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移住してからのアウトドア

●アウトドア好きの移住後

この声を良く耳にする「移住してから、山に行かなくなった。」移住者がよく言う言葉だ。アウトドア好きと自然好きはかなり密接に繋がっていると思う。自然好き、じゃあ農業という流れで、「農業をしたい」という人も多いのではないでしょうか?これがジレンマだ。

私も実はその1人。高校時代は山岳部に所属しており3年間山を登り続けた。そこから大学に入り、趣味として登山を始めた。大学時代は子供達とキャンプをするボランティアを行っていた。その後、仕事もキャンプ場やアウトドアのギアウェアを売る仕事に就いた。趣味はアウトドアと言える。

移住前、神戸にいた頃ハマっていたアウトドアアクティビティはクライミング。ロープを使わず、クライミングマットを背負っていき3mまでの岩を探しフリーで登るスタイル。そんなにレベルが高い訳では無いが好きだった。

そして山梨へ移住した。
忙しい、忙し過ぎる。なめていた。

「週一回」「12時間勤務」「片道1時間の通勤時間」「肉体労働」

「忙しいっつったって、神戸で農業やってたし。何となく掴めるでしょー」くらいに思っていた。農業という括りにはなっているが「果樹」「重量野菜(白菜、キャベツ)」は職種が違うんじゃないかと思うくらい違う。果樹やってた頃は泥にまみれる事なんて稀だった。基本的に腕を上げながらの作業なのでそれがちょっとキツイくらいのもんだった。あとは土木作業がちょろっと。重量野菜は泥にまみれるわ、中腰で腰痛くなる、そこへの重量感。白菜の箱は1箱15kg以上という規格があって、その箱を2箱持って畝間を小走り。雨の日は沼地と化す。

脱線したが、とんでもない疲労感が週末の1日に凝縮される。よってアウトドアなんて言ってられない。2人の我が子らと遊ぶくらいで精一杯。移住1年目はノーアウトドアでフィニッシュ。行きたい心すら無くなっていた。心が亡くなると書いて「忙しい」まさに、これだ。田舎に移住したのに…

スローライフは無いってのは知ってたけど、これはやり過ぎている。

何度も辞めようと思ったが、2年目に入る節目に社長に相談する事となった。会社としての問題点。いろいろ話をした。社長としてもその点に関して露地野菜に疑問を持っていたようでた。個人の農家としての働き方としては「有り」会社としては「無し」社長と私の考えは一致していた。

●ここはアウトドアの聖地

結果として2年目はアウトドアの年となった。会社の流れも変わり、キャンプをする日は早く帰らせてもらうなど社長が配慮してくれた。「仕事のための仕事をするなよ」本当に暖かい会社だと思う。

2年目に入り山梨での仲間も出来た。アウトドアをする人はやはり関西に比べると多い様に感じる。私の周りの友達はクライミングシューズをデフォルトで持っている。

山梨エリアはアウトドアの聖地だと言うことに改めて気付いた。私の職場から30分も走ればクライミングの聖地小川山エリアもある。ここは関西から車を走らせて一泊してクライミングしたっていい。言わば、一般人から見たディズニーランドくらいのところだ。1日楽しめる。アクセスの近さは地元の特権。

遠方の人はこう考える。「来月の3週目の土日で岩いきませんか?じゃあ〇〇さん誘って、〇〇ちゃん誘って乗合で…」

地元の人、グループラインで「今週晴れそうだし、岩どう?現地集合でも良いよ。」

フットワーク軽く山にいける。絶好のコンディションしか行かない。それこそが最高の贅沢。山やってる人は感じてると思う。わざわざ雨の時に山に行きたくなんてない。他のスポーツと比べると危険性も格段に増す。リスク回避する意味も込めている。

農業をやってると夏場が繁忙期、週一は休みなので前日の16時仕事を切り上げ温泉に入ってクライミングのキャンプ地へと向かう。17時には到着して、宴。次の日はクライミング、そう言う流れ。こんなに恵まれた場所にいたんだと改めて実感した。もっとアウトドアするには楽しめる職業があるとは思うけれど、山梨はやっぱ良い所だよ。


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