【木をつなぐ】木の流通をコーディネート【人をつなぐ】
・木の流通はややこしい
木の流通を語るときによく用いられる言葉に【川上】【川下】があります。(ときには中間に【川中】が入ることも)
山から山裾を経て街に流れる川のイメージです。このイメージを木の流通に当てはめて以下のようになります。
・山をフィールドとした生産業務 → 【川上】
(木の伐採、山の管理業務など)
・素材を加工する工程や製品を流通させる業種 → 【川中】
(丸太の製材、加工・卸売など)
・加工された木材製品の利用 → 【川下】
(製品化や販売業務、建築・家具など)
ざっくり分けてこんな感じですか、実際はかなり複雑です。
「林野庁 クリーンウッド法の概要より引用」
木を扱っていても、どこから木が来て・どこへ行くのか知らない人も多くいると思います。
・流通のコーディネートとは
この迷路のような流通だと
目の前の木がどこにいくのか
こんな木が欲しいと思ったらどこに頼めばいいのか
ということがわからなくなります。
その結果限られた流通ネットワークのなかでしか、できる・できないの判断がつかなってしまいます。
そして
・この山の木で家を建てたい
・地元の木が欲しい
・この木がどこから来たのか知りたい
このようなリクエストに応えることが難しくなってしまいます。
この山の木で家を建てたい!
というリクエストに対しても
誰に頼めばいい??
どのくらい時間がかかる??
いくらかかる??
→よくわからないからできない。。。
となります。
・翻訳者のような、指揮者のような、仲人のような
この複雑な流通を整理するのが木材コーディネートです。
コーディネートといってもインテリアやデザイン的なコーディネートを指すのではなく、木の流れ・人のつながりを円滑にするというところが主な役割です。
ひとくくりに木を扱う業種といっても、山で木を伐ることと木材加工とでは考え方や時間の流れ方が全くことなります。
ときには言語が異なることもあります。
このようなときに意思疎通ができるよう、通訳的な仲立ちをする役割が必要です。
また全体をみて調和を取り、リカバリーを考えたり、人つなぎを担ったりといったこともあります。
【設計・木材加工・素材生産 各分野の担当者と丸太の品質確認】
・山主に利益を還元をする
なぜこんなことをするのか?
それは山主に利益を還元するためです。
木材価格が低迷し山の管理意欲が低下する悪い循環を流通を最適化することにより改善しようということです。
山主さんへ適切に利益を渡せるように、スタート(山)からゴール(エンドユーザー)までの道筋にどのルートが適しているのか、とのプレーヤーが適しているのかを考えるのが木材コーディネートだと考えています。
・全国の様々な木材のコーディネート
全国で行われている木材コーディネートを紹介します。
NPO法人 サウンドウッズ
【公共木造施設のプロデュース】
http://www.soundwoods.net/work/public-facilities.html
平成30年度 森林・林業白書
【木材のコーディネートの必要性】※リンク先のPDFが開きます
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/30hakusyo/attach/pdf/zenbun-2.pdf?fbclid=IwAR2_IoTotZ2z2xgjmQzZCfDw_-8oprrzlb1iMtZuLOQCycgp7i0PH4nDdAw
月刊 杉 WEB版
【The タニチシステム】
http://m-sugi.com/131/m-sugi_131_04_tanichi.htm
一般社団法人奏林舎
【フェアトレード木材「リタウッド」】
http://sourinsha.org/ritawood/
シェアウッズ
【六甲山の間伐材活用の施工例 プロジェクト】
http://www.share-woods.jp/pg309.html
このような動きが増えていくことに期待します。