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from武道館to武道館〜これから一緒に奪いにいこうか

トップ画像は@shun064さんの作品です。

2.12日本武道館大会終了後の次なるビッグマッチは3.7横浜武道館です。奇しくも武道館から武道館という道のりになりました。ノアの横浜武道館といえば2020年11月22日の潮崎豪VS中嶋勝彦のGHCヘビー戦が記憶に新しいです。今回メインイベントを飾るのはGHCタッグの防衛戦です。王者杉浦貴&桜庭和志VS中嶋勝彦マサ北宮。杉浦桜庭組は2020年プロレス大賞年間最優秀タッグを受賞したチーム。一方挑戦者中嶋マサ北宮組はジ・アグレッションとして過去の2度のGHCタッグ戴冠を果たしています。ちなみに中嶋とマサ北宮が勝利すれば通算3度目の戴冠となり、史上最多タイのタッグ王座戴冠となります。※ちなみに同率1位は潮崎中嶋組です(ウィキペディアより)。どちらも中嶋が関わっているのは興味深いですね。

今回私が注目したいのはマサ北宮です。マサ北宮は中嶋同様健介オフィスで鍛錬を重ねてデビューしました。鬼の佐々木健介の猛練習に加え、アメリカで一匹狼として生き残ってきたマサ齋藤の薫陶を受けた二人です。マサ北宮のリングネームは師匠であるマサ齋藤から受け継いだもなのは有名な話です。マサ北宮は上背こそ恵まれてはいませんが、師匠譲りの分厚い筋肉に覆われた体を維持しています。いわゆる均整のとれた体格ではなく「プロレスラーらしい」ゴツゴツした肉体ですね。その体格を生かしたパワーあふれる技と、相手の攻撃を正面から受け切る凄みを両立しています。

年齢も32才とこれから脂の乗ってくる年代です。しかしそうした爆発力を持ちながらも「トップ中のトップ」になかなか割り込めない状況が続いています。後輩であった清宮はすでにGHCヘビーを戴冠し、トップ戦線に食い込んでいますが、マサ北宮は「あと一歩」というところで留まっています。本人としても忸怩たる思いがあるかもしれません。

そのマサ北宮にとって今回のタイトルマッチはまさにビッグチャンスです。相手は昨年ノアを席巻し、プロレス界からも注目の集まる杉浦桜庭組。年齢こそ大ベテランの両者ですが、もしかすると今一番プロレスを楽しんでいる二人かもしれません。そうしたインパクトのある王者組を下し、王座奪取となれば、マサ北宮が上昇気流に乗る良いきっかけになるかもしれません。

もちろんそうは言っても杉浦桜庭組は強力なチームです。杉浦の年齢を感じさせないパワーに桜庭の芸術的なグラウンドテクニック。昨年マサ北宮は同じ金剛の征矢と組んで彼らに挑戦しましたが、あと一歩というところで敗戦を喫しています。パートーは違えど同じ相手に連敗することは避けたいところです。またマサ北宮がこれからGHCヘビー取りに動くのであれば、ここでタッグ王座を奪取し、リング上での発言権を高めていきたいところです。そしてそれはパートナーである中嶋も同じかもしれません。

日本武道館でこの4人のカードは、緊急事態宣言の影響を受け、変則的な編成となりました。第一部(いわゆる前半戦)での試合となり、日本武道館に復帰したものの、「日本武道館を自分たちの色に染める」までには至らなかったかもしれません。だからこそ。次の武道館である「横浜武道館」を自分たちの色に染め上げる。それを目指しての激しい試合になるでしょう。

日本武道館後のノアの勢力図を占う、また主導権争いのためにも。そしてノアの選手層が更に厚みを帯びるためにも。マサ北宮がその爆発力をいかんなく発揮し、GHCタッグ王座に再び戴冠する姿を是非見たいです。


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