プロレスリングノア〜N-1【DAY4-2】清宮VS桜庭
こちらの記事に続いて後楽園ホールの夜興行です。この日はjrの再編等見どころが多くありましたが、私的ベストバウトはこの清宮VS桜庭です。ノアの超新星清宮海斗と総合格闘技のレジェンド桜庭和志。こうしたまさかの対戦カードが見られるのが今年のノアの良さだと思います。結果は10分にも満たない時間で清宮が桜場を足4の字固めで降しました。試合時間だけみれば短時間の決着でしたが、短時間に見どころを全て詰め込んだ試合だと思います。一番の注目点は桜庭のフィールドであるグラウンドの攻防に清宮が自ら足を踏み入れた点です。
普通に考えれば桜庭の武器であるグラウンドに付き合わないほうが、清宮としては得策です。よくある現代的なプロレスの試合にするほうが、清宮の良さも活きます。しかし清宮はまるで自分の腕試しをするかの如く、桜庭に積極的に挑んでゆきました。もちろん桜庭のほうがグラウンド技術に関して長けているのは当然です。タックルを試みれば桜庭に切られ、ポジションもなかなかとれません。不格好な姿も晒しました。
しかしそうした姿を晒しても、アマチュアレスリング経験の無い清宮が、なんとか桜庭に食らいつこうとしました。すると清宮は試合時間の多くを桜庭の土俵に上がりながらも、試合時間が進むにつれて、徐々に観客に流れるようなグラウンドの攻防を見せるようになりました。確かに足4の字で清宮が桜庭から白星を挙げたという結果はN-1決勝進出のために重要です。しかしそれ以上清宮は桜庭のグラウンドに食らいつけたことで、己の成長を観客に示しました。以前武藤とタッグで対戦した際は、武藤にグラウンドで子ども扱いされていた清宮。まさか短期間でここまでの技術を習得するとは…。まさに超新星、驚異の24歳と言うにふさわしい成長です。どんな相手でも魅せる試合をする。清宮の成長が本当に楽しみです。
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