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シビックRSを買ったのでカーナビについて解説してみる

先日、これまで乗っていたカローラツーリング(1.2Lターボ)とはお別れし、シビックRSに乗り換えました。これを読んでいる方なら分かるとは思いますが、どちらもMT車です。

巷では高すぎるだのこんなの売れないだの言われていたMT専用グレードのシビックRSですが、個人的には非常に良いクルマだと感じています。ですので、その辺りをレビューしていきたいと・・・・・・というのが普通の流れですが、あいにく私は車好きですが車に詳しくはないので、そのあたりは他の方々におまかせしたいと思います。

というのも、当noteは基本的にガジェットやスマホ、通信に関する話題を中心に取り上げており、どちらかというとシビックに新しく搭載されたGoogle built-inのカーナビについて触れたくて仕方がありません。

という訳で、車のレビューを期待されていた方には恐れながらお帰り頂きまして(笑)、ここからはカーナビについて存分に触れていきたいと思います。


1. Google built-inカーナビとは

Cars with Google built-inは、文字通りGoogleの機能が車に組み込まれているという事を指しますが、具体的にはカーナビシステムにGoogleが搭載され、そこからエアコンなど車内システムにもアクセス出来るため、Googleマップをスマホなしで使えるだけでなく、例えばGoogleアシスタントを使ってエアコンを操作する事も可能です。

2024年9月発表のホンダ シビックにはこのGoogle built-inが搭載されており、ホンダではアコードに続いて2車種目との事です。

現時点では、スマホなしでGoogleマップが使えて便利という話しか紹介されていない事が多いのですが、実際の使い勝手がどうなのか、実際に少しだけ使った感想や見えてきた課題をまとめて行きたいと思います。


2. Android Autoとの違い

カーナビでGoogleマップが使えるというと、Android Autoを想像する方も多いと思います。実際、GoogleアカウントもGoogleマップもAndroid Auto経由で使用出来ますので、違いがあまり分からないかもしれません。

実際いろいろ試してみましたが、正直大きな差がほとんどありません。むしろGoogle built-inの場合、対応したアプリがまだまだ少ない為、使えないアプリがたくさんあります。例えば私が普段使っているApple Musicはスマホ(Android Auto)から再生する必要があります。(※built-in上でナビを使い、Android Auto経由で音楽再生は可能)

対応サービス比較表 (Googleアシスタントはナビ検索のみ可)
ナビのHOME画面
Spotifyはナビ上で動くので便利。ただし通信量には要注意。

一方メリットはと言うと、カーナビ自体が通信をしてくれるのでスマホのバッテリが減らないとか、熱で止まることがないといった、スマホを使わないことのメリットが挙げられます。

それ以上に私が一番のメリットだと思うのが、OBD2という車の車速センサなどをGoogleマップなどで使うことが出来ることです。これがあることで、首都高や新東名の長いトンネルに入っても、正しく自車位置がナビに反映されます。

エアコンを音声認識で使えるというのもGoogle built-inのメリットではありますが、正直手で操作した方が早いなと思います。


3. Google built-in採用の弊害

という訳で、正直あまりAndroid Autoと変わらないという話を書きましたが、個人的には寧ろ、Google built-inを導入することによってデメリットが数多く出ていると感じました。

3-1. ちょくちょく固まる

OSがGoogle製ということで、車載システムとはいえベースはスマホと同じようなものです。画面操作のレスポンスはカーナビと違いとても快適なのですが、メニュー操作中にも何度かフリーズする事があり、スマホの延長線なのだなと感じました。真夏の長時間運転で熱暴走しないか、今からとても不安です (現在2024年12月の冬真っ只中なので)

3-2. カーナビとして機能しない(特に渋滞情報!)

個人的に、これが不満です。カーナビなのに実質カーナビ機能を搭載していない!Googleマップでナビは出来ますが、ご存じの通り、とんでもルートを案内するでお馴染みですし、ナビ画面も信号名やお店の名前などが表示されていないなど、ナビとしては全然情報が足りません。

更に私が不満なのが、FM多重とETC2.0を活用したVICS情報の受信が出来ないという事です。高速利用時はよくVICSの図形情報を見るのですが、もちろんそれを見る手段はありません。また、せっかくETC2.0が搭載されているにも拘わらず、電波ビーコンの渋滞情報が受信出来ません。

Googleマップですので、渋滞情報は表示されていますが、あくまで道路の流れを表示してくれるだけです。事故なのかただの渋滞なのか、車線規制をしているのかなど、『何故』の部分がGoogleマップでは確認する事が出来ません。渋滞中とはいえ運転中ですので、スマホでじっくり調べる訳にもいきません。

このようにカーナビでありながら、カーナビとしての体をまったく成してないと言うのが、カーナビ大好き人間の私からの感想です。

3-3. 通信しなければただのゴミ

正直今回、ここが一番ガッカリしたポイントです。先ほど書いた通り実態はスマホですので、携帯回線と通信出来なければただのゴミです。

ところがホンダでは、通信契約は任意且つ有料です。Honda Total Care プレミアムに契約し、更にGoogleアプリ/サービス専用通信プランを契約しないと、カーナビ単体で通信が出来ません。金額にして月額1,540円!あまりにも高い !(・・・と思ったのですが、実はそうでもないようです。詳細は4章で)

少なくとも納車して帰宅する道でカーナビが使えませんし、何ならそのまま慣らし運転行こうと思っている方は、まずカーナビが使えません。即契約するか、テザリングをするか、ナビなしで出掛けましょう。

プレミアムは基本パックとオプションという組み合わせになっている
Google built-in搭載車用に用意されている特別なプラン
通信無制限だが、月額990円と割と良いお値段

2024/12/28追記:
上記について分かった事があるので、1点だけ補足します。通信しないとゴミだと書きましたが、『毎回』通信しないと使えない、という訳ではないという事が分かりました。
どうやら初回通信時にGoogleマップも、(この後紹介する)カーナビタイムもある程度キャッシュをしてくれるようで、少なくとも半径数10km圏内であれば、通信なしでマップ表示をしてくれました。
その代わり、初回通信時に400MBくらいパケットを消費する事と、通信なしの場合、渋滞情報表示や目的地検索は出来ないなどのデメリットはあるので、やはり通信回線を用意して使うことをオススメします。

4. Google built-inをカーナビとして使うには

4-1. カーナビアプリ

という訳で、カーナビとして使うのには前途多難なGoogle built-inですが、せっかく車体料金に含まれているのであれば、使うしかありません。

では、カーナビっぽく使うにはどうすれば良いか。

一番のオススメはカーナビタイム(Navitime)を契約する事です。

カーナビタイムはVICS情報も表示されますし、カーナビっぽいインターフェースになっている為、信号名やレーン案内も表示されます。(ただし、文字も渋滞の赤矢印も小さくてとても見づらいという不満もありますが)

ただし問題としては、プレミアムプラスという、現在では月額1,200円という割とお高めなプランに契約する必要があるということです。

また何故か、Googleマップとは異なり、メーターの案内表示が表示されません。その為、道案内はGoogleマップの方が分かりやすいかもしれません。

Googleマップ(built-in版)は右メータに矢印案内が出るが、
カーナビタイムは出てくれなかった

因みに、スマホカーナビとして評判がよく無料のYahooカーナビは、built-in非対応の為、プレイストアには載っていませんでした。

4-2. 通信手段

通信しなければゴミだというお話をしましたが、言い換えれば何かしらの通信手段を用意してしまえば良いとも言えます。このカーナビではWi-Fiが使えますので、テザリングやモバイルルータなどを用意すれば、移動中でも通信自体は可能です。

候補としては、車載端末以外に3つの方法があります。

通信手段の金額比較 (因みにルータやドングルは起動に30秒ほど掛かります)
モバイルルータを使うという手もありますが、
バッテリが載っていないドングルの方が真夏の車内でも安心です

計算してみて初めて気付きましたが、当初言っていた「車載端末は金額が高い」というのは間違いではありませんが、端末購入代を含めると、他の手段と比べても3年で3,000円程度なので、月当たり100円未満の差になります。

車載用ルータやドングル、モバイルルータをお持ちの方は端末購入代が浮く分安く上がりますが、大半の方はお持ちではないと思いますので、3年利用ではほとんど差がないという事が分かります。

よって、どれを選ぶかは好みとなりますし、契約の時点で諸々の月額費用が変わる可能性がありますので、シビックを契約予定の方は、この辺りを納車日までに調べ、車載端末以外の場合は、契約まで済ませておく事をオススメします。

5. まとめ

以上、シビック・・・・・・ではなく、Google built-inカーナビについて、かなり批判的な目線からまとめてみました。

正直私は、純正カーナビ大好き人間であり、スマホナビ否定派ですので、そういったバイアスが十二分に掛かっている事はご承知の上読まれることをオススメ致します。

よって、スマホカーナビで充分だという方はであれば、それ程不満はないと思いますが、その場合Android Autoで充分であり、Google built-inによるメリットはそれ程ないのかなとも思います。(OBD2くらい?)

と、やっぱり批判的な内容ではありますが、引き続き次回もGoogle built-inについて取り上げたいと思います。次回は、実際にカーナビタイムを契約してみたので、その使用感とか、そもそも契約時のトラブルの話とかに触れたいと思います。


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