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無料DAW「Tracktion Waveform Free」解説&半年使ってみての感想
Tracktionから公開されている「Waveform Free」について、半年ほど使った感想を含めて、使い方を解説します。
特に、初めて使う方が躓きそうなWaveform特有の機能について、詳しく解説していきます。
Waveform Freeとは
Tracktionから公開されているDAWで、CakewalkやStudio Oneなどと同じDAWソフトウェアです。
良い点
無料で無制限のトラック・VST(2,3)が使える
無料で制限無し、さらにVSTも導入し放題のDAWはなかなか少ないのではないでしょうか。コード進行を楽に作れる「パターンジェネレーター」が使える
(後述)次のコードを提案してくれたり、コード進行のプリセットが多いこと、さらにアルペジオなども自動入力が可能です。直感的なエフェクト操作
エフェクトは矢印で表されており、順番に音が流れるといった感覚でMIXができます。作曲やMIXなどが全てFree版のみで完結する
殆どの機能がFree版でも使えるため、メロディから出力まで一貫して行えます。
悪い点
エフェクトや音源がFree版では少ないため、自分で導入する必要がある
VSTを無制限で導入することができることや、いずれ音源を導入することになることなど、あまり不満には感じません。
Pro版との違い
Pro版(99$から)もありますが、エフェクトや音源がアンロックされるのが主となっているため、機能はほぼ全て無料で使えます。
無料でVST3や、無制限のトラックが使えるのはありがたいところです。
インストール
上記リンクの、右上の「Download」からダウンロードして設定してください。アカウント作成が必要です。
導入や設定などについては、分かりやすく解説してくれているサイトが他に多くありますので、今回は割愛します。
もし導入で分からないことがありましたら、コメントで質問をお願いします。
解説を書くのが面倒なんだけなんですけどね…遠慮なく質問してください
ポイント
初めて使う方が躓きそうな部分を解説します。
(※私が英語版を使っているため、日本語化した環境とは文言が異なる場合があります。)
アクションバー
Waveformの他のDAWと大きく異なるところとして、このアクションバーがあると思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1736435105-IMKTdCAkjL5s3nX89BwJVUG2.png?width=1200)
これはクリップやノート、トラック等、いろんなもののプロパティ(?)を一括で操作することができるものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1736435829-wRaSAFzjd3YlbtWH1vqB284m.png?width=1200)
上のように入れ子構造になっていて、
・ノートならベロシティやピッチペンド
・クリップなら速さやピッチ、クオンタイズ
・トラックならミュートやゴーストトラック
・全体(Edit)ならキーや拍子の設定…
など、便利な設定が集約されています。
特殊なので慣れにくいかもしれませんが、慣れるとかなり便利だと思います。
パターンジェネレーター
![](https://assets.st-note.com/img/1736437735-pjJOtQdM07RLbCs85u96KGom.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736437766-cYChV5uITb7oRviKELf4ZXly.png?width=1200)
MIDIクリップを選択した状態で、右下のボタンからPattern Generatorを押すと、このような画面が出てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1736437811-lC5bi71df8GpeD4WKRmqMX2Q.png?width=1200)
ここで「Pattern Style」を「Chord」にしてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1736437859-fSieDZ653CcEQKxlbOTrUBFj.png?width=1200)
ここでコード進行を入力していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1736437879-DgvhAtBilCPaScZV8OeHkUu1.png)
そして右にある(上画像)Suggestionでは、自然につながる次のコードを表示してくれます。これを押していくだけで、それっぽいコード進行が作れてしまいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1736437998-v89wgHNaQVDyUz730cApm5Kk.png?width=1200)
次にもう一つトラックを作って、
![](https://assets.st-note.com/img/1736438030-rEGdoQTLVN4SujiJ1seUP7q5.png?width=1200)
Pattern StyleをArpeggioにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1736438060-HaUl32DF19TIovSyJCiwnXr8.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736438085-dgvtfrLj2BJWKFpZlXiGsqQD.png?width=1200)
そうすると、コード進行に合わせてアルペジオを自動で入力してもらうことができます。もちろん、順番やオクターブの高さも設定が可能です。
エフェクト
![](https://assets.st-note.com/img/1736438919-yTDndNumheX0MfrI8Bi3sWoG.png?width=1200)
矢羽根のような形のプラグインを、右から左へ音が流れ、スピーカーマークを通して出力されます。
スピーカーマークの設定で、他のトラックへセンドすることもできます。
オートメーション
![](https://assets.st-note.com/img/1736439004-5gvO7yYH1G6cj3RZxPdDKLul.png)
まずトラックの右端にある「+」ボタンを押して、「Add an empty automation track」を押してください。
![](https://assets.st-note.com/img/1736439108-g3oscCkUL9bzyvxutIh5JweV.png?width=1200)
オートメーショントラックが作成されます。そしてオートメーショントラック側の「A」ボタンを押して、「Automatable parameters for this track」を押して、オートメーションを設定します。
「-」ボタンを押せばオートメーショントラックを削除できます。
感想
私は、オープンソースのDAW「LMMS」を使っていましたが、VST3を使うために、Waveformを使い始めました。
結論としては、無料DAWにしては、非常に良いクオリティを誇るソフトだと思います。
もちろん有料DAWに劣る部分はありますが、このレベルのソフトを無料で公開してくれるというのは凄いことではないでしょうか。さらに、パターンジェネレーターなど、特有の便利な機能を備えていることも魅力です。
DTMを始めるのに、最初からお金を使うことに抵抗のある方や、私のような学生には、是非おすすめしたいDAWです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。操作や導入で分からないことがあれば、遠慮せず下のコメント欄に書き込んでください。