[大会レポ]Power4なオイラがヴィンテージ神挑戦者決定戦に参加してみた話

あっという間に大晦日。みなさんお久しぶりです。

12/28にヴィンテージ神挑戦者決定戦に参加してきましたので、デッキ考察と対戦記を残しておこうと思います。


はじめに

『神』とは

というわけで、晴れる屋さんで大会参加費無料になるという『神』の座を目指して多くのMtGプレイヤーが集まる名物の大会です。

この大会ですが、毎回多くのプレイヤーが集まります。例えば人気のモダンですと、128人を超えることがしばしばで、だいたい8回戦、これにTop8の3回戦に神との決定戦を合わせて12回戦を抜ける必要があります。

単純に勝率50%として考えると、抜けられる確率は2^12の1、だいたい0.2%ということになるのでしょうか。実際はIDや負けがあっても上がれる可能性があるのですが、それでも1%を超えない確率です。プレイヤーはメタを読み、プレイ精度を上げることで、この勝率を1%でも上げて、この抜ける確率を高める、、、ということに力を注いでいます。

が、ことヴィンテージとなると話が違います。

今回のヴィンテージ神挑戦者決定戦の参加者は50人で6回戦。単純に考えて抜けられる確率は4倍です。

これならいけるかも!ということで、今回はヴィンテージ神挑戦者決定戦に挑戦して、負け越して帰ってきたというレポートです。

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結局5ヶ月以上寝かしたし、その間にガラクタが禁止になっちゃったよぉーーー!!

デッキ

デッキ選択はイニシアチブストンピィ。ストンピィデッキは普段から握っていますし、イニシアチブ自体はレガシーでも使っていたので自然な選択でした。Goat(使嗾)だって説明できます!

さて、イニシアチブストンピィ。レガシーの頃はいかに早く地下街を「Forge(火事場)」「Trap!(罠だ!)」と潜って、5点ルーズさせながら、パワーの上がったクリーチャーで殴り倒す、、、という攻撃的動きが魅力でした。

しかし、一つの指輪のプロテクションによりTrap!が使えず、無意味に「Arena(闘技場)」を通り、相手のクリーチャーを使嗾、、、ってなんだっけ?ジャッジィィィィィ!とダメージがラグるケースも増えています。なによりここは暴力吹き荒ぶヴィンテージ。たかだか5/5のクリーチャーが殴ってきたとて、その返しでTimeTwisterくらってTTというのも当たり前の世界です。

そんなわけでイニシアチブストンピィの立ち位置としては、いかに最初に死ななくて、2ターン目を迎えられるかが大事な防御的な一面を感じています。

この節では簡単にレガシーとのデッキの違いを私なりの「解釈」で書いていこうと思います。

BlackLotusとMoxen

サクると3マナ出る最強のマナアーティファクト
5色のMox。通称Moxen

まずはヴィンテージを代表するアーティファクトであるBlack LotusとMoxen。これがデッキに入っていることによって、金属モックスや2マナ土地での加速をさらに加速させていきます。

が、実際は白マナが出るのはBlack LotusとMox Pearlのみ。金属モックスの追加としては実は2枚程度の違いしかなく、残りのMoxenは実際は{1}を加えるだけのアーティファクトでしかありません。20分の1以下の値段のMana Cryptの2分の1の効果しかないので、減価償却には40倍使わないといけない、非常にコスパが悪いアーティファクトです。

実際、Black LotusとMox Pearlだけを入れたイニシアチブの方もTop8に抜けていました。

イニシアチブストンピィは 「白マナ+2マナ+3マナのヘイトベア」を展開して、相手の動きを強く制限するのが強い動きですが、白マナ源は2枚程度、2マナ確保手段もMoxenは足されるものの裏切り者の都を抜いているため、実はそこまで加速していません。こうやってちゃんと考察すると、太陽の指輪もだいたいMoxenとして数えられるとわかりました。これは完全に理解が足らなかったなぁと、今、記事を書いていて思いました。

2マナ土地が3マナ土地にアップグレードされ、またMoxenがそのままマナ加速に繋がる、アーティファクト系の加速に比べると、イニシアチブストンピィの加速は相対的に小さく、先に倒されないような防御的な動きが大事になってきます

別館の大長

通称「アネックス」

イニシアチブストンピィの一つの特徴として、別館の大長(アネックス)をフル投入していることが多いことです。デッキ構築時点では「たかだかMoxを1マナにする程度」と理解しており、Moxenの所持枚数が足らない私は、この枠を1枚平地にしようかと考えていました。

しかしながら、実際ヴィンテージを大会前日にプレイしてみると、その理解は大きく変わりました。というのも、アネックスの効果は1マナ要求のカウンターが誘発するという能力であり、サリアなどの1マナ「重くする」という効果ではありません。そのため、Workshopで発生したマナでは、このカウンターの支払いに使えないらしいのです。なるほど。

(T):(◇)(◇)(◇)を加える。このマナは、アーティファクト呪文を唱えるためにのみ支払える。

これによりWorkshopを擁するアーティファクト系デッキの出足を大きく挫くことができます。もちろん、こちらが先攻であれば相手に意思の力を撃たれないということでもあります。

というわけで、「相手の動きを強力に制限し、こちらの先攻の動きを通せる」アネックスはヴィンテージのイニシアチブストンピィではより重要な1枚で、絶対に1枚は初手に引きたいカードで4枚外せないカードであると理解できました。ヴィンテージ、奥が深い。

不屈の解体者

割る効果よりも寝かせる効果が大事

採用していないリストも多いのですが、今回は2枚採用してみました。ジュエルショップや神秘の炉で占いゴマをぐるぐるするようなデッキに対して、相手のアーティファクトがタップ状態で出る効果が強力に刺さります。むしろ割る方の能力は、自分の0マナアーティファクトも巻き込みがちなのでむしろ使いにくかったです。

冥途灯りの行進

1マナでMoxenを追放できる神スペル。手札に腐ったアネックスが除去に変わるのもGood。

対戦記

R1 ドレッジ xx

ヴィンテージ神挑戦者決定戦。

最初のお相手は、マリガン・マリガン・マリガン・・・もしかして・・・

「マリガンパウダー公開でもう1回」

あっ!これ!進研ゼミでやったところだ!

というわけで「バザーが全てを解決する!」ドレッジです。とんでもない速度で墓地が溜まって、イチョリッドが殴ってきます。

こちらは土地破壊を引けず、墓地が肥えるのを防ぎきれずに敗北。

ゲーム2。相手は7枚キープ。こちらは封じ込める僧侶と露天鉱床でキープ。
相手のイチョリッド誘発に僧侶キャスト→黒群れで対応。ドレッジでバザーが2枚追加で落ちたのを見てバザー破壊→有毒の蘇生で解決。

というわけで、対処札の対処札を綺麗に使われて何もできずに負け。これがヴィンテージ。。。

R2 ブリーチ xx

1戦目はアルコンを展開。イニシアチブも取り、マナも伸びる!アネックスも素出しして、後1回殴れれば!というところまで追い詰める。
しかしながら、船殻破り→TimeTwisterを喰らい、宝物7つが相手の元に。アネックスの課税の上からブリーチでの無限マナが通って敗北。

2戦目もアルコンで縛り「やったか!?」となりつつも、ティンカーが通り、出てくるのはファイレクシアへの門

無理ぴー。。。ということで早々に0−2。この時点で目無し。

R3 ワークショップ(ザーダ) xoo

自己アンタップ能力を持つマナアーティファクトのアンタップ能力を使って無限マナするデッキ。

1戦目はザーダからバリスタをくらってあっけなく負ける。

2戦目、3戦目は一転構成。サイドボードの無のロッドが手に吸い付いて、相手にプレイをさせずに勝利。

今のヴィンテージ界隈は無のロッドがサイドボードに取られるばかりかメインにも取られるくらいな、アンチアーティファクト環境。こんな中でも泳ぎ切るアーティファクトデッキって、いやはや、、、恐ろしい。

R4 逆説ゲラルフ xox

お相手は関東一優しいヴィンテージプレイヤーだとおっしゃっていましたが、いやいや、ゲラルフからめっちゃゾンビ出てくるんですけど、、、!

1戦目はゲラルフに押し切られて負け。逆説はTime Vaultからの無限ターンの勝ち筋もあるため、サイドボードが絞りにくい。。。

2戦目は土地割って、Moxを冥途送りにして勝利。

3戦目はまたもティンカー。今度はダークスティールの城塞。ここからカーン→マイコシンスの格子とお馴染みの1枚コンボに到達されて負け。

白イニシアチブはティンカー撃たれると、ほぼ負けが確定するので、こればっかりはしょうがないなぁと思います。

R5 赤茶単 xoo

メインの構成はウェルダーに近い感じのようですが、溶鉄鋼のドラゴンなど攻撃的なクリーチャーが特徴的なお相手でした。

1戦目は押し切られてしまったものの、2戦目以降はやっぱり強いぞ無のロッドということで、封殺して勝利。いやぁ、これは神アーティファクト、、、!

R6 オース oxx

何も覚えてない、、、!メモもない!なぜ!

追記

お酒を飲んだら思い出しました。オースです!オース!

1ゲーム目はオーコ出されながらも、クリーチャの質で押し切り
2ゲーム目は逆にオーコにボコられる。オースを冥途灯りで対処したところでデッキを理解。
3ゲーム目はこちらのT1の白羽山を敢えてスルーされて、相手がT1にオース→冥途灯りに対してFoWでアトラクサ着地で負けーという感じ。

感想戦にて、T1白羽山の是非についてお話しさせてもらったのですが、T1オース以外は間に合わないので、あの盤面でのぶっぱはありということで、やむなし、ということを学んだ、、、

というのを忘れていました!バカヤロー!!


終わりに

というわけで、ヴィンテージ最初の公式戦は2−4の負け越しでした。

強いて反省するとすれば、1戦目のキープ基準を黒力線引くまで、に設定してもよかったかなぁと、ヌルキープの考察くらいですが、あとはやるべきことはやった上でちゃんと負けたかなぁという感じです。

Moxenが揃っていないことによる不利はあまり感じませんでした。デッキの説明でもしたように、所詮は白マナが出ないMoxenはただの無色が出るだけのアーティファクトでしかないので、どうにでもなるなという感じ。もちろんMoxenにしておくことで、土地ゼロキープができる率が上がるなど、微々たる効果はあるような気もしますが。

というわけで、これからもヴィンテージを楽しもうと思います。2025年はもう少し頑張るぞい!

というわけで、特にオチもなく終わる。


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