2020/12/05

今日も、いつもと別の道を通る。

近道で通り抜ける公園の銅像は
いつ見てもその時々の忘れ物を
持たされている。
帽子を被っている日もあった。

今日は、赤い羽織ものを持っていた。

お仕事おつかれさまです

日が落ちるのが、今はほんとうに早い。

暗くなった道の先に、
お母さんと男の子らしき影が
立ち尽くしている。

動かないな、誰か待っているのかな
と思いながら近づいていく。

３メートルくらい手前まできてわかった。

男の子じゃなかった。

後ろ足で立った犬だった。

えっ

立ってる時間ながっ

暗いし上半身に服も着てたので、
子供にしか見えてなかった。

すれ違いざまに
すごい食いつきで匂いを嗅がれた。

ぜんぜんいいんだけども、
きみはいつまで２本足で立ってるんだ

また見かけた別の犬は、
首輪がエレクトリカルパレード
みたいになっていた。

あの曲で、頭の中がいっぱいになる。

今日は、犬のみんなはどうしたんだ

いやいいんだよ
いいんだけども

少し遠くの山に、
今年もイルミネーションが灯った。

始まる時期も、点灯する期間も
謎に中途半端な、
燃え始めの山火事のような
イルミネーション。

実際、数年前に唐突に始まったとき、
山火事だと思った誰かが
消防車を呼んでしまったとか
聞いたような気がする。

わかるよ
初めて見た時、私も呼びそうになった

毎年見てわかってる今でも、
やっぱり山火事にしか見えない。

ぜんぜんいいんだけども

でもわりと、毎年楽しみにしていたりする。