【モバイルアプリ広告】アトリビューションの基礎と仕組み(前編)
アトリビューションとは?
モバイル広告の文脈でアトリビューションとは、どの広告のクリックやインプレッションが、ユーザーがモバイルアプリをインストールするきっかけとなったかを測る仕組みのことです。
モバイルアプリのマーケティング担当者は、ユーザー獲得キャンペーンとパフォーマンスを測定し最適化するために、アトリビューションインサイトを活用してしています。
クリックスルー率からメディアミックスモデリングの使用まで、モバイルアプリの広告主がパフォーマンスを測定する方法はいくつかありますが、この記事では、アプリのインストールキャンペーンのパフォーマンスを測定する方法として広く採用されているMMP(モバイル計測パートナー)での測定に焦点を当てます。
MMPアトリビューションはどのように機能するのか?
MMPアトリビューションの仕組みを理解するために、まずはインストールに至るまでのユーザージャーニーを見てみましょう。
上の画像では、ユーザーAは異なる広告パートナーによって配信された3つの同じ広告を見ています。これらの広告をそれぞれ閲覧またはクリックし、最終的に広告のアプリをスマホにインストールします。
ユーザーAのジャーニーでは、広告キャンペーンデータ(広告ビューまたは広告クリック)とアプリ内ユーザーデータ(ユーザーが広告アプリを最初に開いたときに記録されたインストール)の2つのデータポイントが収集されます。
モバイルアトリビューションは、広告キャンペーンデータとアプリ内ユーザーデータを照合し、どの媒体がアプリイベント(この場合はアプリインストール)に最も貢献したかを特定します。
一般的なアトリビューション・モデル
コンバージョンに至る過程で、ユーザーは同じ広告主の複数の広告に接することがあります。アトリビューションモデルによって、マーケターは、それぞれの広告がコンバージョンをもたらすためにどれだけの貢献を認められるかを判断することができます。
ラストタッチアトリビューションモデル
これは、モバイル広告で最も一般的に使用されるアトリビューションモデルです。
ラストタッチアトリビューションは、コンバージョンに対する貢献度の100%を、最終的なコンバージョンの直前に発生した最後のクリックまたはビューに与えます。このモデルでは、クリックがビューよりも優先されることに注意してください。
サッカーの試合のように、ゴールが決まるまでに異なる選手から複数のアシストがあるかもしれませんが、最終的にはゴールが決まる直前に最後にボールに触れた選手のみが貢献したとみなされます。
参照元: https://www.singular.net/glossary/last-touch-attribution/
マルチタッチアトリビューションモデル
マルチタッチアトリビューション(MTA)は、コンバージョンに至るユーザーのジャーニー上のすべてのタッチポイントの価値を決定し、どのアトリビューションモデルを使用するかによって、それぞれのタッチポイントに貢献度を割り当てます。
最も一般的なMTAアプローチには、リニアモデル、時間減衰モデル、U字型モデル、データドリブンモデルなどがあります。
アトリビューションウィンドウ
アトリビューションウィンドウは、ルックバックウィンドウとも呼ばれ、クリックまたはインプレッション(ビュー)がアトリビューションの対象となる期間を決定します。アトリビューションウィンドウは広告主によって決定され、MMPのプラットフォームで設定されます。
ウィンドウは、クリックとインプレッション(ビュー)に対して設定されます。クリックスルーウィンドウが7日間に設定されている場合、広告パートナーは、クリックがインストール前の7日前までに発生した場合にのみ、インストールに対する貢献度を割り当てられることを意味します。クリックがインストールの8日前に発生した場合、そのクリックはアトリビューションの対象外となります。
一般的に、ビュースルーウィンドウはクリックスルーウィンドウよりも短くなります。下の画像は、一般的なクリックウィンドウとビュースルーウィンドウの設定例を示しています。
最後に、ここでアトリビューションに関するクイズです。
とあるユーザーが、以下の画像のシナリオでアプリをインストールした場合、それぞれどのネットワークにインストールの貢献度が割り当てられるでしょうか?
問題①
問題②
問題③
解答はアトリビューションの基礎(後編)の最後をチェック✅