10月忘れられなかったこと
10月の忘れられなかったこと。
夜の9時の会社。
悲しいことに大体のデスクに人がいる。
同期に、家遠かったよねと声をかけたら
上野でホテル取ってるから大丈夫、と言っていた。
(え…)
緊急の確認事項が発生して、困り果てていると
天使な先輩が助けに来てくれた👼
その先輩は、おそらく部署の中で1番というくらい忙しい人だ。休みの日も仕事をしていることがザラにあるらしい。
時間をかけて、昔の企画書や見積書を漁ってくれたおかげで、なんとか一件落着した。
この残業パラダイスも佳境に入るときに、まったく関係ない案件に一緒に対応してくれた。
なんだか、そのことに心底感動してしまった。
朝から晩まで働き続けているのに、いつも発光しているような笑顔で、楽しそうな雰囲気がこぼれ出ている、とにかく眩しい人だった。
おまけに忙しさとまったく比例しない心の余裕があって、当たり前に人に優しくなれる。
それってものすごい才能だと思う。
ここ1ヶ月、心底人とのおつきあいに疲れていた。
特に仕事上で、何か頼んだり聞いたりするだけの、ほんのちょっとした会話が嫌になった。
とにかく気を遣うからだ。
立場上頼まれるより頼むことの方が多いから
こういう言い方したらどう思うかなあーとか
これは失礼かなあーとか
そんなことを考えながら打っては消してを繰り返した。
ふと文面をみたら謝ってばかりなことにきづいた。
そりゃあ迷惑かけたりしたら謝らないといけないけれど、ただ頼んでいるだけなのになんで謝ってるんだろうな、など我に返って考えた。
そして社会は理不尽と思うことがとてつもなく多い。
今から理不尽ポイントを並べて、盛大に愚痴を言うつもりはないんだけど、もうとにかく多い!とだけは言っておきたい!
上手に世渡りするためには自分の心の中の大事なものを1個捨てなきゃいけないんじゃないかと本気で思う。
小学校に行きたくなくてしくしく泣いていたあの頃、頑固じじい(父)に
「この世にはたくさん理不尽があることを学んでこい、そのために学校があるんだぞ」
と言われたことをふと思い出す。
あの頃は、ぽかーーーんって感じだったけど、今ならけっこうわかる。
世の中いろんな、本当にいろんな人がいる。
クラスでどうも気が合わなかった女の子。
小学3年生のわたしにとっては、平和でのほほんとしたもこたランドに突如現れた1人の暴れ者って感じで存在感を放っていたけれど、
あんなの、世の中にたーーーーくさんいる。
本当にたくさんいるのだ。
とにかく業務よりも人との関わりに疲れて、家に帰って
「誰とも喋らなくていい仕事 転職」
で検索するのが日課だった。
でもその日、その先輩の手厚すぎる対応を受けて思った。
人のことを考えているから疲れているわけじゃなくて
根源的に自分のことばかり考えているから疲れているんだろうなあ
勝手に保身に走って、勝手に疲れているだけだし、お門違いな期待を持っていてそれが覆されたことに苛ついているだけだ。
うまく言葉に出来ないんだけど、人と関わりたくないと思った時こそ、人のために動いた方がいいんじゃないかと思った。
一旦必死な自分は脇に置いておいて。
人が~~とか色々煩悩並べたがる割には、
日々誰かからもらったちょっとした一言で生きている気がする。
自分の原稿、自分の企画書、自分の仕事
仕事以外の自分にまつわる様々なこと
全部大問題である、若いし。
でもこれらを一旦ちょっと頭の中の半分の部屋に詰め込んで、あとの半分で人のためになることを考えようと思う。
面白い話するとかしか出来ないかもしれないけど。
これから先、あほみたいに忙しい夜に
なんだか困ってそうな新人をみたらきっとその先輩を思い出すんだろうなあと思う。
してもらったことというのはなんだかんだ忘れないのだろうな。
それはもう
分厚い本に忍ばせた小さな桜紙みたいに。
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