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「コンセプチュアル思考」—就活生必読!自己PRの質を向上させよう 書評5

「就職活動で、自己PRや志望動機をどうすればもっと効果的に伝えられるだろう?」と悩んでいませんか?

そんな時に役立つのが「コンセプチュアル思考」です。

この本は、物事の本質を見極め、自分の経験や強みを抽象的に考えることで、より深みのある自己表現ができるようになるための一冊です。変化の激しい現代のビジネス環境で必要とされる思考法を学び、キャリア形成の一歩を踏み出しましょう。


著者の経歴・職業

村山昇氏は、キャリア・ポートレートコンサルティング代表であり、組織・人事コンサルタント、また「概念工作家」として活動されています。
企業の従業員や公務員を対象に、「プロフェッショナルシップ」の醸成やキャリア開発、管理職研修など、多岐にわたる教育プログラムを提供されています。
村山氏は慶應義塾大学経済学部を卒業後、日経BP社やベネッセコーポレーションなどで経験を積み、独立。経営学修士(MBA)を取得し、哲学を取り入れたユニークな研修手法で広く支持を得ています。

誰に向いてる?

「コンセプチュアル思考」は、特に就職活動中の学生や新社会人に向いています。
自己PRや志望動機を作成する際、自分の経験を深く掘り下げ、抽象的に考えることで、その強みを具体的にどう活かせるかを明確にする力を養うことができます。
また、キャリアの方向性を考える人や、企画やマーケティングなどの職種に興味があるビジネスパーソン、さらに研修プログラムを開発する教育担当者にもおすすめです。

この本を選んだ理由

この本を手に取ったきっかけは、新卒研修の企画に活かせる内容を探していたからです。学生時代の経験を社会人生活に活かすためには、単なる体験談ではなく、その本質を理解し、抽象的な思考を身につけることが重要だと考えました。
また、「コンセプチュアル思考」という言葉があまり一般的ではないため、どのような内容なのかを知りたくなりました。

想像していた内容と実際

タイトルや目次から、抽象的な思考と具体的な事例がどのように結びつくのかについて考える本だと思っていました。実際にはその通りで、コンセプチュアルスキルについての記述や具体例を用いた説明が充実していました。
ただし、哲学的な側面も多く、概念と観念の違いに関する解説などは予想以上に深かったです。

面白かったところ

この本の魅力は、ワーク形式の内容が豊富に盛り込まれている点です。具体的な実践方法が示されており、読者が自分の考えを整理したり、新しい視点を得たりする手助けとなります。
また、「近瀬太志氏のコンセプチュアル奮闘記」がストーリー仕立てで学びやすく、記憶にも残りやすいと感じました。

期待外れだったところ

哲学的な内容については、好みが分かれるかもしれません。思考の枠組みを深めるのに役立つ一方で、抽象的すぎる部分もあり、実践的なアプローチを求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。具体的な事例と哲学的な考察のバランスが、もう少し調整されていれば良かったと思いました。

まとめ

「コンセプチュアル思考」は、物事の本質を見極め、自分の考えを深めるための実践的な指南書です。就職活動中の学生やキャリアを見直したいビジネスパーソンにとって、自己PRやキャリア形成に役立つ思考法が学べます。
本書で紹介されるワークや事例を通じて、より深く物事を考える力を養い、変化の激しいビジネス環境に対応するための「本質を捉える力」を培ってみてはいかがでしょうか。

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