元号の日
6月19日は「元号の日」です。
これは、645年(皇極天皇4年)6月19日に日本初の「大化」という元号が、孝徳天皇の即位に伴い用いられるようになったことから制定されました。
『日本書紀』にも、「天豊財重日足姫天皇の四年を改めて大化元年とす」という記載があります。
天豊財重日足姫天皇(あめとよたからいかしひたらしひめのすめらみこと)は皇極天皇(重祚して斉明天皇)のことです。
元号が世界で最初に使われたのは、前漢の武帝の治世・紀元前115年頃。「建元」という元号が最初とされています。
ただ、現在では中国では元号は使われていません。
そして、実は日本でも1950(昭和25)年に元号が廃止されそうになったことがあります。
日本国憲法が制定された際、元号についての規定が盛り込まれなかったことから、元号(当時は昭和)は「法的根拠のない慣習」として存続することになります。
さてに、1950年の参議院文部委員会で元号廃止が検討され、元号は昭和25年末で打ち切るとする法案が作成されます。
この法案は結局提出されることなく立ち消えになりましたが、その後も元号存続を巡る不穏な動きは続きました。
例えば、昭和天皇が崩御した場合の元号の扱いについて、内閣法制局が行った答弁(1975年3月18日)。
そこでは
「陛下に万一のことがあれば、昭和という元号がその瞬間に消え、空白の時代が始まる」
とされました。つまり、昭和天皇の崩御で元号は消滅するとしたのです。
この一連の出来事の危機感を持った保守派が結成したのが「元号法制化実現国民会議」。
彼らの活動により、1979年に「元号法」が成立します。
こうして、元号はその法的根拠を取り戻すことになったのです。
ちなみに、「元号法制化実現国民会議」は、現在の「日本会議」の前身にあたる組織の一つです。
また、元号については以前
このような記事も書きましたので、もしお時間があればご覧いただければ幸いです。
サポートは、資料収集や取材など、より良い記事を書くために大切に使わせていただきます。 また、スキやフォロー、コメントという形の応援もとても嬉しく、励みになります。ありがとうございます。