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[翻訳]モダホラ2後のデスタクについて:新カードの評価(レガシー)

この記事はJohn Ryan Hamiltonさんによるデスタクの記事をざっくり翻訳したものです。

新時代のデスタクについて、観ていきましょう!!

はじめに

Modern Horizo​​ns 2は、レガシーにも多数のパワーカードを供給した。とりわけ、《ウルザの物語》は様々な形でデッキのエンジンとして採用され、《思考の監視者》や《イラクサ嚢胞》と共に、親和の復権をもたらした。また、《ラガバン》と《ドラゴンの怒りの媒介者》及び《濁浪の執政》はURデルバーデッキは優位性をさらに高める結果になりました。

さて、この記事ではカードパワーのそのものの評価ではなく、MH2でレガシーのデスタクが獲得したカードを分析し、新しいメタにむけて古典的なテクニックの可能性について触れていきます。

カルドラの完成体について

《カルドラの完成体》については、リリース前はさほど注目していないカードであり、《束縛の刃、エルブラス》の再訪を予感させるものでした。

石鍛冶で高マナの装備品を踏み倒すプレイは一般的には「やりすぎ」として知られていました。が、この認識は大きく間違っていました。

よくある誤解は、この装備品を《殴打頭蓋》を比較してしまうことから始まります。本当に比較するべきは《火と氷の剣》です。

デスタクが採用する装備品のうち、《梅澤の十手》は対クリーチャーに優秀で、《殴打頭蓋》はデッキに安定した勝ちパターンを提供します。

一方の赤青剣の立ち位置は少し中途半端で、対コントロールに対するカードアドバンテージ獲得手段、コンボデッキに対する高クロックの押し付け、そして《真の名の宿敵》の突破手段という限定的な機能を果たしていました。

デスタクの歴史を振り返れば、かつては十手とバターがメイン装備品として採用されるのみでしたが、TNNが刷られてからは赤青剣がメインされるようになっています。

《カルドラの完成体》は、対コントロールデッキに対するアドバンテージ確保という機能を除けば、赤青剣に求められていた機能の多くをカバーしています。件のコントロールデッキはといえば、《忍耐》と《虹色の終焉》を獲得しており、赤青剣が有していた優位性は失われつつあります。

これらの理由から、新たなビートダウン手段としてカルドラの完成体の採用を視野にいれていくのは現実的な解でしょう。

デスタクが装備品に注目するべき最大のポイントは、単純なクロックとしての性能です。 カルドラの完成体は間違いなく、最速のクロックです。 バターと赤青剣は1点少ない4点クロックであるうえ、バターは召喚酔いに影響され、赤青剣を出したターンからクロックを刻むには装備コストをあわせて4マナを必要とします。こうしてみると、他の装備が4点のダメージを対戦相手に与える間に、カルドラの完成体は10点のダメージを与えられることになります。

これは、クリーチャ同士のコンバットを伴わない、ストーム、ショーテル、奇跡に対するゲームチェンジャーですデスタクは、これらのデッキに時間をかけすぎると、一般的に不利になるとされてきました。これらの対戦では、キルターンに猶予がある石鍛冶は通常はケアされていませんでした。これからは、最小限のリスクで《カルドラの完成体》をサーチし、いままでよりもはるかに速く対戦相手にプレッシャーをかけることができます。

2番目に着目するべきは、一般的な形式の対石鍛冶のサイドボードに対して強い耐性をもつことです。私は対デルバー戦において完成体が役に立つとは思っていませんでしたが、実際テストしてみるとアーティファクト破壊に効かない点は想像以上に有用であることに気づきました。

サイドボード後は《削剥》《秋の騎士》《ゴブリンの損壊名手》《古の遺恨》《活性の力》など、多くのデッキがアーティファクト破壊で石鍛冶パッケージに対処します。完成体は破壊不能であり、加えて細菌トークンをも破壊不能にします。白を含まないデッキは、一度場に出てしまった完成体への対処はかなり難しいでしょう。

ホガークや、緑ポストデッキは活性の力によりデスタクのクロックを下げてきます。またクリーチャメインのデッキも、十手で一方的に盤面をコントロールさせてしまうようなサイドボードはしてきません。そうした中で完成体の選択肢があれば、アーティファクト破壊を構えている相手に、完成体を叩きつけて勝ちにつながる可能性が増えます。

とはいえ、完成体は、出すべき場面をよく理解する必要のあるカードです。 2ターン目に石鍛冶から完成体サーチという大雑把なプレイは、以前からバターでさえもうまく行かないケースがあったことを考えると気をつけるべきでしょう。デスタクにとって7マナはほぼ到達不可能なマナ域です。ルーンの母や霊気の薬瓶を活用して、石鍛冶をうまく通していきましょう。このカードを「スレッジハンマー」としてを対戦相手を殴り殺すのは、これからのデスタクの勝ちパターンとなっていくでしょう。

孤独

私は《孤独》に対して、全くと言っていいほど注目していませんでした。私はせいぜい《護衛募集員》でシルバーバレットサーチできる除去として1枚くらいは入る程度だと思っていました。

MH2で登場した神話想起エレメンタルの評価で見落としていたことは、そもそもこれらのクリーチャのマナレシオが良いという点です。 デスタクはゲームスピードを下げることを目的としたデッキです。瞬速・絆魂をもつ《ネクラタル》を兼ねるクリーチャは採用基準を満たしています。クリーチャーベースの対戦で5マナでキャストすることを目標とすると良いでしょう。

近年のレガシーではコントロールデッキでさえも、クリーチャーを採用するケースが増えてきています。今までも対奇跡デッキにおいても、デスタクはメンター対策にソープロを全抜きすることができませんでした。最近ではコアトル、ウーロそして忍耐といったクリーチャが採用されており、ソープロの重要性は増すばかりです。

こうしたデッキに対して止む無くソープロをサイドアウトしないものの、ゲーム終盤、例えば15ターン目ともなれば、ソープロは完全に死に札となっています。一方、《孤独》は序盤の除去としても優秀で、終盤でも死に札とならずゲームを支えるカードになります。

2番目の利点は、より明白なものです。いわば「鋤の力」です。 1ターン目の強力な脅威である《ラガバン》、《ゴブリンの従僕》そして、《ルーンの母》に対して0マナのソープロは有用です。また、対デルバー・感染・デプス戦において、サリアの課税環境でもうまく機能するのは魅力です。

さらに、レガシーには、非常に高速なクリーチャーベースのコンボデッキが数多く存在します。(黒リアニ、エルフ、ホガークなど)これらの対戦の多くでは、マナが追いつかないことがデスタクの最大の弱点になります。これらの対戦のほとんどでは、デスタクは厳しいキープ基準を求められますが、《孤独》はこのキープ基準を満たすキーカードとなるでしょう。

0マナでキャストできることは、盤面を展開しながら、追加アクションを構えられるということです。 2ターン目にフルタップでエルフに対して石鍛冶を、リアニデッキに破棄者を叩きつけるプレイは、多くの場合、「勝ち」になりますが、これに加えて0マナ除去を構えられれば勝利をより盤石なものとできるでしょう。

《孤独》には、いくつかの小さな利点もあります。

黄泉橋を壊す

《死体発掘》に合わせて蘇生する

スニークショウのエムラクールを追放する

想起後にバイアルからの《ちらつき鬼火》でのブリンク

などなど。

これらのテクニックは限定的ですが、すべてにおいて《孤独》の良さが活きています。こうした点からも《孤独》はレガシーのメタゲームにおいて重要な役割を果たしうると言えるでしょう。

エスパーの歩哨

《エスパーの歩哨》は評価が非常に難しいカードです。このカードが有する、「対戦相手に選択肢を与える」課税効果は、一般的に弱い部類とされます。しかしながら、様々なリストで試してみると、私はそれが見た目よりもはるかに強力であるという評価にたどり着きました。ほとんどの青いフェアデッキとの対戦において、この課税効果はゲーム序盤から相手を苦しめるポテンシャルを持っています。

エスパーの歩哨は「1マナサリア」として機能するカードで、1,2枚のカード・アドバンテージか除去の避雷針になります。遅いコンボデッキに対しては、より多くのカードアドバンテージを得られる可能性はあるものの、これらの対戦でのDnTへの最大の圧力はカードではなくマナです。 《意思の力》のような自由度の高い干渉手段を有しないデスタクにおいては、追加カードは大きな意味を持ちません。さらにいえば、このカードは、サリアが機能しないデッキに対する相性を悪化させます。こうしたデッキに対して《エスパーの歩哨》は全く意味のないカードになります。

全体を通してみれば、このカードは既に相性がよい青いフェアデッキに対して強力である一方で、元々不利なコンボやクリーチャーベースのデッキには役に立たないことがわかりました。カード自体のパワーは高く、検討に足るものとは思うものの、少なくとも現時点では、採用に至るものではないと結論づけました。

ヴェクの聖別者


《ヴェクの聖別者》の評価は適切であったと思います。この効果は非常に限定的で、プレイアブルではありませんでした。 このカードの能力は実にちぐはぐです。このカードが刺さる墓地利用デッキにはそもそも除去が入っていないので、プロテクションを持っている意味はありません

このカードはドレッジ、ホガーク、リアニ、ノーランドスパイに刺さります(特にホガークに対しては、リクルータからのシルバーバレットとして刺さります)。しかしながら、RIPが有する土地単の墓地利用への圧力と封じ込める僧侶が有する緑の太陽の頂点に対する耐性という点が不足しています。

赤と黒に対するプロテクションには、興味をそそられるものの、グリクシスコントロールがメタにいない環境で、稲妻で焼かれないだけの2/2クリーチャはデスタクが必要としているものではありません。

また、このカードを評価している人たちの多くには、マナコストに対する評価がかけています。白単色のデッキでありながら、デスタクはこのカードを唱えるためのマナ基盤にはなっていません。2ターン目に(白白)確保するにあたって16枚以下の白マナベースは頼りなく感じます。墓地利用をする高速なアンフェアデッキに対してはこうした墓地ヘイトカードは、2ターン目には確実に唱えられる必要があるのにもかかわらずです。

総評として、あなたの周りでホガーク使いが多いといった場合を除けば、デスタクにこのカードを採用する余裕はありません

家庭と故郷の剣

白緑剣でやることは石鍛冶をブリンクして、本当に欲しい装備品を持ってくるという1枚コンボだけ。— Jason K. Murray (@jasonkmurray) May 24, 2021

精鋭呪文縛り

MH2のカードではありませんが、最近採用率が高まっている《精鋭呪文縛り》について簡単に触れたいと思います。私はこのカードをさまざまなリストで試しましたが、典型的なデスタクの戦略には当てはまらないと思います。

このカードはアグレッシブなデザインですが、デスタクは非常に遅いデッキであるため、戦略にマッチしません。1つの呪文に対してのみ2マナ課税する能力は、ターンが進むにつれ相対的に価値を失っていくためです。また昨今のデスタクの3マナ域に食い込んで採用されるためには、そのカード自体が非常に優秀である必要があります。

このカードは5C人間などの部族デッキによく採用されています。ここでは、《教区の勇者》や《サリアの副官》のようなカードで圧力を高め、精鋭呪文縛りはゲームを締めくくる破壊的なフィニッシャとしての役割を果たしており、こうした使い方ができるデッキのほうが合っているでしょう。

局所的なところでいえば《実物提示教育》で戦場に出すことで、相手のファッティを《全知》で唱えられなくするなんてこともありましたが、こうしたプレイがデスタクの戦略にあっているようには思えませんでした。

かつての採用カードの再考

新環境となり、他のデッキも多くのカードを獲得しています。かつて採用されていたカードを見直して対処することを忘れないようにしましょう。MH2による最大のメタゲームの変化は、バントウーロ・URデルバーの強化と親和の復権です。

対親和

親和のブームはMH2リリース後、最初の週末に訪れました。土曜日に行われたレガシーチャレンジで優勝すると、次の日曜日にはすぐに《無のロッド》《活性の力》そして《溶融》が親和を強力にメタった対策カードとして採用されるようになりました。

この強烈な締め付けによってなりを抑えているものの、このデッキはレガシーのダークホースとして存在し続けており、少し気を抜くとまた突出するデッキかもしれないと感じています。そのことを念頭に置いて、デスタクが親和と戦うために必要ないくつかのオプションに触れたいと思いました。すぐに頭に浮かぶカードは、《静寂》や《戦争の報い、禍汰奇》などの強力なサイドボードオプションです。

これらのカードはかなり限定的で、丸いサイドボードには仕上がりません。(また、禍汰奇が親和に対して刺さるかどうかもわかりません)親和デッキがメタ上位を占めたときに、また思い出すことにしましょう。

より一般的には、《ファイレクシアの破棄者》のような適用範囲が広いカードを、ゲームプランを妨害するカードとしてメイン採用するのがよいでしょう。

現時点で私が特に気に入っているもう1つの対策カードは、《火薬樽》です。

一見弱い《漸増爆弾》にも思えますが、《火薬樽》は《ウルザの物語》が生成する構築物トークンや《イラクサ嚢胞》の細菌トークン《オパールのモックス》《虚空の杯》など、親和が展開する0マナのパーマネントを(破壊不能を持たない)アーティファクト土地もろともまとめて破壊します。

またこのカードは、現在のデルバーの構成にも刺さります。(後述)。こうした観点から、《火薬樽》は親和を程よくメタれる、よい選択になりえます。

対バントウーロ

対バントにおいて「コアトル・ウーロ・忍耐を抜けるために《ミラディンの十字軍》を再び採用するべきか」という問いに対しては、私はNoと答えます。

ミラクルは長期に渡って採用を見送られているカードで、強力なスゥルタイのフェアデッキが復権しない限りは採用に至らないと考えています。

別の記事で触れたことがありますが、今日のデスタクにおける3マナ域は《スカイクレイブの亡霊》を中心に考える時代です。ミラクルのパワーレベルは考慮に値するレベルに達していません。

また近年のバントはメインに《虹色の終焉》を追加した6枚以上の白い追放除去を採用しており、サイドボード後は加えて全除去が採用されているため、場に居座り続けるのは難しいでしょう。

デスタクにとってもっと有用なカードは、《迷宮の霊魂》や《ファイレクシアの破棄者》のようにバントの戦略に作用するカードです。

また《カルドラの完成体》が「白の追放除去以外では対処できないブロック不可の脅威」としてのミラクルの役割を果たしている上、石鍛冶により容易にサーチし場に出せるという利点を持っています。加えて、もし追放されたとしても《ちらつき鬼火》で再利用可能であるというメリットを有しています。

対URデルバー

URデルバーに対しては、デスタク側からの変更はあまりないと思います。《流刑への道》はデルバーに対して相性が最悪だったので、私は《太陽の槍》を少し試してみました。現在のデルバーデッキの脅威はタフネス3以下で占められているためです。

しかし、《濁浪の執政》にその希望を打ち砕かれ、《流刑への道》の再投入し、《孤独》を1枚を追加の単体除去呪文としてサイドに採用しました。

URデルバーに対して注目するべきポイントとして、マナ総量が1のクリーチャーが多く採用されている点です。《漸増爆弾》や《火薬樽》、《仕組まれた爆薬》などはエルフや親和に対するサイドとして有効に機能するのに加えて、デルバーに対して1:2以上の交換を実現できる可能性があります。

終わりに

この記事が、現在の変化するメタの理解の一助となることをを願っています。私は実際、デスタクがメタのどこに位置できるのか考えるのが本当に好きです。大局的に観ると、デスタクは引き続き青いフェアデッキに優位を持ちつつ、相性の悪かったデッキは環境から姿を消していることから、いい立ち位置にあると考えています。

デスタクの苦手とするデッキはエルフで有り続けています。エルフデッキは《アロサウルス飼い》の恩恵を受けて人気が高まって来ています。これを除けば、デスタクは新環境で立ち回る準備ができていると思います。これからもメタの変化につれて、テストと調整を続けていきましょう。

参考までに、MH2後のリストを紹介します。これは私が先週の日曜日に5-2したリストです。 現環境を考えるにあたって、良い出発点となると思います。

追伸:
あなたが「イケるかも!」と思ったカードがこのリストに入ってなかったら、、、多分それは「イケてない」と思います。

翻訳してみて

ヴェクの聖職者の評価が低い。。。そうか。。。

相変わらず対して英語もできないのに訳しているので、うまく訳せてないところがあるかもです。何かあれば気兼ねなく、@noyaまで連絡してもらえたらと思います。

MH2の新環境。これからも楽しんで行きましょう。

今日はこのへんで。特にオチもなく終わる。




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