中小企業診断士2次試験事例Ⅲ 再現答案の自己分析(もっけい@R5年中小企業診断士受験生)

第1問

【事前に考えたこと】


経営戦略・情報整理
 強み自体記述が少なくないか・・・?しかも生産面という縛りまで。
 比較できる他社があり、その弱みが書かれていればその裏返しを強みにできるとかもなさそうだし。 QCDで見てもあまり見当たらない。多品種を作れる体制と書いたけど、強みというより製品戦略な気もする。受託生産だから提案力があるとも言えないし。

【再現答案】


強みは①マネジメントに熟知した現経営者と工場管理者の経験
②多品種を生産できる体制。

(後から思ったこと)


 製造班ごとの加工室に分離され、交差汚染を防ぐ体制とあるけど、これを強みとするべきだったのか? スペースで「キッチンと工場は別物」という意見があったから、ある程度の数を作ることが求められたらホテルや旅館の厨房との差別化が逆にできないのでは?と思った。 あと、X社はスーパーだから、宿泊施設オンリーに合わせた製造体制は弱みにもなりかねないのでは? もちろん、強味と弱味は表裏一体になる場合もあるので断定はしづらいけど、生産面という縛りでは候補に入れても良かったのかもしれない。
つまり、やや否定的ながら結論出せず。

第2問

【事前に考えたこと】

人手不足で退職した高齢パート従業員の代わりをなんとかする必要があった?
人が足りないなら、新しい人を連れてくるか、機械化してなんとかするか・・・

とりあえず、新しい人が来れば 
標準化マニュアル化→教育研修OJT→多能工化し多工程持ち→稼働率向上
の流れは大外ししないはず。

【再現答案】


作業を標準化しマニュアルとして整備するとともにパート従業員に教育研修
OJTを行うことで多能工化し多工程持ちとすることで稼働率の向上を図る

(後から思ったこと)

 受注量が最も多い惣菜 ✕ 汎用調理器具を使って手作業
この掛け合わせから、この部分を機械化するという視点も持てばよかった。
第3問でも機械化の悩みは出た。
 
そして、再現答案の文字数が短すぎる。もしかしたら機械化も書いたかもしれません。

第3問

【事前に考えたこと】

 収益性ということから、売上を増やすかコストを減らすに分解。しかし、売上増について与件文に明確な記載がない。高付加価値化は一般論ではあるが、そこにつながる根拠を与件から見つけることはできなかった。コストについては廃棄を減らす。そのためには需要予測を正確にすることや入出庫記録をつけるのはスグに思いついた。

【再現答案】

需要予測と入出庫記録をデータ化、一元管理・共有するとともに生産計画を
受注確定頻度に合わせて週次化し、在庫管理に反映。また、材料の必要量を
経験値ではなくルール化し廃棄と納期遅れを削減しコスト低下を図る

(後から思ったこと)


廃棄を減らしてコストダウンは思いつけた人は多かったと思う。それ以外のポイントで書けなかったところとして

>材料調達や在庫管理の簡素化によるコスト低減を目指している
この記述から、IT化した際に材料調達を効率化することでのコスト削減を回答に盛り込むべきだった。

あとは、手作業という記載も正直引っかかっていて、機械化のヒント?とも思ったけど書くだけの度胸はなくここは見送り。

第4問

【事前に考えたこと】

営業部が配送もやらされて、営業に専念できないからニーズ収集や新規顧客獲得ができない(弱い)のはいつものパターン。受託生産に特化してきたという記述も、自社の製品開発力が弱いことの暗喩と判断。
 既存の販売先との関係を一層密接に→ふわっとした制約条件を具体化して書けというパターンと認識。 〇〇との協力(連携)を深め。X社とは製品開発の協力をすでにしているから、もう1つの販売先の高級ホテルや旅館か? そこと関係を深めることができればなにかしら、宿泊客にアプローチできて
ニーズの収集→自社製品開発→販路拡大
という、お決まりパターンにはめることができそう。

この段階の方針
 ・営業部は営業に専念→コア業務でない配送は別部門or外注
 ・独立した営業部に対し、高級ホテルや旅館の顧客からニーズを収集させる
 ・新しく雇った開発経験のある従業員にニーズを伝え、自社製品開発
 ・開発ノウハウを獲得するとともに、自社製品を他社に販路拡大

【再現答案】


販売先の高級ホテルや高級旅館と協力を深め、配送業務を営業部から引き離す
ことで顧客ニーズを収集できる体制を作り自社で商品開発を行うことで
商品開発ノウハウを獲得するとともに、開発した自社商品を他旅館やホテル
へ販路拡大を図る。

(後から思ったこと)

自社製品開発を書いたけど、X社をややないがしろにしてしまったかな。収集したニーズをX社との製品開発に活用するというのも書いたほうが良かったか?でもC社の弱みと思われる、受託製品中心で自社製品開発ができないことを解消が優先度高いかと自分を納得させる。共同開発にしたほうがX社と関係強化やX社のノウハウを獲得できる? と二転三転。

 「高級」ホテル・旅館 と X社の 季節性があり「高級」感のある和食や洋食の惣菜

この部分に意図があると後から感じた。確かに、ホテルや旅館の前に「高級」とわざわざ付けているのは意図があるとしか思えない。そういう意味では、「高級な食品の」ニーズを収集し、など、高級品に関する記述を増やせば良かった。

第5問

【事前に考えたこと】

とりあえず結論は書くべきだろう。 メタ発言になるが、工場を建設しないと留意点が限定的になってしまうので、とりあえず建設は妥当とする。事例4みたいな話もないし。
そのうえで、気をつける点を留意点として書いて筋道通った記述をすればそれなりの点数にはなる。

・新規採用者→教育研修OJTして多能工化、多工程持ちで稼働率工場
・決まった製品を作るわけではないため、少品種大量生産 or 中品種中量生産
 →ゼロから工場を作るわけだし、最初の段階でレイアウトを考える or 柔軟性が高いレイアウトにする
・生産計画の頻度が粗いので、短サイクル化するのは標準的な回答として書く

上記方針で方針を

【再現答案】

売上の向上が見込めるため工場の増築は妥当である。
留意点は①新規採用者に対し教育研修OJTを行うことで多能工化し稼働率の向上
を図り②多品種を生産できる工場のレイアウトにすること③生産計画を
短サイクル化し生産統制を行うことで生産効率の高い体制を作る。

(後から思ったこと)

2次試験勉強初期には「特定の取引先への依存」を絶対悪としており、その記述にすぐに気付けていたのに勉強を進めるに連れて色々な注意点を気にするあまり X社用のために工場を増設する危険性に気づけなかったのは勉強の結果退化してしまった部分。

しかも、季節性のある惣菜→需要の波が季節性 という点をもっと気づくべきだったと思う。そこから、

・販路を拡大して他社製品も生産できる体制を作る
・需要予測の精度を上げて生産計画に反映、生産統制を行う

としたほうが良かったか… こちらの方が与件に近い内容な気がする。

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