クレカの不正使用にひどく怯えた話。
2015年7月に東京から大阪へ異動して、
しばらく経った頃の出来事。
自分にはある悩みがあった。
「貯金がどうしても増えない」
幼少の頃の家庭環境のせいで
正常な思考ができていなかった。
割とロジック的な面もある料理が大の苦手だった。
出費をおさえるために
近所にある実家へいってご飯を食べるなど
節約していた。
月10回以上実家でご飯を食べさせてもらっている割に、
貯金が増えない。
「さすがにおかしい…」
クレカの明細を見直してみようと
ネット明細を開いてみると…
・9/5 東京 ¥20,000使用
・9/17 東京 ¥1,300使用
・10/11 東京 ¥9,300使用
毎月3~4万ほどが
不正使用で消えていたのだった。
不正使用は約1年半も前から行われていて、
大阪へ引っ越した後も続いていた。
ずっとクレカ自体はちゃんと持っていたので、
少なくとも紛失ではない。
当時、あまりにも心身の消耗が激しかったため、
1年半ものの間、明細を確認しようとすら思わなかったのだ。
(え…なにこれ?もしかして不正使用?)
ぎゅ~~~~っっっ
はぁ…はぁ…
ドクンッドクン…
明細の不正使用であろう部分を見つけたとたんに
嫌な反応を示す身体。
真っ先に浮かんだのは、
「お父さんに話したら〇される」
「お母さんに見捨てられる」
「なんで俺だけこんなことばかり起こるんだ」
小さい頃に父親にDVされて、
母親にネグレクトされたときに
染み付いた心の癖が言葉となって
出てきていた。
とはいえ、
この状況をなんとかしないといけないことには変わりない。
当時、実家の隣の家に兄が住んでいた。
日中は兄がいないので、
兄の家へ母を呼び出して事情を説明。
「なんでこんなことになっているの?」
と他人ごとな母。
(うるせぇな!)
ケンカ腰の声にあおられている自分をおさえながら、
クレカ会社のコールセンターにカードの停止と
再発行してとTELをお願い。
思っていた以上に手続きはスムーズで、
20分くらいで完了。
TELを切った母に向かって、
わめいた。
「お前のせいで!」
「お前が小さいころに俺を無視ばかりしていたから、
なんでもかんでも一人でやらなくちゃって
生きるようになっていたんだぞ!」
「親父もお前も俺を自由に遊ばせてくれなかった!
ほかのみんなは遊びにいった先で
いろんな経験をつんでこういう事(クレカの不正)も
平気で対処できるようになっているんだぞ!」
「お前らが!俺に何もさせてくれなかったせいで、
俺は!今!とても弱いんだぞ!」
泣きながら叫んでいた。
5分間は叫んでいただろう。
2013年ごろに心理講師から学んだメソッドにこうあった。
・人生が上手くいかない人は、
両親との関係性が悪い
・両親とうまくいかなかった人は、
苦労するようなことばかり経験する
・脳内の両親と和解したら人生が好転する
あくまで「脳内の両親」と和解すれば良いのだが、
当時はあまりにもたくさんの恐怖心を抱えていた。
そのため脳内ではなく目の前にいる母親を
責められずにいられなかったのだった。
母親は叫びを静かに聞いていた。
思っていることが表情・態度にでない母親。
何を想っていたかはわからない。
叫び終わってしばらくしたとき。
「ごはん食べ」と一言。
母親には心理講師のメソッドについて、
カンタンにではあるが、話したことがあった。
(心理講師の話と、
この叫びを聞いてその一言だけか)
自分の心は
泣き終わったにも関わらず無味乾燥だった。
それだけ心の動きや感情の動きを
何も感じられない状態だったのだ。