ガリシアの「潮の女王」
本日のニュースは、AFPBBから。
スペインのガリシア地方では貝(ハマグリなど)を獲る漁師が働いています。
漁師たちは「マリスカドーラ」と呼ばれ、何世紀にもわたってこの地域で漁を続けてきました。
現在、同地で漁に従事しているのはおよそ3,800人ほど。そのうち2,800人が女性(ということは、記事中では「女性漁師」とありましたが、女性だけが従事しているというわけでもないようです)。
現在は漁の最盛期ですが、漁期は6か月ほど。それ以外の期間は漁場のメンテナンスと貝の繁殖を行っています。
また、漁獲量の割り当ては厳格に守られており、違反者は罰金やライセンスの剥奪などの厳罰が課せられます。
「持続可能性」を強く意識していることが伺えます。
月の一人当たりの収入は500ユーロ(日本円で7万円ほど)。
漁が早朝からの重労働であることを考えると「割が良いか」と言えば意見が分かれますが、安定した収入源となっているようです。
ちなみに漁法は、日本では宍道湖で見られるしじみ漁と道具が似ているように見えます。
ただ、ガリシアの漁法は漁師が海に入って道具を扱うため、その辺りは少し異なりますね。
ちなみにこの「ノイア地方」。衛星写真で見るとここなのですが
何やら見覚えのある地形。
そう、リアス海岸です。スペイン北東部にはリアス海岸があり、しかもこの地域の「リアスバハス」という地名がリアス海岸の名前の由来。
リアス海岸は深い入り江になっていて波が穏やか。
しかも河川から栄養分も流れ込む。そのため貝類も生育しやすいんですね。
そういえば、日本のリアス海岸(三陸海岸や志摩半島)でも貝類の養殖が盛んでした。
というわけで、こういったニュースからも地理の復習に繋がることが。
何となくニュースを見るよりも何倍も楽しめる。それが地理を学ぶ利点の一つではないかと思います。