2023年アプリビジネス最前線! ad:tech tokyo2023 セッションから見るアプリビジネスのトレンド——ad:tech tokyo参加レポート(6)
こんにちは、Molocoです!
Molocoは、アプリビジネスを展開する企業やスタートアップ、そしてマーケターやグロース担当者の方を長年応援してまいりました。2023年10月19〜20日の2日間にわたって開催された『ad:tech tokyo2023』のMolocoブースでは、16のオリジナルセッションを企画し、アプリサービス企業の方々にご協力をいただきました。
そんな数々のセッションのなかから、今のアプリビジネスのトレンド・特徴を紐解いていきます。
なぜ今アプリなのか? アプリから生まれる新しいビジネス
Panorama Data Insightsの調査によると、モバイルアプリ開発市場は年平均成長率21%、2030年までに410億米ドルに達すると予測されているそうです。その要因について同社は『最新スマートフォンの市場浸透』『モノのインターネット市場の拡大』などを挙げています。
確かにこれらの要因がモバイルアプリ開発市場を後押ししていることは間違いありません。しかし今回のMolocoのセッションからは、これだけではなく、アプリそのものが新たなビジネスモデルや付加価値を生み出しているというトレンドが示されました。
たとえば1日目のセッション『シェアフル誕生秘話と急成長の極意』(シェアフル)では、同社マーケティンググループの横井氏が、ポイ活×スキマバイトを組み合わせたユニークなアプリ『シェアフル』について紹介。
シェアフルの特徴は、スキマ時間に働ける全国のさまざまな仕事案件を紹介しているほか、雇用主に代わってシェアフルがバイト代を即日支払いすることで、多くのユーザーからの支持を集めています。
セッションでは、サービス拡大のためのプロモーション方法や、ユーザーに日々使い続けてもらうためのポイ活機能といった新たな付加価値を提供し、人気を博していることが示されました。
同日の『リアル行動の体験を支えるアプリの役割とグロース戦略』(DeNA SOMPO Mobility)では、グロース本部長の新宅氏より、高級車やスポーツカーなど1,100以上の車種を体験できるカーシェア&レンタカーサービスアプリ『Anyca(エニカ)』の戦略が共有されました。
自動車業界が脱炭素、IT化と『100年に1度の変革期』に差し掛かるなか、従来のレンタカーやカーシェアにはない『高級で特別なクルマを体験できる』という新たな価値提供とマーケティング戦略により、ユーザーを伸ばしているそうです。
2日目の『ライブ配信アプリ「Pococha」と企業コラボの可能性』(DeNA)では、リードコミュニケーションプランナーの大西氏より、PocochaはYouTubeやTikTokと異なり『少人数コミュニケーションを基盤としたファン作り』という新たな価値を配信にもたらしている、という説明がありました。
このように、人気のアプリは単に既存のサービスをアプリに置き換えるのではなく、アプリならではの新たな価値提供がポイントになっているようです。
生成AI、機械学習をマーケティングに活用
またアプリビジネスを展開しているスタートアップは、新しい技術を自社マーケティングで活用することにも積極的です。
2日目のセッション『メルカリが挑む、最新デジタルマーケティング施策』(メルカリ)では、オンラインマーケティングスペシャリストの清水氏より、広告クリエイティブにユーザーニーズに合ったストーリーを反映して“つながり”を作ることを意識しつつ、動画クリエイティブやキャッチコピーの制作に生成AIを用いてスピードアップと知見の蓄積を目指すなど、攻めの戦略を展開していることが示されました。
また『爆速アプリマーケターに聞く!アプリプロモーション最前線』(AppBrew)は、コスメや美容の口コミ・通販アプリ『LIPS』のマーケティングに関する講演でした。AppBrew社は、高いアドフラウド対策と優れた機械学習機能を持つMolocoのソリューションを利用してアプリマーケティングを展開しています。
また社員それぞれがデータに強くなるように、独自のSQLトレーニングを実施し、データドリブンな意思決定の迅速化、コミュニケーションレベルの向上、プロダクトへの開発リソース拡大という成果を成し遂げ、ビジネスを成長させています。
こうして見ると、新しいテクノロジーの活用や習得に積極的だからこそ、卓越したアプリサービスが生まれるのかもしれません。
セッションはそのほかにも、マンガアプリの開発やプロモーション施策を振り返った『小学館のアプリプロモーション、コンテンツ戦略の歴史』(小学館)、コロナ禍を経て現在のファッション業界のマーケティング戦略について語っていただいた『フェリシモとオンワードのコロナを経て感じたこと、今取り組んでいること』(オンワード、フェリシモ)、顧客コミュニケーションをテーマにした『証券取引アプリを通じて作る、顧客コミュニケーションの最適化』(auカブコム証券、プレイド)、ポイ活アプリ・トリマの戦略の工夫を明らかにした『プロモーションとマネタイズ無双! トリマの成功秘密』(ジオテクノロジーズ)など、さまざまな企業様にご協力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
Molocoはアプリビジネスに関するこれまでの実績と知見をもって、アプリビジネスを展開している企業の方、グロースを目指している企業の方をサポートしています。お役に立てることは多々ありますので、ぜひ一度お問い合わせください。