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牛、つくりましたの続き

酪農をはじめたわけではないです。

前回、牛のデータを作成して金型を製作したという記事を書きました。前回の記事ではデータ作成についてがメインでしたが今回は金型についてふれていきたいと思います。

これが今回の金型です。手動射出成形機INARI M12用の型になります。

①基準となる型割を決める

まずは基準となる型割を決めます。今回は牛を寝かせるようにして分割するように設計をしました。(下の画ので青色の線)
耳やしっぽなどはこの方向で型で抜けるようにデータを修正します。

②アンダーカットを処理する

①の段階で耳やしっぽなどを型で抜けるように形状修正したわけですがそれでも抜けない形状はどうしてもでてきます。今回で言えば脚の間がそれにあたります。
このような形状のことをアンダーカットいい、別の部品で処理します。

今回は上図のように4つのコマで構成しています。
このコマの構造もどうやってコマを外すかを考慮して、製品形状の修正およびコマの構造設計を行います。

こうして設計・製作された金型で成形が完了し無事に納品となりました。

今回のようにデザイン性の高いお仕事は、いかにデザインを崩さないように金型で成形できる形状を作っていくかが肝になります。
せっかく格好よくデザインされても金型で成形できなければ意味はありませんし、金型で成形するために格好悪くするものやはり違います。
弊社の場合は金型を考慮してデザインをしつつ、さらに3Dプリンターでの形状確認を行うことでイメージの齟齬を最小限に抑えることを心がけています。

デザインも、成形性も大事