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空がしゃべった
空が好き。
言葉が好き。
よく似た感覚。
なぜかって。
同じところがたくさんある。
とてつもなく広い世界で、
いつだって自由で、
変わり続ける。
空。
とても大きくて、いつもそこにあって、全く同じなことがなくて、どんどん変わっていく。
なのに、変わらず美しい。
そんな瞬間に感動して、残しておこうと、カメラを向ける。
言葉。
頭の中、紙の上、パソコンの画面上、スマホ、会話、独り言…挙げればきりがないほど、言葉は、いつもそばにあるけれど、毎日、形を変えていく。
そして、時々美しい。
その瞬間を書き留めておこうと、筆をとる。
空。
朝焼けの空に、早起きをした自分を褒めてもらうのも、
入道雲の夏空に、蝉の声を乗せるのも、
夕日の空に、一日の疲れを溶かすのも、
夜空に、自分の悩みを握りつぶしてもらうのも、
空に、気持ちを預けられるから。
言葉。
「おはよう」の一言に、「昨日はごめんね」を任せてみたり、
ある日の日記に、昔の思い出を書き写してみたり、
SNSに、自分の悩みをぶちまけてみたり、
誰かの何気ない言葉に、涙したり、
言葉に、気持ちを託すことができるから。
なんとなく思ったことを、長々と言葉で書き連ねてしまったのは、空がそう言ってたからなんて、訳の分からない言い訳をしておこう。