YouTube市場を理解すると見方が変わる
YouTubeクリエーターにとって、今のYouTube市場は、もう既に競争が激化し切った「成熟市場」と言えると思います。なので、月並みの動画は、視聴者に全く見てもらえない(=埋もれてしまう)という大きなデメリットがある一方で誰もが最低限の機材を用意すれば、容易に参入できる市場であり、そしてYouTubeを見る人口が多いことから、既に目の前に大きな市場が用意されているというメリットがあります。
これらメリット・デメリットは、主にこれからYouTubeを始める方は、ぜひ押えてもらいたいポイントと思います。そして、この大きな市場で、どのようにして自分のチャンネルを見てもらえるようにするかを考える必要があります。
つまり、自分のチャンネル、そして自分の動画の「強み」を自分が理解しておくことが重要ですが、自分のチャンネル、及び動画の「強み」を追及する前に、見てもらえるチャンネルの共通点を理解しておくことも重要です。
見てもらいやすいチャンネルにはいくつかの共通点があり、主に以下の2点だと考えます。
・継続して動画を投稿すること(継続性)
・一貫したチャンネルであること(一貫性)
見てもらいやすいチャンネルというのは、「チャンネルに行くと視聴者が求める情報がピンポイントで得られるとか、タイムリーに得られるとか、簡単に得られるとか、沢山得られるということ」だと思います。
そして、自分のチャンネルの強みを追及する為のキーワードは「強みでニッチを狙う」ことだと思います。
ニッチの定義は、市場で、大手が進出しない小規模な分野のことを指します。つまり、人が気づきにくいところを探して、それをチャンネルのコンセプトにする必要があると思います。
極端な例として、日本製のバーベキュー関連グッズをスワヒリ語で日本人が紹介するチャンネルがあるとすると、これは完全なニッチになると思います。ただし、このコンセプトのチャンネルを見たいという潜在的視聴者が数多くいるかは、事前調査する必要があります。
普通の人が一般的にできない体験や身に付けてない特殊なスキルを持つ人が、それを「強み」として動画を作ることがとても良いと思います。当然、一般の人が、これらを見つけるのは、非常に難しいのが実情ですが、普段から「自分の強みとニッチ」の2点を意識して生活していると何らかは、見つかるものだと思います。自分の価値探しみたいなイメージです。
さて、私が(一方的に)思うモロトフカクテルゲーミングの強みとニッチは、「海外のインディーPCゲームを日本語で紹介している」ことになりますが、YouTubeクリエーターの端くれとして、日々、様々なチャンネルを見ていますが、私にもあるように、おそらく多くのチャンネルは、自分の強みやニッチを活かすための自分なりのノウハウを持っていると思います。時に、そのノウハウは、他のチャンネルからヒントを得ている場合もあるだろうし、完全にオリジナルなアイデアな場合もあると思います。
ここからは、チャンネル登録が1,000万人を超すアメリカのYouTubeクリエーターであるアジア系アメリカ人のRicegum(ライスガム)を1例として彼の強みを私なりの考察を交え紹介します。彼はもともとFPS(シューティング)ゲーム実況者でしたが、他のYouTubeクリエーターの動画に対して、過激なリアクション動画を投稿したことがきっかけで、彼のチャンネル登録者数を大きく伸ばしたと言われています。彼は、YouTubeクリエーターとして成功していく過程で、ブランド製品を買い漁り、大きな家に移り住むようになり「今まさにサクセスストーリーを地で行くセレブな自分」を見せることで更に話題を集めていきました。そして、彼の賢さが垣間見られるのは、彼自身の弱みを補うかのように、
彼に近しい影響力を持つYouTubeクリエーター達をその大きな家に次々と招き入れたことだと思います。そのグループにはインスタグラムで影響力をもつお色気たっぷりな女性なども含まれています。そして、最終的に、そのグループをClout Gangと名乗り、彼は、Clout Gang内外で起こる日常的な出来事を「動画」として投稿しています。
これは、まるで、ひと昔前に海外のテレビ番組として流行った「Big Brother」を彷彿とさせます。Big Brotherは、「あらゆる場所にカメラとマイクが仕掛けられた家で、十数人の男女を共同生活させ、彼らの生活を 友情、恋愛、対立に至るまでの全てを放送する過激なリアリティ番組です。実際、Ricegumも他のグループとのイザコザや、お色気を取り入れたゲーム実況や、大金を使って〇〇をやってみた的な動画を投稿し続けており、多くの視聴者を惹きつけています。
最後になりますが、YouTubeに参入する目的は十人十色です。よって、当然ながら皆が登録者数を増やすことに躍起になっている訳ではありません。今回の話は、あくまで1つの考え方として理解して頂ければ幸いです。
2016年10月より海外インディーPCゲームに特化した紹介動画をYoutubeであげています。このnoteでも情報発信を2019年1月より始めました。