星野リゾートのコロナ対応の噂の続き

前回の星野リゾートのコロナ対応の噂の記事ですが、事実をちゃんと整理したいなと思ってまとめたつもりが、思った以上の反響がありましたので、前回書ききれなかった、記事を書いたときの想いの部分を書きたいと思います。
個人の一意見なので、そういう考えもあるんだくらいに聞いていただければ幸いです。

前回お伝えしたかったこと

私が前回の投稿でお伝えしたかったのは、結局は、皆さんもっと、冷静になって、人に優しくなってほしいということなのですが、この言葉だけ広がると色々と誤解も生みそうなので、箇条書きにしました。

1.デマを流すのは良くないし、内容の詳細も確認せずに信じるのも良くない。
2.飛躍した論理があまりにも多い。
3.何でも当たり前に思わないで欲しい。

デマを流すのは良くないし、内容の詳細も確認せずに信じるのも良くない

例えば、今回の星野リゾートの件ですが、「休業要請を無視して、全施設で運営している」、「飛行機が飛ばないのにキャンセル料を返さない」というのは明らかにデマです。休業要請を無視し続けているなら問題なのですが、調査したとおり、要請には極力、対応している方針と思います。キャンセル料も条件を事前に合意して返しています。そんなつもりはなかったのかも知れないですが、企業にとっては悪評は大打撃で、今回はメディアが同じことをやると、謝罪文がニュースになる内容なのです。
日頃、SNSを見ていると、この重大さが分かっていない人もまだまだいると思います。明らかに行き過ぎていると思ったので、誤解を増やしたくないと思い、書きました。

また、信じてしまう人にも責任はあります。キャンセル料100%の件についても、どういう条件だったのかとかをちゃんと調べてほしいです。全体の1%もいないはずで、さらにその人は、通常の人よりも数万円安く泊まれる条件だったというだけで、それがあたかも、星野リゾート全体が常に100%のキャンセル料を取っているかのうように、拡大解釈されてしまうのは、あまりにも可哀想だと思います。野次馬を炎上させるのが怖いのか、訂正を出さない星野リゾートも悪いところはあるのですが、イジメを見過ごすことができないのと同じ気持ちになるくらいの内容でした。

みなさんが意見を出すことは良いことだと思います。でも、相手を批判する情報を出すなら、事実をちゃんと出し、読み手に誤解を出さないようにしてほしいですし、読む方もちゃんと確認してほしいです。コロナでみんな疲れています。疲れが出ると判断力も低下します。いつも以上に、慎重にお願いしたいのです。

飛躍した論理があまりにも多い

みなさんお疲れなのかもしれませんが、すごく気になっています。
前回、まとまらずに書くのを辞めたのですが、例えば、Twitterを見ていると、軽井沢に、関東圏ナンバーが多いのは1つのホテルが悪いと見える投稿があります。これは、拡大解釈すぎると思いました。
まず、軽井沢町だけでも、別荘は1万6千くらいあると、この前、NHKで報道されていました。つまり、観光業が問題ではなく、軽井沢町としては別荘が多いことが前提としてあるのです。もちろん、そのような人が、軽井沢の星野エリアのお店が空いていたら、ついつい行ってしまうかもしれません。でも、それとは比にならないくらい、スーパーにも行っています。同じ論理をぶつけると、営業している他のホテルも対象であるどころか、スーパーや飲食店すべてを自粛することになるのです。
また、早くに軽井沢に移住してきた人もいます。3月の時点で、スーパーは他県ナンバーでいっぱいでしたからね。潜伏期間も過ぎているのに、他県ナンバーだけで悪者にするのも微妙です。
まずは、軽井沢駅だけでも、降りる人が何の目的で来ていて、どこに行ったのかを追えるといいんですけどね。

そして、そういう問題を大声でいうのは、自分の地域だけでよいのではないでしょうか?地域の人が困っているとあたかも代弁者のように、語ってきますが、地に足がつかなくなってきているので、分からなくなってきました。
地域の問題を拾って動かすために、自治体はあります。動かない自治体であるなら、そこには選挙で選んだ住民にも責任があります。コロナでは、東京都の小池知事や、連日駆け回る大阪府の吉村知事、ドライブスルー検査を打ち出した鳥取県の平井知事が目立っていますが、それぞれの自治体の代表を決めているのは、みなさんなのです。

このコロナは、みんなが一体となって、立ち向かう課題と思います。もちろん感染を防ぐことも大事なのですが、生活も守ることも大事です。コロナを恐れすぎて、生きていけなくなったら、元も子もありません。
自治体が民意を反映し、その方針をみんなが守る、この分かりやすさが必要だと私は考えています。

何でも当たり前に思わないで欲しい

自分でも、「星野リゾート贔屓に思われてしまうかなぁ。」と考えながら、企業側の論理を書いた部分があったのですが、なんでも顧客優先が当たり前だし、自粛が当たり前という風潮は辞めた方がよいと思っています。
確かに、今は、緊急事態です。そのため、予約できなかったら、キャンセル料を返してほしくなる気持ちも分かります。でも、キャンセル料を返すことで、どのような事態になるのか、みなさんにもお伝えしたかったのです。返すのが当たり前と思っているのであれば、涙ながらに返している人の気持ちも伝わっていないのではないかと危惧しています。
宿泊業を正常化するのであれば、キャンセル料は業界全体で方針を合わせるべきで、政府が動く異常事態の場合の補償は企業ではなく、政府が行うべきというのが私の意見です。国によっては、政府がキャンセル料の方針を出している国もあるんですよ。

自粛に関しても同様です。政府や自治体の要請で、自粛を行っている人々はたくさんいます。これでさえも当たり前じゃないんです。自粛という正論をみなさん受け入れざるをえないだけなんです。
本当にみなさんの善意で成り立っています。自粛の辛さを考えると、感謝しかありませんし、自粛の影響で生きるのに困窮している人を考えると、何もできない自分が悲しくなります。
そのうえ、さらに、サービスが成立しなくなり、自主的に休業に追い込まれている人々もいます。このような実情なのに、自粛を要請していないところにも自粛をするのが当たり前という世論が散見されています。

プリンスホテルの休業と、星野リゾートの営業を比較する投稿が相次いでいましたが、プリンスホテルを褒めて、感謝すればいいのです。要請もしていないところでも、自粛しているんですから、素晴らしいことです。そして、その感動を将来的に返してあげてください。キャンセル料を返金してくださっている他のホテル様も同様です。
何とか努力している企業を貶める必要はどこにもありません。コロナにも屈せず、新たな対策を打ち出しながら、観光業を下火にしない努力をしている企業を、誇大な論理で叩かないでほしい、そういう思いです。来年も同じように薬のないインフルエンザが流行していたら、観光という歴史は終わりになってしまうかもしれません。みなさんは本当にそれでよいのでしょうか?マイクロツーリズムという新たな概念を生み出してまで、観光の火を絶やさないというところには、そういった決意が星野代表にあると、ニュースや記事を見て、私は感じられました。もちろん、自治体の要請を無視することはいけませんし、コロナ拡散を防止する工夫は必要ですよ。そのため、対処できなかった地域については、今後、何かしらの対応が求められても仕方がないと思います。

最後に

今は、私たちが直面したことがない異常事態なのです。だからこそ、正解なんて、どこにもないのです。どこまで自粛するのが正しかったのかなんて、終わってみないと分からないことなんです。だからこそ、一人一人が考え、行動し、協力しあうことが重要です。
この3ヶ月で、みんな疲弊したと思います。私も精神的に疲弊していると感じています。早く、この騒動が収まって、人に優しい世の中に戻ってほしい。今はそのような世界を望むばかりです。

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