中小企業診断士2次試験事例Ⅰ 再現答案の自己分析(もっけい@R5年中小企業診断士受験生)

第1問

【事前に考えたこと】

経営戦略レイヤー・情報整理問題。SWOT分析をしたけど、それを使う?「統合前」ということで時制注意。

 与件文を読んでみると大まかな時系列は、「先代の時代」「経営統合直前」があった。
→経営統合前と制約されているけど、経営者が変わった後に捨てた強みはむしろ書くなと言われているっと考えるべきだったか。経営統合後の話がないのは多少変則的な気もする。

【強み】
コシの強い自前の蕎麦、地元で数少ない飲食店、拡大した店舗(駐車場、厨房設備、出前担当従業員)
→コシの強い蕎麦以外は現経営者が方針転換で手放している?強みに書けない・・・
事例1だから、人事組織面を書く? 

候補は①コシの強い自前の蕎麦 ②商品とサービスの質 ③チームとして相互に助け合う土壌 ④従業員の定着率 ⑤自主的に問題解決を図る風土の醸成

この中から選ぶのか。字数も少ないししんどい。VRIO分析で模倣困難なケイパビリティという視点をその場で持てればよかった。それで行くと、「醸成」は長い時間がかかりそうだから③⑤が良かったのかな・・・?④は③の結果

リスクヘッジで、蕎麦も書けばよかったかなとも思いつつ、字数がないし弱みも書かねばということで③⑤を選択。

【弱み】
 まず、原料の仕入れが不安定なのを見逃したのがアウト。

着目したのは
>常連客である地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要となっていった

 前半は弱みとも脅威とも取れる。地域社会が高齢化しているとまでは言い切れないから、蕎麦という商品特性上高齢者が多いとなるのはポエム? 後半は課題の原因は問題点として、新たな顧客獲得力が弱い。
 原料仕入れの不安定を見落としていたので、顧客が高齢化している 新規顧客獲得力が弱い で実質同一な内容を書いてしまった。

【再現答案】

強みは①自主的に問題解決を図る風土②社員の相互協力体制
弱みは①常連客の高齢化②新規顧客獲得力の弱さ

(後から思ったこと)

 最初にも書いたけど、弱みの原料の仕入れが不安定なのを見逃したのがアウト。最初の事例で焦っていたからか?本番特有の焦りで、マーカー引きが粗かった。

第2問

【事前に考えたこと】

 経営戦略・情報整理 or 期待効果

 先代と現経営者の違い。現経営者については書くけど、先代がどんなことをしていたかも書く必要がありそう。商品面と顧客面の違いを書くのと、資源を集中し差別化を図ったくらいの書き方は必要かな? 狙いを書けというから、「狙いは」って書くべきか?「〜を図った」でOKか。

【再現答案】

先代は多くのメニューを来店客と出前客に幅広く販売を行ったのに対し、
現経営者は商品は蕎麦のみ、顧客は出前を廃止し来店客のみに絞って
経営資源の集中を行い、高付加価値化・差別化を図った。

(後から思ったこと)


現時点では大きく外してはいないと思う。ただ、統合前の現経営者の時制と、先代経営者の時制の違いに混乱したことに加え、先代経営者から続く強みが現在まで保持しているとしたら、その部分も書かなければならないという整理に手間取ってしまった感じがある。

第3問

【事前に考えたこと】


 経営戦略・助言問題

 留意点を書く問題・・・ 効果を書くか書かないか迷うところ。
 統合→全く同じ体質の会社なら問題がないということは、2社の違いのすり合わせ?
 双方の良いところを残しつつ悪い部分を打ち消すような必要があるか。

 社員の積極性と商品戦略がかなり真逆だな。あとはX社の従業員の不安不満問題。
 結局、字数的に、気をつけるべき点を書いて終わる。具体的な対策は第4問に譲ると判断。
 この判断が吉と出るか凶と出るか・・・?

【再現答案】


留意点は①A社は相互に助け合う風土に対しX社は日々のルーティンをこなす
という違い②A社は高品質高価格な製品に対しX社は価格を下げるという製品
戦略の違い③X社従業員が不満を抱えている点

(後から思ったこと)

 留意点を書く問題で、ふぞろいで①留意点のみ書く ②施策や効果まで書く の2種類に別れていたような気がする。 どちらを選ぶかの基準を決めたい。

第4問1

【事前に考えたこと】

 別の会社を統合するわけだから、企業風土の統合や評価制度とかの話になるかな・・・

 フレームワーク発動 さちのひもけぶかいネコ

 A社が良い会社でX社が残念な会社って印象操作されいてる感じがあるけど、X社がルーティンをこなすだけで事業が回っているというというのは仕事のやり方が標準化マニュアル化されてそれが浸透しているとも言えるのでは?これは教育研修OJTネタに使えると思う。もちろん、A社の社員が自主的に問題解決する風土は新たに加入するX社の従業員にも伝える必要がある。
 ということで、教育研修・交流でノウハウ展開、モチベーション向上と透明公平納得の評価制度構築、一体感醸成あたりをまとめようと方針確定
 後から、「X社は離職率が高く常にアルバイトを募集」とあるので、従業員の定着率についても書いても良かったかなと思った

【再現答案】

透明性があり公平かつ納得感のある評価制度を築くとともに
獲得したノウハウを展開するために両者の社員の交流や教育研修を行い
社員の能力開発と一体感醸成を行いモチベーションの向上を図る

(後から気づいたこと)


>会社として目指す方向性を明確にし、目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくり
>を行った。その結果、チームとして相互に助け合う土壌が生まれ、従業員が定着する
>ようになった。 とりわけ、接客においては自主的に問題点を提起し解決するような
>風土が醸成されていった
 コレ、まんま成功体験だった。 統合の際に同じことしなさい(成功体験の再利用)っていうメッセージだ!!コレは痛恨のミス。

第4問2

【事前に考えたこと】

低価格なんて書いたらアウトだろうな。中小企業の基本は集中と差別化・高付加価値化。X社、前の経営者のつながりで高品質な材料を手に入れられるのに低価格路線に走ったのか・・・? 前述の通り差別化・高品質化だから、X社つながりの材料✕A社のコシの強いそばで差別化戦略がベスト。 成長戦略は新市場開拓戦略かな。強み✕機会でそもそも蕎麦に集中させようって方針だろうし、意味ありげに

>地域の食べ歩きを目的として外国人観光客や若者が増え始めた
>公共交通機関を利用する来訪者が目立つ

と書いているから。というか、コレ事例2の問題に近い気がする。

>(X社の店舗は)駅前に立地しながらも急速に客足が鈍くなり・・・
この記述と、公共交通機関を結びつけろという問題制作者の意図を感じた。

 差別化戦略は●●、成長戦略は●● という書き方を軸に回答を作る。

【再現答案】

競争面ではX社とのつながりで高品質な原材料入手し、看板メニューの蕎麦に集中で商品の高付加価値化・差別化を図り、成長面ではX社の店舗を活かし、外国人観光客や若者をターゲットにした新市場開拓戦略を図る。

(後から思ったこと)

後から、接客面の強みも訴求すればよかった。形のあるもの(今回で言えば蕎麦)の強みに目が行きがちな悪い癖が今回も出た。 X社は高品質な原料を入手できていたのに低価格路線に走ったのはなぜだろう?もちろん、生き残りをかけての選択だったのだろうけどそれなら安い材料を入手するべきだったのでは?その不協和音を生じているポイントをわざわざ書いたのは、 

A社固有の技術(コシのある自前蕎麦)✕ X社経由の高品質な材料

で高品質差別化なのは出題者の意図として外してなかったと思う。

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