コンセント幻奏で銀アイコン!デッキ解説と見せかけて主に魂の試合を振り返るだけの記事
もけもけです。
2021年11月のKCカップで自身初の銀アイコンを獲ることができました!
というわけで、この記事ではデッキ解説と見せかけて今回のKCの振り返りを書き連ねていこうと思います。
ゲームが始まるぜ!
0 デッキ選択と調整
9月のKCカップは銀アイコン獲得を目標に挑んだものの820位という成績だった。
ワルキューレと共に戦った記録はこちらの記事で。
良かった点は、事前に調整していた環境上位デッキと互角以上に渡り合えたこと。銀争いをできなかった要因は、対面が想定しづらい低DP帯で勝率を伸ばせず苦しんでしまったこと。
これらの反省をもとに、今回は幻奏デッキを採用することに決めた。
幻奏は、【歌姫から音姫へ】というぶっ壊れスキルの恩恵で非常に安定感が高く、ワンキル性能も申し分ない。シューベルトやディーヴァの制圧力にスコアの戦闘性能も相まって、パワーの低いデッキにはかなりの高勝率を出すことができる。
一方で、バウンスでモンスターを除去してくるハーピィや、手札誘発で戦闘を回避してくるサンドラにはなかなか簡単には勝てない。その両方のギミックを搭載した妖仙獣はかなり苦手だった。
そこで目を付けたのがコンセントレイトである。
フランソワはATK2300/DEF1700という、コンセントを使えと言わんばかりのステータスを持っている。シューベルトも同じくコンセントによって4000打点を超える。
フランソワ単騎で直接攻撃を仕掛け、相手に「おっDドロ起動できるやんラッキー」と思わせて手札誘発を温存させ、ダメステのコンセントでゲームを終わらせる。
それが私の用意した苦手対面への回答だった。結論から言うとKCも大体そうやって勝った。
幻奏にコンセントを採用するアイディアは私のものではなく、以前から大会で結果を出されている方もいた。ただ、リミット2の枠には狡猾な落とし穴を採用することが主流だったため、コンセントはさほど警戒されずイージーウィンを取れることも多かった。
実際に、NAOさんが主催するポイントバトルNAO杯でも、KC2ndの2週間前にコンセントを採用してから、合計4回入賞することができた。
も「これだ・・・!!」
私はコンセント幻奏の強さに確信を抱き、KC本番に臨んだ。
1 もけもけ、死す(KC初日)
つくづく遊戯王は素晴らしい作品だと思わされる。
もけもけ散る!無敵の先攻マーリン
逆転!武神器ハバキリ
オスティナート発動せず
気付くと私は底知れぬ絶望の淵に沈んでいた。
100試合の時点で勝率が5割を切っていることは経験がない。今回はいつも以上に構築を煮詰め、対面理解も深めてきたのに。
あまりにも手札事故が続き、有利対面の青眼や月光、炎王にも負け越す始末だった。
も「どうしようもない。今日は寝よう」
初日は諦めて0時頃に寝た。
2 息を吸うようにオスティナートを吸う(KC2日目)
8時頃に起床。緊張感も高揚感もなく、悲しいかな熟睡できてしまった。
気分を変える意味も込めて構築を調整。ミラーに強くハーピィに弱い一族の結集を抜き、ネクロフュージョンとスキルプリズナーを採用した(スキプリは途中で抜いた)。
200試合を超えたあたりからようやく調子が上向き始め、独奏の第一楽章やオスティナートが初手に入るようになる。熟睡のおかげか冷静にプレイできるようになり、相手のプレミを見逃さず逆転勝ちできる試合も増えた。
気分が良いので昼食は近所でカツカレーを食べた。おいしかった。
2日目の夕方までは順当にハーピィと時計塔HEROが多く、コイントスで裏を出した分だけDPが盛れる環境だった。そして流れを引き寄せた私は後攻を引きまくった。
今回のKCで得た教訓。
シンプルに好調な時は走り、不調な時は休むべきである。これに尽きる。
精神的に余裕がないとこれが逆になる。連勝した時に限って負けるのが怖くて休んでしまい、連敗すれば早く取り返そうと焦って走ってしまう。そうすると集中力の低下からミスを招き、負のスパイラルに陥るのだ(もちろん個人差はあるだろう)。
私は好調を維持して深夜4時まで走り続け、ついにDPを4万に乗せた。
も「ちょうど300試合だし寝るか。なんか明日も勝てる気がする」
疲れて眠くなったので気分よく就寝。
3 魂の6万チャレンジへ(KC3日目)
好調は止まらず、昼頃に12連勝を達成して一気に5万DPに到達する。50%を切っていた勝率も気づけば爆上がりしていた。
「好調な時は強気に行け」というセオリーに従い、採用札も環境に合わせて積極的に入れ替えた。3日目はあからさまに薄型サンドラが増え、それをメタる形でガイアが増えてきたので、思い切って暗闇を吸い込むマジックミラーを採用したところ、ついでに時計塔HEROにも刺さって勝てた。
流れとか勝負運というのは精神論に過ぎないが、精神論だとしても自分の行動に根拠を持って臨むことが好結果に繋がるのだと思う。
そんなことを偉そうに考える間もDPの伸びは止まらず、3日目の17時30分には世界15位、国内9位という位置に達していた。
ふと我に返る。もしかして銀アイコンを獲れるんじゃないか?
それまでも100位圏内には入っていたが、どのみち最終ボーダーに向けてDPを伸ばす必要があった。しかし、5万8000まで来たらそろそろ銀ボーダーに届く。
急に右手が震え、画面を見る目に力が入り始めた。
いけない。今は冷静さを欠いている。ここで負けたら取り返しがつかなくなるぞ。
横になっても上手く眠れない。無理もない、昨日は4時寝の11時起きだ。仕方なく散歩に出かける。冬の入り口の冷たい風に当たると少し冷静さを取り戻してきた。
少し休んだら6万チャレンジをしよう。ボーダーのことは考えても仕方ない。後のことは6万DPに達してから考えても遅くないだろう。
最高の集中力で臨んだ1戦に勝利し、これでDPは5万9000。
も「行ける。行けるぞ」
しかし、意を決して臨んだ1戦、私は堕天使に痛恨の敗北を喫する。
シューベルトを着地させる前に上手く盤面を作られ、ソプラノを2体並べるころには圧倒的なリソース差をつけられていた。
これが上位帯との実力差か。
この敗戦で集中力を欠いたのか、私はそこから4連敗してしまう。
幻奏ミラーでは、ディーヴァを立ててロングゲームに持ち込むべきところを慌てて攻め込み、相手のスコアを食らってあっさり負けるという有様だった。
順風満帆だった船のネジが狂う音が聞こえる。
落ち着け。まだDPを溶かしたわけじゃない。
必死に自分を奮い立たせ、次の1戦になんとか勝利。さらに2連勝で、DPを5万8000に戻す。
そして迎えた相手は孔雀舞。最大のライバルであるハーピィだ。
コイントスは後攻、初手にもサイクロンとオスティナートを引いている。これ以上ない最高の手札である。
しかし相手もここまで上り詰めた猛者だ。チャネラー入りを逃してくれるはずがない。SC3伏せでターンを返される。
トップはソナタ。サイクロンで相手のネストを割り、オスティナートでシューベルトを融合召喚する。
2体のソナタを特殊召喚し、スキルで1体をフランソワに変換して墓地のソナタを回収。ブレスルをセットしてバトルフェイズへ。
シューベルトの攻撃宣言時、相手はサイクロンを発動。すかさずチェーンでシューベルトの除外効果を発動し、SCのバウンス効果を阻止する。
そしてシューベルトの攻撃が通り、SCを破壊。この時点で砂時計は光らない。
も「やったか!?」
右の伏せカードがブラフなら勝ち確定だ。
しかし続くソナタの直接攻撃で砂時計が一瞬光り、攻撃が通る。
も「このタイミングで光るカード…?しかし発動してこなかったからウェーブフォースではない。フランソワで攻撃だ!」
右の伏せカードは、墓地のチャネラーとパフューマーを除外したことで盲点になっていたヒステリックパーティーだった。
SCを戦闘破壊し、相手の場にコストで切ったSBだけが残る。
必死の粘りだが、盤面は完全にこちらの優勢。私は勝利を確信していた。
も「貴様の手札はゼロ、場には下級モンスターが1体のみ!もはやこの状況を逆転する手立てはあるまい!」
相手「それはどうかな?」
も「何!?」
相手「ハーピィ・パフューマーを召喚!」
も「馬鹿な!?」
パフューマーの効果で万華鏡をサーチ。パフューマーとSBで再びSCをシンクロ召喚し、万華鏡でフランソワをバウンスしつつレディ1を特殊召喚。
一瞬で形勢をひっくり返されてしまった。
これが銀アイコンの壁か。
も「ダメなのか、俺は…」
体に力が入らなくなる。
???「おいおい、諦めちまうのか?」
も「!?この声は…」
ソナタ「ほら、早くドローしろよ。こっちのターンだぜ」
も「ソナタ…すまない、俺はここで死ぬみたいだ」
ソプラノ「上振れを信じないなんてマスターらしくないよ」
スコア「SCなんて敵じゃないンゴねぇ」
ソナタ「まだまだいくらでも横展開してやるよ」
も「みんな…!」
そうだ。俺は大事なことを忘れてたみたいだな。
所詮カードゲーム、最後は運である。都合良くトップ解決してみせろ。
も「うおおおおおおおおおおおお」
気付いたら勝っていた。
私は興奮のあまり酸欠状態になりながら、無我夢中でデュエル開始ボタンを押し、妖仙獣に都合よくブレスルを当て、都合よく引き当てたスコアでワンショットキルを決めた。
魂の5連勝で6万DPの大台に乗る。
これが最終DPとなり、世界56位の成績を収めることができた。
4 おわりに
長々と自分語りにお付き合いいただきありがとうございました。
今回のKC、それなりに準備はしてきましたが、初手に都合よくオスティナートを引き寄せる豪運とコンセントレイトがなければ銀アイコンは獲れなかったと思います。(コンセントが活躍した試合のリプレイは撮り忘れた。でも本当に強いのでぜひ使ってみてください。)
引きゲー環境と揶揄される中でも、上位に食い込む人は一つ一つのプレイングを間違えず丁寧にこなしており、引き勝負の期待値を最大化する行動ができていたと感じます。
(もちろん、「プレイングなんて基本ノーミスで当たり前だろ」というレベルの人からすれば見え方は違うのかもしれません。自分がその領域に達する日は遠そう。)
そのような上位常連の人たちと渡り合う実力はまだまだ自分にはないと思います。ただ、「盤面の打点が4000を超えないようにして月の書を温存するように誘導してからコンセント」「Dドロさせても耐えられるか迷ってるふりをして20秒くらい間を空けてから殴ってコンセント」といったその場その場での小細工をひたすら積み重ね、ちまちまとDPを稼いだら銀アイコンを獲得することができました。
つまりコンセントが最強ということです。
環境が変わってもまた銀アイコンを獲れるように頑張ります!
それでは。
もけもけ