見出し画像

清宮海斗の試合構成の変化〜プロレスリングノア

本日(7/5)。たった今放送を終えたプロレスリングノアのAbema中継。元WRESTLE-1王者稲葉大樹とのシングルマッチという刺激的なカードをメインに据えた本日の放送でした。

試合はタイガースープレックス合戦を制した清宮が稲葉に勝利。試合後に稲葉からの共闘要請を受けて、新世代タッグの結成が決まるというエポックメイキングな試合になりました。

私が当初思っていた以上にスイングした展開になり、とてもおもしろい試合だったと思います。しかしそれ以上に「そういえば最近の清宮の試合構成変わったなあ」と改めて感じました。

以前清宮についてはこんな記事を書きました。

ここでは清宮の試合展開について「小川良成の影響をかなり受けているのではないか?」と記しました。実際GHC王者時代〜TVマッチ開始まで間は、一点集中なりに代表されるロジックレスリング的な試合構成で戦うことが多かったと思います。もっと言うと受けではなく攻撃型の試合というと、わかりやすいかもしれません。清宮は単純にキャリアの上になる選手と戦うことが多く、勢いであったり相手に向かっていく姿勢を打ち出すために、そうした試合になったのかもしれません。GHC王者になってからも大きくは変わらず、自分からガンガン攻めて試合のリズムを掴むパターンでした。特に1.4の潮崎戦あたりは攻めの清宮、受けの潮崎がわりと分かれた形だと思います。また3月の稲村とのシングルでもこれに近いイメージですね。

ただTVマッチが始まったあたりから少し清宮の試合展開に変化が感じられました。端的に言うと「受けで試合のリズムを掴むようになった」という印象です。特にNEW HOPEと題して行われた試合ではその印象が顕著でした。

この試合は元々受けのうまいレネが相手でしたが、思った以上に清宮が相手の攻撃を受けているなあと感じました。またこちらの試合、

翌週の稲村との試合は3月の試合と比べて、清宮が稲村の攻撃を受けきった上で勝ったという印象が強かったです。

受け主体で試合をコントロールするには、「しっかりとした体作り」「怪我をしない受け身の技術」といった部分がより重要な要素となります。また相手の技を受けきって勝つという性質上、ロングマッチになることが多く、スタミナも必要です。この方向性の完成形といえば、そう誰もが知っている「三沢光晴」ですね。ゾンビと称された受け身の技術で相手の技をすべて跳ね返し、最後は自分が勝つというスタイル。

もちろん受け主体と攻め主体のどちらがよりよいスタイルか?という問題はありません。選手によっては万能型というべき、両方のスタイルを両立させる選手もいます(川田利明はこれですかね)。どちらであっても観客を熱狂させる試合ができればよいのです。

シングル王座こそ獲得しましたが、清宮はまだ若いです。今の段階でスタイルを一つに固める必要は無いと思います。特に今は無冠でありいい意味で責任が軽い状態です。だからこそ様々な試合スタイルを試し、来たるべきGHC再戴冠を目指すというのも面白いのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?