親になったら「他人事」が減った
最近、特に思う。
自分が親の立場になってやっと、綺麗事じゃなく
「子供たちのために良い国にしたい、しなきゃ」
と、じわじわ危機感を抱くようになった。
こんなバカで無知な私でさえ
最近本気で、そう思うようになってきた。
自然災害も、政治も経済も戦争も、色々と将来が不安なことばかりが目につく。不安になる。
親になってからめちゃくちゃ臆病になった。
自分自身が巻き込まれることよりも、自分の子供が巻き込まれることの方が100倍怖い、辛い、苦しい。
ニュースを見ても、「もし自分だったら、娘だったら」と想像するだけで辛い。悲しい。
親になるまでは自分のためだけに生きてれば良かったし、他人のことや未来のことは正直、どこか他人事だった。
でも、子供という守るべき大事な存在ができて、他人の不幸も、80年後の未来も全然他人事じゃなくなった。自分がもう生きていないであろう未来でさえ、全然どうでもよくなんか、なくなってしまった。
今よりもずっと良い世界であってほしい。
心からそう思う。
親になる前からそう思える人もたくさんいるのだろうけど、私は心のどこかではやっぱり他人事だった。今もまだまだ未熟だけど、今以上に未熟だった。
あえて結婚しないとか
親にならない選択をする人も昨今増えているが
その中には私のように、親になって初めて危機感を抱く可能性がある人もたぶんいるわけで。
(だって凡人の私がそうなんだから)
そして、少子化ということはつまり、少親化とも言える。親が減るってことは、80年後の未来の世界を想って危機感を抱く大人も、比例して減っていくんだろうか?
子連れや、小さな子供たちを見て、
「いつか自分も通る道だから。お互い様」
「いつか自分も通った道だから。お互い様」
と「じぶんごと」として寛容でいてくれる大人も、手を差し伸べてくれる大人も、少しずつ減っていくのだろうか?
なんか悲しいし、寂しいし、怖い。
「自分が経験してないことはわかんないし、今後経験するつもりもないし、自分には関係ない(どうせ他人事)」っていう、立場の違う他人に無関心な大人が増えたら嫌だなぁ…って。
子育てだけが特別偉いわけじゃないけど、子育てしてくれる誰かがいないと、未来を支えてくれる人間も育たない。
だからやっぱり、子育ては人類にとっては一番必要で偉大な仕事だと思う。みんなそれを無償でやっている。それも妊娠出産なんて文字通り命懸けで!
男女関係なく、親になるってやっぱり本当にすごいことだ。めちゃくちゃ怖いし責任重大な仕事だけど、すごくすごく大事なことだ。
実際に子育てしてなくても、子供を産む前とか、親になることについて色々しっかり考えている人もすでに立派な親だと思う。
生まれてもいない人間のことまで考えられるなんて、すごいことだもん。思いやりと想像力がないと無理だし。
うまく言えないけど、ふと、そんな感じのことを思った。別になにか主張とか結論があるわけじゃない。
なんとなく「親になること」についてモヤモヤしたから言語化しただけ。
なんというか、とにかく
親になるって、本当の意味で未来と繋がるってことなのかなぁと思えてきた。
自分が死んだ後の未来さえも自分のもの、大事なものとして、じぶんごととして考えられるようになるのだから。(考えざるを得ない、の方が正しいか?)
きっとこれは動物としての、命を繋いでいくための生存本能なんだろうな。
でも本能だけに頼らず、もっともっと勉強しなきゃ。
少しでも頼りになる大人にならないと。