見出し画像

【最強Office】パワーポイントを大解説 〜パワポ職人と呼ばれて〜

もっこです。ずっと書きたかったネタです。
勢い余って6,000字になってしまいました。

Office365の最優秀ソフト、Pawer Point(パワーポイント。以下、パワポ)について書きたいと思います。

私は人生において、パワポを死ぬほど使い倒してきました。遡れば大学時代から。パワポはビジネスにおいて必ず習得しておくべきスキルです。

パワポを使う意味、その特徴、ポイントなど、図や実体験を通してお伝えしていきたいと思います。

パワポとは

Word、Excelと並び、ビジネスでは欠かせないパワポ。プレゼント資料作成において、誰でも簡単に使うことができます。
企業との商談はもちろん、社内資料としても使う場面は多いでしょう。大学生も、研究発表やディスカッションの時にパワポを使っていると思います。

私も全ての機能を知っている訳ではありません(多分知らない便利機能は無数にあります)が、基本的なところについてお話をしておきたいと思います。

パワポを使う意義

メラビアンの法則をご存知の方も多いと思います。人間は人や情報について理解するときに視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%で判断するというものです。

画像3

引用:モチラボ メラビアンの法則より

パワポの最大の特徴は、画像やアニメーションを駆使して、この視覚に訴えられる点にあります。

つまりプレゼンをする時に、話の内容(言語情報)なんかではなく、半分は目で見た情報(視覚情報)をもとに判断しているということです。

内容なんてくそくらえです!!(オイッ

その意味では、パワポの作り方や見せ方次第で、そのプレゼンの結果が左右されるのです。超重要な要素と思ってください。

超一流の提案内容であっても、ビジュアルが良くなかったら、破談する可能性は十分にあります。反対にそこそこの提案内容であったとしても、視覚に訴える優良な資料であれば案件獲得につながるかもしれません。

では"優良な資料"を作るにはどうすればいいか、ポイントを確認します。

優秀なパワポ資料

私が考える良い資料のポイントは下記の通りです。

①資料のストーリーができていてそれが明示されていること
②今、何について説明しているか、現在地がわかること
③適切なフォント、分量、バランスになっていること

この3点です。
それぞれについて説明します。

①資料のストーリーができていてそれが明示されていること
本でも漫画でも、漫才でも、スピーチでも、起承転結が大事とされています。それは問題提起(事前情報・背景)があり、それに対して本題があり、本題についての出来事や内容についての展開があり、最後に結ぶことによって、話が理解しやすいからです。※前後させることで話に面白みを出すこともあります。ミステリーとサスペンスの違い的な。

言いたいことや主張すべきことはあるものの、それがちゃんとストーリーになっておらず、話があっちやこっちに行ってわかりづらいプレゼンを聴くと、「この人は結局何が言いたかったんだ?」となってしまいます。

そこに本題という軸があり、そこから枝分かれをするように、話しの明確なストーリーを順序立てて伝えれば、視聴者は理解しやすくなります。

漫才でも「俺、ハンバーガーショップの店員やりたいねん」というとこから始まると「あ、この漫才ではハンバーガーショップの店員について話が展開するんだな」とわかりますよね。そうするとイメージをしながら聴けるわけです。

話は戻りますが、パワポについても同じで、資料の冒頭で「この資料の作成者は〇〇について話します!こんな流れで!」というストーリーの枠組みを伝えることが大事です。

私の場合はアジェンダ(目次)を作って、簡潔にストーリーを明示するようにしていました。

・はじめに(導入)
・アジェンダ(目次)
・現状分析(起)
・提案内容(承)
・事例、補足説明(転)
・まとめ(結)

みたいな感じです。

ストーリーの説明については、「はじめに」の部分でもいいですし、「アジェンダ」の時でもいいでしょう。

ともかくポイントは、ストーリー構築と明示と覚えてください。

②今、何について説明しているか、現在地がわかること
ここはちょっとテクニカルな話です。人はプレゼンを聞いていると「今、何について話しているんだっけ?」と迷子になってしまうことがあります。

これが長いプレゼン(1時間とか2時間とか)になると尚更です。いまどこにいるのか、何について説明してくれているのか、そしてこのプレゼン、いつ終わるのか…聞いいて辛いです。内容云々よりも心理的なストレスがかかり、非認知層でネガティブな印象を与えかねません。視聴者が寝ちゃうかもしれません。

基本はアジェンダに沿ってになりますが、今どこにいるのかの現在地を資料の上とか下とかで明示してあげましょう。

とても簡素な例で恐れ入ります(笑)
見てほしいのは上段の現在地の 表現方法です。

画像2

画像2

もしここまでやるのが手間であれば、こんな形で右上に入れてみてもいいかもしれません。

画像4

現在地がわかれば、次進むべきところ(ちゃんと聴いておいてほしいところ)を理解してもらいながら進めることができ、情報伝達がスムーズになります。

③適切なフォント、分量、バランスになっていること
とても極端な例ですが、仮にあなたの後輩が以下の資料を作成し、チェックをお願いしてきたとします。あなたは修正すべき点を何個指摘しますか?

画像7

これまで①②に書いたことも大事ですが、③は最上位で大切なことです。
冒頭お話しした通り、情報処理の半分以上は視覚情報で成り立っています。パワポ資料を作る上で最も気を使うべきところがここです。

まずフォント。こちらについては『メイリオ』『Meiryo UI』が主流です。
※さっきの例はメイリオで作っています。
柔らかく、目で受け入れやすいフォントなので、一般的な明朝やゴシックなどと比べても、使われる機会が多くなりました。

ただ、一番のおすすめはモリサワの『UDデジタル教科書体』です。

画像5

圧倒的にこちらです。通常の教科書体もカクカクして明朝に近い感じでしたが、モリサワから出たUDデジタルの教科書体は最強です。さすがモリサワさん。

確かOffice2016からの標準インストールされているフォントです。心理学的にも最も良いフォントである、ということをパソコン教室の先生から教えてもらいました。(僕は通っていませんが)

三省堂発刊の小中学生向け辞書も、こちらのフォントを採用しているそう。私はパワポはじめ、OutlookもExcelも標準フォントに設定していました。

ただし、プレゼンのシーンによって使い分けが必要です。お堅めな視聴者には硬めフォント、カジュアルな視聴者には緩いフォントで使い分けます。

適切な分量については多分ヒトそれぞれかと思いますが、基本は箇条書きにしてしまえばOKです。

たまにプレゼンの資料にダラダラと文章を書いてしまう人がいますが、これはナンセンスです。読むことに集中させてしまい、話した内容さえも入ってこないなんてことが多々あります。

パッと見て、その箇条書きだけが伝わって、脳内に刻印出来れば御の字で、それ以外の口頭説明はおまけと思ってください。極端な話、図やイラストだけでも良いくらいです。

それ以外にビジュアルのところでは上下左右の間隔を揃えたり、空白の偏りを無くしたり、変なところでの改行になっていないか注意したり、兎にも角にも見やすい資料、伝わりやすい資料を意識しましょう。実は、このnoteを書く時でさえ、改行ポイントには細心の注意を払っています。

冒頭の指摘すべき点としては、こんなものでしょうか?

画像7

最新版のパワポは優秀で、テキストボックスや画像を動かすと、上下左右の感覚が均等になっているか、真ん中に配置できているか、大きさが揃っているかなどを点線で直感的に明示してくれます。

色々と動かして、試してみるとその優秀さに気がつくはずです。

アニメーションの使い方

最近はオンラインにおける商談が増えた為、画面共有をしながらプレゼンをするようなことも圧倒的に増えてきました。

そこで重要なのがアニメーションです。このアニメーションを駆使し、使いこなせた人が、パワポ強者です。ではどうやったらアニメーションを上手に使えるでしょうか?

ポイントは色々ありますが、結論、使い倒すしかありません。

こればっかりは慣れだと思っています。機能が無数にありますし、動かし方や見せ方も人それぞれなので、自分にあったアニメーションを探してみましょう。

アニメーションをつかうことで、投影をした最初にネタばれすることなく、言いたいことを強調して伝えることが出来ます。また、グラフを使って説明する時などは特に、説明したい流れにそって図を送り出すことができるので有効なコミュニケーションになります。

便利な機能としては、

・"始まり"だけでなく、"強調"や"終わり"のアニメーションがある
・図だけでなく、画面(1スライド)の切替えもアニメーションに出来る
・クリックをしなくても次の動作が勝手に始まる設定が出来る
・デモしたアニメーションをその時間で流すことが出来る

などがあります。アニメーションではないですが、発表中に注目してほしいところを指したい時にはポインタを使うこともできます。

いろいろな機会で使い倒してみましょう。

パワポ職人になれた理由

自分の話をします。
何故自分がここまでパワポを使いこなすようになったか。。

ゼミ時代に作りまくった話
遡ること12年。
ほぼビジネスのような経験を積ませていただいたマーケティングゼミ。毎週のゼミ会でのプレゼン発表・討論、プレゼンコンテスト、(合宿における)ビジネスケースプレゼンバトル、企業向け実証研究プレゼンなど…

普通の大学生が経験し得ない膨大な量のプレゼン資料作成を強いられてきた(言い方っ)お陰様でパワポは自分にとって宝物の様なツールとなりました。

パワポ職人のルーツはゼミにあったのです。(ウルルン滞在記風)

前職で作りまくった話
新卒で入ったIT商社。ゴリッゴリの営業スタイルだったわけなんですが、お客様への提案はパワポ資料でした。

しかも訪問して提案するスタイル。ドラマ・CMで観るようなスクリーンに投影するスマートなプレゼンなんかではなく、資料を印刷して持っていってやるやつでした。レガシー…

毎日の有効商談の訪問ノルマは5件。
つまり毎日5件の提案資料を作るということ。(多い時は8件とか)
つまり稼働日20日で考えると月100件。
つまり年間1,200件のプレゼン資料を作っていたわけで…
そりゃスキルもついて当然ですよね…笑

しかも朝9:00にMGRに『本日の提案資料です!お願いします!(声高)』と言ってチェックをしてもらわないといけなかったので、前日深夜はもちろん朝7:00に行って限られた時間の中でミスの許されない資料を作るわけです。

極め付けはそのマネージャーが究極の細かい性格の人だったこと。誤字脱字は論外で、フォントサイズの違いや余白、バランス、画像の欠損に至るまで、『重箱の隅を突く天才やな!』と叫びたくなるほどだったので、めちゃくちゃ神経質に資料を作っていました。

もう胃がキリキリどころの騒ぎじゃないです。そんなこんなあり全身蕁麻疹になりました←

今となってはありがたい仕打ち(?)ですが、もう一生イヤです、あんなの。オススメしません。でも数をこなすことは大事です。まずは色々作ってみましょう。自発的に。

適切なプレゼン資料の枚数

当然プレゼン内容の濃さにもよるので、一概には言えませんが、私の場合、提案資料を5〜10枚程度にまとめる様にしています。
先ほど書いた起承転結・ストーリーを、図やイラストなどを差し込みながら作ると自然とそれくらいになるからです。

マネージャーには「歩く提案書を作れ」と言われていました。要は説明なしでも勝手に提案書が語ってクロージングをしてくれるものということです。「てめぇの説明はいらねぇ」とまで言われました。ヒドイ

最初は何でそんなこと言うんだと思っていましたが、キーマンに会って話せない時や、提案時間が少ない時、パッと渡すしか手段がない時…そのように作っておけばまずは伝わる、ということがわかりました。

そこから私は"目を通してくれればわかる歩く提案書作り"に奔走しました。そうなると尚更5〜10枚くらいが適度なんですよね。

状況に応じて枚数は調整しましょう。

プレゼン資料の例外

ただ、例外もあります。

前職にビジネスもとい人生の師匠がいます。ハッシーさんです。
思考法、人脈作り、人海戦術、社内発信、飲み会の振る舞い、エレベーターのボタンの押し方まで…教わったことが多すぎるため、それらのことを書き出すと連載記事になってしまうので詳細はここでは割愛します。

ハッシーさんは提案資料の作り方が特殊な人でした。

提案資料が1枚、でした。

どんな大きな案件でも、小粒な案件でも提案は1枚に凝縮されていました。自分のメンターだったのでハッシーさんのガチ案件に人生で2回だけ(少なっ)同行させていただいたことがあるんですが、その時も1枚でした。

決して手抜きではありません。手抜きではなく、1枚で事足りるんです。

ハッシーさんの場合、キーマンへの提案において、商談の8割〜9割が雑談。相手に気持ちよく話をさせて、合いの手をいれて、わいわい盛り上がって、最後の5分でその1枚ペラを出すんです。

相手も事前にわかっていたかの様にチラッと目を通して「進めてください」っていうんです。資料作りに命をかけていた自分にとって、衝撃でした。

商談後、「要点だけね。」と言ってました。

状況に応じ使い分ける必要性も訴えてきましたが、プレゼンをする人の特性によっても、資料は如何様にでも変えていい、正解はないってことです。

※ハッシーさんの連載は近日中に。

最後に

いかがでしたでしょうか。

パワポの重要性、柔軟性、利便性について理解して頂けたかと思います。
ビジネスシーンだけではなく、様々な部分で有効なツールになりますので、今からでも遅くありません、是非、触ってみてください。

1つでもいいです。自分の型となるプレゼンを作ってください。そしたらいくらでも流用していくことが出来るので、圧倒的に仕事効率も上がります。

また、作ってみて、プレゼンをして、フィードバックをもらうことで、よりブラシュアップしていきますし、スキルが増強されていきます。細部に至るまで気にすることで、相手に対する配慮の心も培えるかもしれません。

良いプレゼン資料が世に溢れますように。

いいなと思ったら応援しよう!