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とある24卒大学生にとっての"普通の学生生活"

みなさんこんにちは。りんごです。

まだ5月なのにどんどん夏らしい気候が顔を見せるようになって、暑いのが苦手な私は汗ばむたびに嫌になります。みなさんはお元気にすごされていますか?

私はというと、最近あまり調子がよくありません。
最近といっても、正確に言えば今学期が始まってからずっとです。

授業に毎日出席することが困難だったり、課題を思うようにこなせなかったり。うまく寝付けなくて夜更かししたり、暴飲暴食したり。
そんなストレスによる症状がこれまでより格段に多く出ているんです。

私はどちらかといえば怠け者タイプで、これまでも適度に授業を休んだりしつつバランスを保っていたのですが、こんなに授業に行けないことは初めてです。

じゃあ、いったい何が私をこんなにストレスフルにしているのだろうか。そんなことを、たった今友達と話してきました。

その中でお互い共通して抱えていたのは、「完全対面授業なのキツい」ということ。

私の通う大学、ICUでは、今年の4月から原則すべての授業が対面実施ということになりました。それに伴って、現在私が受講している授業もすべて対面のみでの実施となっています。

これまではハイブリッド形式という、対面とオンライン参加を生徒の状況に合わせて選べるものや、完全にオンライン形式での授業がすべてだったので、かなり大きな変化です。

そして、この完全対面形式への移行について言及されるとき、必ずといっていいほど言われることが「通常に戻った」という言葉ではないでしょうか。

これまでの通常の大学の授業形式は当たり前に対面であり、その形に戻れたということで、喜ばしいこととして語られることが多いと思うんです。

でも、ちょっと待ってくれよと、私は思います。

私は2020年に大学に入学し、まさに新型コロナウィルスによるパンデミックの真っただ中に大学生活をスタートさせた世代です。
その中で、社会的にも"自分の時間を大切に楽しもう"と、ホームステイをプラスに捉え直す動きも出てきて、私は大学のオンライン授業を受けつつ、好きな作品を観たり、友達と電話でおしゃべりしたり、そういうひとりの時間を楽しむ生活を受け入れ、純粋に満喫していました。

部活やサークルに関しても、授業後に仲間と集まって活動するというようなことはできず、オンラインやそれぞれの場所でできることを模索したり、完全に休止したりしている団体が多かったように思います。

自宅でオンラインで授業を受け、自分の時間を自分で楽しんで、自宅でご飯を食べて、寝る。そういう生活が、いわば私のような24卒大学生にとってのある種のスタンダードだったのではないかと思うのです。

コロナ禍直撃の学生であることを述べると、大人や先輩からはほとんどの場合「残念だったね」「可哀想に」といったマイナスの言葉をかけられました。ですが、私はコロナ禍に定着した大学生活をそれなりに楽しんでいたし、オンライン授業は私にはとても合っていて、発言や質問もしやすかったし、英語でのディスカッションの時など、対面で距離がある状態で相手の言葉を聞き取るよりもずっと聞き取りやすくて助かっていた面もあるんです。

もちろん、コロナ禍の外出自粛の中でも友人と顔を合わせることができる寮暮らしであったことも、かなり関係してると思いますし、本当に個人差があることだとは思います。

そんな背景がある中で、突然すべての授業が対面形式になり、サークルなども再開されて、「通常に戻った」と言われても、私(たち)にとっての通常の大学生活、これじゃないかも!という気がしてしまう部分があります。

授業に行って、その場で友達を作って交流して、学食でご飯を食べて、そのままサークルや部活に行く。そういうとても社会的であることを通常の大学生とされても、そういう学生生活に慣れていない世代にとってはちょっとキャパオーバー感があります。これももちろん個人差はあるし、世代云々ではなく個人の好みの問題でもあると思いますが。

それに、すべてを対面で実施することは、「常に精神的・身体的に健康である」ことを求められている気がして苦しくなります。

オンライン授業の場合、多少おなかの調子が悪かったり、眠気があったり、元気が無かったりしても、どうしても受けたい授業であればパソコンを開きさえすれば楽な体勢でも受講することができました。
でも、対面となると、学校まで行く労力がプラスされ、そうした不調があると通学するのが難しくなることも多いと思います。

オンラインでの受講は、完全に「授業を受けるだけ」の行為でした。時間になってパソコンを開いて、終わったら閉じるだけ。
でも対面での授業は、授業に参加するために移動して、授業の後は友達に声をかけられたり、交流をする機会が多くあり、ご飯を誰かと食べるかもしれないし、帰ってくるというプロセスもあります。
授業に出席することが、ほとんどイコールで社会的な存在(人間が社会的な生き物であるのは重々承知していますが)であることを意味するような気がするんです。

こういったことが、私の体と心が疲れてしまっている要因なのかな……なんて。

変化が急すぎて、私はまだコロナ禍以前の大学生になれていないんだと思います。
友人との交流や集まることが極端に苦手なわけでもない私がこうなんだから、もともとこうしたことが苦手だった24卒の人たちは辛いだろうなぁとも思います。

怠け者なのが原因だろ!と自分でも思うときはあるんですが、喜ばしいとされている「通常形態の復活」に苦しさを感じるやつもいるんだということを知っていただければ、嬉しく思います。

大学の授業、オンラインになることで恩恵も確かにあったと思うんですよね。すべてを対面に戻すのではなく、コロナ禍を経て発見されたオンライン授業の利点を今後も残していくことはできないんでしょうかね。
選択できるようになったらいいのになぁと切実に思います。


ここまで読んでいただきありがとうございました。私の周りにも、対面の方が圧倒的にいい!と言う人も、やっぱりオンラインも残してほしかったという人も、同じ学年の中に両方います。今回書いたことはあくまで私の気持ちなので、一般化するつもりはありません。そういう傾向があるのかもしれないなぁという私のおしゃべりを少しでもおもしろいと感じてくれた人がいたら、とても幸いです。ぜひ、チルジェンダーの方にお便りください。

では、またお会いしましょう。またね!

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