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Vol.6 合言葉は「ゆっくりしてくださいね」

にこにこ蕎麦屋とサロン 

代表 佐藤祐子さんとお仲間のみなさん
青葉地区の蕎麦打ち愛好家6名で、春から夏にかけて週一だけの営業を行う、非営利地域蕎麦サロン。
青葉緑地に面する住宅街の一角の代表佐藤さん宅で営業。地域の方々に美味しいお蕎麦を提供し、集える場作りを目指し有志で運営される。
今回は、にこにこ蕎麦屋とサロンの営業時間前に訪問し、運営有志6名の方々と、代表佐藤さんにはさらに個別にお話を伺えました。

にこにこ蕎麦屋とサロンを始めたきっかけ

最初に声をかけてくれた方が撤退したので、新たな仲間と共に、運営団体青葉蕎麦打たん会を立ち上げ、諸所の事情により3年前より佐藤さんの半地下に移転しました。6名の仲間ワイワイと楽しくやっています。蕎麦だけでなく、サロンとして人が集まれる場所になっていくことも私達の願いです。

気持ちを新たに始動

道産の蕎麦粉にこだわって、週に一回、朝から集まって蕎麦を打ち、地域の皆さんに提供したい、これが私達が新たな気持ちではじめる目的です。そして、もう一つやりたいと思ったのが、高齢者など諸般の事業でお店に来れない方にも食べていただきたく、お持ち帰りもできるようにしました。

6人の仲間がいるから

現在6名で蕎麦打ちをして提供させて頂いております。
この6名がいなければ、蕎麦打ちも、皆様に提供も出来ていないと思います。ですから1人がかけてもこのサロンは運営は出来ませんね。
私は、運営の面、健康の面、などなど、仲間みんなと話し合い和気あいあいとするのが役割と思っています。みんなが1週間で一番楽しみにしている時間が、朝の蕎麦打ち後の1時間の雑談の時間なんです。お茶飲んで、お菓子をたべてたわいもない話をします。最高の時間です。

サロンの今後について

私たちも2年目に入ります。
試行錯誤の一年は過ぎましたので、少し余裕を持って地域に根付いていけるようになりたいと考えます。1人でも多くの地域の方々においで頂けるよう願います。

私たちの合言葉があります。
「ゆっくりしてくださいね」です。

今後の青葉について

今、私はAOBA13クラブという老人会に所属しております。
ここの活動は素晴らしいものがあり、地域活動も盛んに行っています。
私も出来るだけ参加して、穏やかなエリア、町内会にと思っており、それの一員でありたいと思います。

今後の青葉への期待についてさらに伺うと、
住んでて良かったと言えるエリアに大義はいらないのよ。という、深いお言葉をいただきました。

若い人へのメッセージ

あなた方は今のままで最高です。紆余曲折は当たり前です。
みなさんの活動を進めていってください。
今が幸せと百寿者は言いました。
未来あるあなた達へそのまま送ります。

最後にこの言葉を送ります。

佐藤さんからいただいたハングルでのお言葉



ステューデントアンバサダー編集後記 
中澤 慎之介(札幌学院大学 経済学部 経済学科 4年)

今回初めて取材させていただきました。私は初めてだったので緊張していたのですが、佐藤さんとお仲間の皆さんが優しく聞いていてくれたこと以上に答えてくれたので感動しました。

私は就職活動と社会人になってからの不安があったので、そのような悩みを相談させていただいたのですが、元気なメンバーがたくさんいたので「そのままでいいよ」と話してもらうことができました。合言葉で「ゆっくりしていってください」とおっしゃっていた通りに、そば打ちの1時間の雑談の時間にお邪魔させていただいたのですが、リラックスして取材させていただくことができました。そして、地域の若い人たちも来ていて、いつも来ている常連さんに話しかけて、サロンとしての役割があると思いました。

私は大学一年生の時にコロナで、その時に大学入学した時にしたかったことができませんでした。ですが、今では好きな活動やいろいろな地域活動に関わっています。その中でやりたいことをやるには実力も必要だと考えていて、佐藤さんの言葉である「毎日が輝くように」を体現するために日々成長していきたいと考えています。

スチュ-デントアンバサダ-青葉町コ-ディネ-タ- 鳥本 優至
 
2023年11月30日、都市型商業施設「BiVi新さっぽろ」がオ-プン。札幌市の副都心である新さっぽろ駅周辺で住宅、商業施設、ホテル、病院、大学が集合し、街に新たな繋がりを生む賑わい空間が完成しました。
これらを紹介する新聞記事で「これにて副都心は完成」という文面が目に入りました。
「はて?」どうにも合点が行きません。確かに「賑わい」「生活の利便性」等は向上したと思いますが、新たな施設は「箱もの」が完成しただけではないでしょうか。それらを利用する「ひと」により、新たな息吹が育まれ、街づくりは成長してゆくのであり、「完成」と言える日はくるのか、どちらにせよまだまだ遠い先のことと思うのです。
街づくりはひとが原点。「にこにこ蕎麦屋とサロン」佐藤祐子さんを含む6名のみなさんは蕎麦屋は営業としてではなく、地域の人たちが気軽に集えるための「ツール」として捉えているとのこと。合言葉の「ゆっくりしてくださいね」という言葉に、力まず、さりげなく街づくりに取り組まれている様子がうかがわれます。
 10月末で冬期休業し春に再開。雪解け後、暖簾をくぐる日が待ち遠しい昨今です。

もみ・あお FACES ディレクター 山屋 恵嗣
私がこのプロジェクトに関わり1年半が過ぎました。この間、青葉でお会いする方々からは、ここにはとても美味しい地域蕎麦屋がある!絶対行くべきよ!と言われ続けていました。札幌でも各地域に美味しいお蕎麦屋さんはあるが、地域蕎麦屋って何だ?週に一回だけってどうゆうこと?? 都度疑問を浮かべながら行くことができないままでした。
今回、鳥本コーディネーターのご縁で、やっとお伺いできました。
事前にご挨拶に伺うと、みなさんが本当に温かく迎えていただき、営業準備からを皆さんのお仕事を垣間見させていただきました。
スタッフ6人が、キビキビ無駄なく動きながら、黙々ではなく会話を楽しみながら笑顔で働かれています。その日は、10割蕎麦、稲荷2個とコーヒーをいただくことができました。歯ごたえがあり、蕎麦の風味が噛むと口の中にひろがり、麺の太さも若干まばらなところが気に入りました。お客さんが入ってくると、まず世間話ではじまり、来る方来る方をお友達のように迎えられています。私にとって、このお店で一番印象に残るのはここで働く方々です。とにかく、明るくて笑顔で気持ちがいい人ばかり。ここで働くのをが「好き」というのが伝わってきて、店内がポジティブなエネルギーで溢れています。
今日の中澤くんのインタビューで「人生で最高に輝いた瞬間は?」の質問に、「蕎麦打ち後の1時間の雑談の時間」とみなさんが言われました。本当に納得できました。ここにきて「地域蕎麦サロン」地域を思う蕎麦打ち好きがやっている蕎麦サロンだということを実感できました。だから、地域の方々の拠り所となり人を呼びこんでいるのでしょう。
今回の取材にご協力いただいた「にこにこ蕎麦屋とサロン」の皆さんにお礼申し上げます。また、みなさんと会いできるのを楽しみにしております。




 


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