[モダン][レガシー]デスタク小技集Vol.2
一つ前の記事では多くの反響をいただきました。特にDeath & Tax調整LINEグループで共有したところ、こういうのはどう?というご意見をいただけました。ありがとうございます。
この記事では、前回の記事と合わせて読んで欲しい小技集を紹介していきたいと思います。(今回は少しレガシー向けです)
Vol1.補足
[レガシー]攻撃前に1マナ縛って、安全を確保する ★★★☆☆
《リシャーダの港》のテクニックで第2メインステップ前にマナを縛るという話をしましたが、これは第1メインステップ前にもできます。ちょっとだけ実践的な盤面で紹介しましょう
たとえばこんな盤面。相手の手札はわかりませんが、《梅澤の十手》を装備したクリーチャのアタックに対して《稲妻》を構えているような気がします。
こういう時はこちらのドローステップに、《リシャーダの港》を起動して、相手の1マナ(ボルカ)を縛りにいきます。もし《稲妻》を持っていれば、サリアか鬼火を焼きに来ますので、焼かせておいて、手札から土地を出して装備してアタック!これで十手にカウンタを乗せることができます。
能力解決中に「唱えてもよい」にもサリアの追加マナ要求は有効 ★★☆☆☆
気軽に続唱の話をぶっこんでいましたが、《反逆の先導者、チャンドラ》や《呪文捕らえ》など、能力中で「(マナコストを支払うことなく)唱えてもよい」あるいは「プレイしてもよい」と記載されている能力で非クリーチャ呪文を唱える際にも、サリアの追加コスト要求は有効です。
この「唱えてもよい」能力解決中はプレイヤーは優先権を得られないため、フェッチランドを起動しての追加の1マナ確保はできません。
ファイレクシアの破棄者関連
土地は刺せないが、マナ能力は刺せる ★★★★☆
まずは基本的なところから。《ファイレクシアの破棄者》は土地を宣言できません。そのため、《不毛の大地》や《カラカス》のマナ能力でない能力を止められません。一方類似カードの《真髄の針》や《魔術遠眼鏡》は「土地は刺せるが、マナ能力は刺せない」です。簡易対応表を作ってみました。
トークンは刺せない ★★★★☆
「宝物」や「手がかり」などのトークンはカードでないため宣言できません。これは《真髄の針》や《魔術遠眼鏡》でも同様です。
バイアルで場に出てしまえば、禁止カード名宣言まで優先権は発生しない ★★★★☆
上記の《ファイレクシアの破棄者》編です。バイアルから出すと《ライオンの瞳のダイアモンド》の能力が起動できなくなるため、バイアル2を起動することで、相手に万全でない状態で起動させられる(かもしれません)。
サリアにせよリボーカにせよ、ANTには良く効くので、どのタイミングでどのクリーチャを差し込めばコンボ起動を止めうるのか(相手が止まってくれるのか)をよく研究しましょう。
ブリンク関連
ブリンク対象がカードによって微妙に違う ★★★☆☆
《ちらつき鬼火》・《魅力的な王子》そして《空を放浪するもの、ヨーリオン》の3枚は、それぞれ「追放してターン終了時に戻す」効果を持っていますが、3者ともに適正なオーナ権とコントロールが違います。《金粉のドレイク》と《ミラディンの十字軍》のコントロールが交換されたケースを例にみてみましょう。
ちらつき鬼火:ミラクルを対象にしてコントロールを取り戻せます。(一応ドレイクも返せますが、あまりいいことはなさそうです。)
魅力的な王子:ミラクルは自分がオーナなので、相手コントロールでも対象に取れ、コントロールを取り戻せます。ドレイクは対象に取れません。
ヨーリオン:ミラクルのコントロールを持っていないため、選べません。また、ドレイクも自分がオーナではないため選べません。
ヨーリオンのブリンクは対象を取らない ★★☆☆☆
どのパーマネントをブリンクするかは能力解決中に決定します。「その選択なら、稲妻打ちます」といったことはできません。相手に「解決していいですか?」と一言聞くのが混乱を招かないと思います。
《封じ込める僧侶》と組み合わせてクリーチャー除去に使う ★★★★☆
ちらつき鬼火や変位エルドラージのブリンク効果で場に出たクリーチャは「唱えられていない」ので、《封じ込める僧侶》によって、場に出る代わりに追放されます。これは、自分にも有効なので、《封じ込める僧侶》を使う際は、ついつい自分のクリーチャを追放してしまわないように気をつけましょう。
殴打頭蓋関連
細菌トークンは黒い ★★☆☆☆
まずは基本的なところから。《夜の戦慄》や《硫黄の精霊》の影響を受けません。
5マナで装備できる ★★★☆☆
細菌トークンが4/4 絆魂・警戒なわけではなく、あくまで《殴打頭蓋》の装備修正で強化されている状況です。なので、《謙虚》で強くなることがあります。(ややこしいので、この話はやめておきます)
手札に戻して、石鍛冶で出し直すマナがあるなら、石鍛冶が5マナで装備してそのまま殴った方が強いかもしれません。
トークンは一旦墓地に落ちてから消滅する ★★★★☆
トークンは「手札に戻ると消滅する」「ブリンクすると返ってこない」などの振る舞いから、すぐさま消えているように処理しがちですが、正確には一旦領域を移動してから、状況起因処理で消滅しています。というわけで、死亡したときは「クリーチャーが死亡したとき」や「クリーチャーが墓地に置かれたとき」の効果を誘発します。
このテクニックがデスタクで重要になるのは、対ホガーク線で、相手の墓地の《黄泉からの橋》に対して、《殴打頭蓋》を手札に戻すと、0/0の細菌トークンが墓地に置かれ、《黄泉からの橋》が追放されます。
if節だったり、相手はトークンNGだったりと、本当に難しいカードです。
その他、《黄泉からの橋》を破壊する方法としては、
・サリアの2体目を出して、レジェンドルールで墓地に置く
・X=0の歩行バリスタを場に出して死亡させる。(バイアル0から出すなど)
・十手の−1/-1能力で自軍クリーチャを破壊する
などがあります。
[レガシー]宮殿の看守など統治者関連
宮殿の看守が場を離れても、追放したクリーチャは戻らない ★★★★★
ナイトメア能力と勘違いされがちですが、宮殿の看守による追放効果は統治者であり続ける限り継続します。したがって宮殿の看守が除去されてもクリーチャは返りませんし、ブリンクすることで複数体のクリーチャを追放することも可能です。一方で宮殿の看守が場に残っていても、戦闘ダメージを受けたり、「あなたは統治者になる」カードで統治者が奪取されると、クリーチャが返ってきてしまいます。
統治者のドローは強制 ★★☆☆☆
《船殻破り》の宝物トークン出す能力を必ず誘発させます。自分で使う時は頼もしく、相手に使われると辛いです。また《迷宮の霊魂》をコントロールしているときは、自分もターン終了時のドローができません。注意!
これは、追加ドローできないので、宝物トークンも出ない状況
[レガシー]大変動関連
パーマネントタイプは都合のよいものを選べる ★★★★☆
例えば《迷宮の霊魂》はエンチャントとして数えることも適正ですし、《ミシュラの工廠》は能力を起動すれば、クリーチャ・アーティファクトもちろん土地、いずれかとして残せます。通常全て生贄に捧げられてしまうプレインズウォーカもギデオンならクリーチャになる能力を起動して、クリーチャとして残すことが可能です。
解決中はあらゆる能力を起動できない ★☆☆☆☆
相手の残すクリーチャをみて、《ルーンの母》のプロテクションを決めるなど、有利なことはできません。
紋章は生贄に捧げられない ☆☆☆☆☆
パーマネントではないですし、場にもありません。(なんと、統率領域にあるらしいです!)
[レガシー]梅澤の十手関連
先制攻撃タイミングでダメージを与えたあと起動できる ★★★★★
少し話は戻って、《リシャーダの港》の例の図から少し進んだ盤面です。相手は結局《稲妻》を持っていて、やむなく《ちらつき鬼火》を焼きました。サリアに装備、ダメージが通って返しのターン。相手は《不毛の大地》で《カラカス》を破壊した後、《戦慄衆の秘儀術師》を唱えてターンを返してきました。
さて、こちらのターン。仮に有効牌を引かなかったとして、サリアでアタックにいけるでしょうか。確かに先制攻撃を持っているので+2/+2すれば一方的に倒せそうではあります。が、手札にもう1枚《稲妻》があると、1回目の+2/+2起動をスタックして除去されてしまうかもしれません。。。
この場合はとりあえずアタックします。秘儀術師がブロックしたなら、以下の手順で秘儀術師を一方的に倒せます。
1. 第1ダメージステップで秘儀術師に2ダメージ
2. 十手のカウンタ増加が誘発(カウンタが2→4に)
3. 十手の−1/-1を秘儀術師に起動 (カウンタ4→3に)
秘儀術師が破壊される
5. サリアはダメージを受けない
先制攻撃だけでなく、二段攻撃でもこのギミックは有効です。ミラディンの十字軍などを使っている場合は必修です。
アルカニストのパワーを下げて墓地利用能力を立ち消えさせる ★★★★☆
場面はもう少し進みます。相手はサリアをブロックせず。こちらのターン終了時に《渦巻く知識》を唱えました。その後一連の流れのあと、この盤面。相手が戦闘開始を宣言しました。
さて、十手にカウンタが4つ乗った現状、かなりの勝勢ですが、この盤面どのように動こうか考えどころです。カウンタを3つ使って秘儀術師を除去することもできますが、手札に3点火力があれば、サリアを失ってしまうかもしれません。その一方で《渦巻く知識》でもう一度アドバンテージを取られて、解決策を引かれたり、《稲妻》でライフを詰められるのも不安があります。
というわけで、この場面は秘儀術師のアタックを待ちます。アタック後、秘儀術師の能力の解決前に十手のカウンタを1つ使って−1/-1すれば、どのスペルを対象としたとしても、対象スペルのCMCがパワー以下でないため、対象不適正となり、墓地利用の能力は立ち消えます。カウンタも3つ残り、セット《山》からの3点火力2発も耐え切ることが可能です。(勝ったな!)
終わりに:謝辞
Vol.2も結構な文量になりました。実際ここに記載されたほとんどの内容は、Death & Tax調整チャットでさつさんにまとめていただいたものを、ほぼそっくりそのまま転載したものです。さつさん、快諾ありがとうございました、、、!
最後に。Death & Tax調整チャットはLINEのオープンチャットです。新カードの感触など情報交換できる場になっています。是非とも参加して、カルドハイムのプレビューを楽しみましょう。
オープンチャット「Death & Taxes調整チャット」
https://line.me/ti/g2/1qDs2h7tzZdUlKm4UODhGQ?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default
それではこの辺で。
特にオチもなく終わる。