食は賑やかだった。
二人がかりでする家事はあっという間に終わる。
夫が、調子の悪いブラーバのためにカスタマーサービスに電話をしていると、娘が製氷機についているスコップで、夫と「もしもし」しだした。
ていうかきみ、いつそのスコップ取ってきたんや。ママは取ってええとは言うてへんぞ。パパの「えーっと」を真似してんのか。かわいいな。ひゃくまんてんや。
そして、前日の打ち合わせ通り、みんなで一緒に「水曜日のダウンタウン」を観る。もちろん、元から教育に良いとは思ってなかったけど、よりにもよってクロちゃんがとんでもない色のミックスジュースを飲むという、めちゃくちゃ教育に悪そうな回だった。
けれども娘は私と夫の間に座り、しごく満足げな様子で私のひざの上と夫のひざの上を行ったり来たりしていた。
私は、クロちゃんを見てたら何故だか眠たくなって、そのまま寝てしまった。家族団らんの日だから寝ないようにしようと思っていたのに、「ぜったい寝ると思う」という夫の予言どおりに寝てしまった。
夫はその間に娘の昼ごはんを作ってくれ、私は顔面にのしかかる娘の尻に起こされた。
2.午後
昼ごはんを終えると、今日のタスクとして設定されていた「ふるさと納税」について、お互い調べ物をした。
なぜだか私は焦れったくて、イライラした。
その後夫が娘の昼寝@寝室に挑むも、小一時間でリビングに帰ってきた。寝ずにウンチしたらしい。
今度は夫が苛立っていた。
「フハハ、しかし娘よ、今日は二馬力あるんだぜ」とニンマリしながら、今度は私が娘を寝室に連れ込む。
秒で寝た。
ウンチをしてすっきりしたのか、パパに興奮していたのか、ママが退屈コンテンツすぎるのか、単に時間の問題か。
自分のターンで寝てくれなかったと拗ねる夫を宥め、再び二人してネットショッピングなどに勤しむ。
「冷凍庫を置くなら、ここが何センチでこれが何センチで…」という夫の説明を聞いているとき、私は限界を迎えた。
「もう頭使うのやめへん?むり。せっかくなんやしゆっくりしよ。疲れた」
そやな、と同意する夫。
私の肩を揉んでくれる。
そのままソファから、ずるん、と転がり落ちる私。うつ伏せになって夫を見つめる。
「ん?なに?どしたん?」
笑う夫。
「なんもない」
と言って見つめる私。
根負けして、夫もソファを下りる。
久々の夫のマッサージ。
いつぶりだろう。極楽。「なんか、お尻の肉付きが良くなったような…」という夫の言葉も気にならない。「浮腫んでんな〜」と言われながら、手をギュッギュっとされる。気持ちええのう、浮腫んどるのう。
マッサージを終えて、二人でゴロゴロする。私が夫に腕枕をしていたら、そのまま寝落ちた。これも、久しぶり。スッキリするほどの時間も寝ていないのだけど、それでも残る、不思議な満足感。
学生、仕事、結婚、出産、とライフイベントを経るにつれ、どんどん時間の制約にシビアにならざるを得ない状況で、育児にもコミットしたいし、自分の時間も譲れない。いかにその両輪をうまく回していくかということを考えていた私たちは、「二人ののんびりした時間」をしばらく持てていなかったようだ。
これからは、もっとこういう時間を増やしていきたい。
…と言いたいところだが、なんせ隙あらば「自分の時間」を挟もうとする私と夫。放っておいたら、またしばらく「二人ののんびりした時間」はおあずけだろうから、意図的にスケジューリングしておく必要があるな、と思った。
***
というわけで今日は、圧倒的ひゃくまんてんプラス前日の1000ポイントなので、計測不可能な木曜日でした。そういうパターンでした。
今日は少しだけ、いつもよりスローな時間の流れを感じることが出来た気がする。
自由な2人だったあの頃には戻れないけど、きっと心の底からのんびりする日はもっと先のことだろうけど、2人でのんびりした過去があるから、今、のんびりするフリが簡単に出来るんじゃないかな、なんてことを思った。(いやフリなんかい)
とはいえ夫はのんびりするのが下手なので、私がのんびり警察に就任して、適宜のんびり要請を出していきたい。
皆さまにおかれましても、忙しい毎日にのんびりの時間が持てますように。
敬礼!
どうかよき週末を!
のんびり警察より!
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