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手書きの文字に宿るあたたかさを抱きしめて


”あたたかさ” と表現するか ”ぬくもり” と表現するか迷った。
今回は私の独断と偏見で、より温度の高そうな ”あたたかさ” を採用した。


私は自分の書く文字が嫌いだ。
丁寧に書いても美しくは書けない。
急いで書いたら自分でも読めない。
きれいとも雑とも言えない中途半端な字。
可愛らしい字に憧れる。
練習すれば書けるようになるのかなぁ…

手書きの文字というのはその人の分身なのだろうか。
恩師の字にはあたたかさが宿っていて勇気をもらっていた。
お姉ちゃん的存在だったあの先輩の字はとても読みやすくて憧れだった。
(…ただ、すべての人に当てはまるわけではないようで…嫌な思い出を引っ張り出してしまったから思い出すのはここまでにしよう)
きれいとも雑とも言えない中途半端な私の字は、、まるで私みたいに平凡。
私は自分の字が嫌い、大嫌い。…だけど、ちょっとだけ好きかもしれない。

先日ある人に手書きのメモを渡した際
「わたし、(あまぐも)さんの字、好きなんですよ~」と
楽しそうにメモを自分の方に寄せながら言っていただいた。
私は歪んだ人間なので、自分に向けられたポジティブな言葉は嫌みのように受け取ってしまう癖がある(ごめんなさい)。
そんな私だけど、その言葉は素直な感想に聴こえて嬉しかった。

私は、手書きの文字にはあたたかさを込められることを知っている。
だからちょっとした手紙を書くことが好き。ちゃんとしたお手紙は苦手。
〇ルカリでお届けする際には必ずひとことメモを添えている。
メールは楽だ。字の美しさは関係ないし、今の気持ちをその時に伝えられる。
でも手書きの文字には人間味があって、相手の存在を感じられる。
だから私は手書きの文字が好きだ。

精神を病んでから気付いた。
私は私の文字や文章を褒めてもらうことが好きなのかもしれない。
これからも相手にあたたかさを届けられるような文字や文を紡ぎたい。

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