【世界3位!】2024年3月GRフェス振り返り
皆さんは自分の世界ランクが上からかどうか疑われた経験があるでしょうか?
その事件はあまりにも突然の出来事でした。
ミラティブでラッシュデュエルの配信をしていると、突然「世界8位ってしたからですか?」と聞いてくるアンチが現れたのです。
私は去年12月に行われた第1回GRフェスで世界8位、金アイコン獲得という結果を残しています。配信でも調子に乗って自分の金アイコンを自慢していました。
しかし、どんな実績も結局は過去のものです。過去の栄光に縋りつくのは今に向き合えていない証拠です。上記のアンチも、私が過去の結果をしつこく自慢する様子を見かねて釘を刺してきたようです。
目が覚めました。アンチに屈しないためには次も勝つしかない。負ければ下から世界8位に転落する。そんな悲愴な覚悟をもって第2回GRフェスの開催を待っていました。
前置きが長くなりました。この記事は第2回GRフェスの振り返りレポートです。事前準備や走っている間に考えたことを羅列しているので、読みにくい部分もあるかと思いますが、全編無料ですので最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
事前準備
12月GRフェス以降〜マキシマム登場以前
12月(正確には11月)のGRフェスで環境トップだったレゾナンスやエンシェントが規制で弱体化しました。その後1月に、強力なストラクチャーデッキ「最強なるエースブレイカー」「黒魔導の伝説」が登場します。
また、SEVENSキャラのレベルアップ報酬として、学人以外の全キャラに種族専用バック干渉が配布されました。
12月の環境は万能地雷グレイモヤのパワーがとにかく高く、グレイモヤをまともに食らうだけで致命傷になりうるという状況でした。
各種バック干渉や魔術のカーテンなどのグレイモヤ対策を相次いで実装しているところから、運営のバランス調整の苦心がうかがえます。
2月までの環境をざっくり振り返ると、セブンスロードやバブリーを中心に、マジシャン、最強、レゾナンス、ハンクラGSなど多くのテーマが拮抗する雑多環境でした。
マキシマム登場と環境の激変
3月1日、今期の環境を激変させる第2弾ミニbox「創世のマキシマム」が登場します。
オーバーロード、ハーピィ、雷族、ユグドラゴ等の環境デッキが登場し、ロイヤルデモンズ、セブンスロード等の既存の環境デッキが強化されました。
同時に追加されたスキルは、いずれも攻撃力増減や相手モンスターの表示形式変更などの非常に強力な性能を持つものばかりでした。
これらのテーマが特に環境を変えた側面の一つは、先後の優劣差を埋めたことです。初期のラッシュ環境は、カードプールの狭さやスキルが大人しかったこともあり、先にダメージレースを始められる先攻が基本的に有利でした。
しかし今期は、例えばロイヤルデモンズがスキルで相手モンスターを強制的に攻撃表示にして攻撃を通したり、ハーピィも同じく相手モンスターを攻撃表示にして上級モンスターで攻撃したりと、後攻からダメージレースを始められるデッキが増えたのです。
さらに、後攻の捲り札となる革命的な汎用カードが実装されました。
墓地に落としたカードの中に最上級モンスターがいれば突然3アドを稼ぐ、恐ろしいモンスターです。これは強欲な壺をデッキ外から手札に加えるのと同じことです。
ロイヤルデモンズやハーピィ、雷族はスキルによる種族の縛りが緩いため、エッセルを無理なく採用できました。
これらのデッキは先攻・後攻ともに一定のパワーが担保されており、有志のポイントバトルでもロイヤルデモンズやオーバーロード、ハーピィの上位入賞率は高かったです。
(最強とマジシャンどこ行った?)
ロイヤルデモンズあれこれ
私自身も一通りの環境デッキを触っていましたが、新弾登場から1週間ほどの段階で使用デッキの候補をロイヤルデモンズに絞って練習していました。
ロイヤルデモンズに絞った理由は、①単純に先攻・後攻ともにデッキパワーが高く、②大味に見えて実は繊細なプレイングが要求されるという2点に魅力を感じたためです。
プレイングの一例として挙げられるのは、相手の場に高打点モンスターと裏守備モンスターがいる場合に、スキルを使わずにヘヴィメタルを出し、高打点モンスターを破壊してからスキルを使うという展開です。
何も考えず最初にスキルを使ってみたら相手の裏守備が子守りゴートで、自分のヘヴィメタルを強く使えなかった…という失敗をした経験がある方も多いのではないでしょうか?
このプレイングのために、スキルに頼らずレベルを上げられる宮殿のガーゴイルを採用していました。
こちらが実際にGRフェスで使った構築です。
攻守0のグルーピーを採用している理由は、ミラーで上記のプレイングを対策するためです。
インヴェイジョンやヘヴィメタルで攻める際、リリース要員の下級が余る場合はレベル1のモンスターを優先的に温存し、攻撃表示で召喚します。
こうすることで、相手のスキル温存ヘヴィメタル展開による大ダメージを防ぐことができます。
またエッセルは、①初手で下級しか引けなかった時にアタッカー要員となる上級を探せる点や、②逆に上級複数とセットで引いた時にスキルと絡めて上級複数展開ができる点を評価してフル採用しました。
バック干渉札としてゴーストサイクロンを採用する構築も多く見られますが、私は魔人の熱風を採用しました。ポイントバトル等ではゴーストケアをしてくるプレーヤーが多かったこと、逆にゴーストケアをされた場合に魔人を強く使えると判断したことが採用理由です。ポイバ調整の重要性が身に沁みました。
この他にも、バイヤーで戻すモンスターの選択やコバルトの効果を使う判断など、デッキ内のカードの比率と相談しながら択を選ぶ機会が多く、ロイヤルデモンズは常に頭を使うデッキだったと思います。
事前の感触
有志のポイントバトルやチームメイトとの調整でロイヤルデモンズの回し方を練習しつつ、GRフェス前日を迎えました。
ところでGRフェスの直前に、今年のWCSでリンクスラッシュ部門が正式な種目となることが発表されました。
スピードデュエルのKCカップのように、GRフェスの1位に世界大会の出場権が与えられるといった特典はなく、今回のGRフェスは名誉とプレミアチケットを賭けたWCS前哨戦という位置付けです。
前回はラッシュデュエルの実装初期で様子見半分という人も多かった印象ですが、今回はユーザー全体のラッシュ熱が高まっていたと思います。実際、GRフェス直前のポイントバトルは連日満員開催となっていました。
そんな中で私の目標は、前回と同じく金アイコンの獲得でした。前回よりも厳しい戦いになることが予想されましたが、tier1のロイヤルデモンズを入念に調整したので、正確に回し切れば勝てるという自信はありました。
ところで私が金ラインで使ったのは調整していないハンクラGSです。この話は後述します。
GRフェス本番
初日
夜に仕事から帰宅して早速デュエル開始。序盤は順調でした。
ところが序盤の誤算の一つとして、有利対面だと認識していたハーピィが思いのほか手強く、1万RP帯で伸び悩むことになります。
ハーピィ自体の継戦能力の高さに加え、三姉妹Rの破壊耐性が厄介だったのが主な原因です。
このままハーピィの集団と戦っても盛りづらいと判断して、初日は深夜2時頃に2万RPに乗った段階で早めに撤収しました。
2日目
4時間ほどの睡眠で6時頃に目が覚めました。いつもKC中は6時間以上寝ているのですが、アドレナリンが出ていたのかもしれません。
ロイヤルデモンズミラーの回数が増えたことで、調整の成果もありRPが伸び始めます。
9時半の時点でTOP10まで5000差、悪くない位置です。
アイコンを目指す走り方には色々なスタイルがあると思いますが、上位との差が開きすぎるのは精神的にきついと思ったので、頑張ってTOP10付近に食らいつくようにしました。
その後も順調に勝ち続け、11時30分にTOP10に入ります。
この時点での対面の割合はミラー、オーバーロード、雷、ハーピィの順で多く、これらが8割近くを占めていたと思います。
ロイヤルデモンズは極端に不利な対面が存在せず、コイントスの優劣も少ないので、いかにプレミをせず回し切れるかという自分との戦いになります。
魔人を打つか否かといった微妙な判断は理屈だけで説明できない感覚の部分もあったので、連戦しながらも適度に休み、勘が鈍らないように心がけていました。
増え始めたハンクラGS(グッドスタッフ)相手に手こずりながらも夜のうちに4万RPに到達。
10位圏内をキープして2日目を終えます。
金ラインは5万前半と予想して、焦らず丁寧に盛れば大丈夫だと考えていました。
ある違和感に気付くまでは。
3日目
この日は昼にチームメイトとオフ会をする予定があったので、夕方に勝負をかけるつもりでいました。
朝の数戦でハンクラGSに連敗したものの立て直して連勝、順位は7位に上がります。
ところで今回のGRフェスも普段のKCと同じようにチーム内で通話をしながら走っており、上位帯を走る仲間の配信を見ていました。
すると、とある異変に気付きます。
ハンクラGSが強いらしい。
上位にハンクラGSがいること自体は序盤から知っていたのですが、上振れでドラギアスを引いているだけだろうと高をくくっていました。しかし、ハンクラGSに対して苦戦を強いられていたのも事実です。
元々ロイヤルミラーを一緒に練習していたルカさんも、GSに握り変えて順調にRPを盛っていました。
GS自体は事前準備で多少は試していたものの、環境デッキのスキルパワーに及ばないと判断して本番で使う予定はありませんでした。
ですが、強い人が勝っているというなら話は別です。
今がチャンスか?そう思いながら、東京駅でラーメンを食べました。
おいしかったです。
そして、握り変えたハンクラGSではさっそく3連敗しました。
落ち着け。今は構築か運が悪いだけだ。
上位帯でハンクラGSが勝っている以上は正しく組めば勝てるはずだと考え、走りながら構築を試行錯誤しました。
上位者の使用カードなどを参考にしつつ、最終的に辿り着いた構築がこちらです。
これはドラギアスがとにかく強いデッキです。ドラギアスというカードの強さは説明不要ですが、大抵のデッキはスキルの制約でドラギアスを採用できません。
ハンマークラッシュ・ディールというスキルの最大の強みは構築の縛りがなく、ドラギアスを採用できることにあります。
元々はエンシェントを入れずに上級4枚で回していたのですが、流石に下級ファンタジーが許容できず上級を5枚に増やしました。
また、強力な上級レジェンドであるリボルバー・ドラゴンを採用せず、ブラッド・ヴォルスを採用しています。
確かにドラギアスが最強であるとはいえ、下級ビートの質もこのデッキの鍵を握っているためです。
ロイヤルデモンズに攻められた後の盤面で盾剣や陰陽封陣と絡めて下級ビートをする時に、下級の打点はかなり重要です。
また、ドラギアスビートをしながら横に下級を並べる際にも、下級のステータスによってパワーがかなり違います。
30戦ほどの試行錯誤で構築をまとめ、あとはひたすら回し続ける覚悟を決めました。
夕方18時30分、ついに5万RPに到達します。
前回の金ラインが5万2000〜3000だったのであと一息です。
さらに走り続け、日付が変わる直前の時点で5万3000。
ワンチャンここで金ステイできるんじゃないか?
そんな甘い誘惑が頭をよぎります。
何事も「これで楽になれる」と思った瞬間が一番危ないのですが。
最終日
ステイできない。
7時半頃に起きると、急速に金ボーダーが上がっていました。焦りました。どれくらい焦っていたかと言うと、スクショを撮る余裕もないほどです。
確かこの時点で、5万7000〜8000は必要という見通しになっていました。
2勝追加したくらいでは止まれません。
泣きながら走り続けることを決意します。
この頃にはハンクラGSが手に馴染んでいたので、最後までGSと心中することにしました。
突然勝てなくなりました。
何が起きたのか今でもよくわからないのですが、ゴーストエッセル、turn3マキシマム、先攻モヤ、とにかくこの世のあらゆる上振れを踏みました。相手だけが一方的に最高のゲーム体験をしている状態です。
その後も悪い流れは止まらず、遂に銀ボーダー付近までRPを溶かします。
仕方ない。俺が悪かった。本番中に握り変えたデッキで楽に勝とうしたのが間違っていたんだ。
次の試合に負けたら素直に諦めて銀アイコンを持って帰ろう。
デュエル開始。
相手はロイヤルデモンズ。先攻の3伏せ+1伏せに対し、魔法2枚を伏せつつ下級3体で3面処理。
相手の下級リソースを削ることや自分の魔法が2枚あることを考慮して、ゴーストケアはせずに突っ張ります。ちなみにケアした方が良かったかもしれません。
返しの相手ターン。ゴーストサイクロンで盾剣を割られ、インヴェイジョンで盤面を返されます。
負けじとこちらもトリガードラゴと下級を並べ、切り札の陰陽封陣も打ってリソースを回復しつつ盤面を返します。
相手の攻め手は手札に温存していたヘヴィメタル。ドラゴを破壊されて大ダメージを受けますが、ライフは僅かに200残ります。
ここで上級か陰陽封陣を引けば勝ちだ。
頼む。
引けなかった。
急に意識が遠のき、全身の力が抜けました。
負けるのか。ここで。最後の最後でこんなに溶かすなんて。
どんな言い訳ツイートをしよう。最高RPのスクショは残してあったっけ?
待てよ、まだスキルが使える。一応ドローを見ておこう。今回のGRフェスで最後に引くカードだ…
!?!?!?
トップでドラギアスを引き、気付いたら勝っていました。
流れが変わる。何の根拠もありませんが、なぜかそんな気がしました。
そこから奇跡的な噛み合いが続き、6連勝で5万RPに復帰します。
その後も上振れが止まらず、9連勝チャレンジを迎えます。
相手はオーバーロード。
普段のオーバーロード対面ではturn4までのマキシマムはケアせず、揃えられたら「お前が主人公だ」と拍手を贈ることにしていました。相手の上振れを警戒するよりも、ライフを詰め切れず負けることを避けた方が勝率が高いからです。
しかしこの場面。なぜかわかりませんが、マキシマムをケアするべきだという直感が働き、ライトソーサラーの追撃を放棄してターンを返しました。
次のターン、本当にマキシマムが飛んできました。
このLP差ならライトソーサラーを攻撃されてもライフが100残ります。ターンが返ってきたので、陰陽封陣を打って勝ちました。
結局、連勝は11まで伸びます。
勝った試合の中には、見えているはずのブラフを相手が間違えて破壊するなど、豪運に恵まれたゲームも含まれています。
その後RPを57567まで伸ばし、魂の一戦を迎えます。結果的にはここで止まっても金アイコンでしたが、当時は何が何でも58までは盛ると決めていました。
もう前に進むしかありません。
勝ちました。
通話していたあしゅさんから「もけもけさん、もうリンクス閉じてください」と言われ、鬼のステイを決めました。
結果的に、2時間で1万4000RPを盛るという信じられない奇跡を起こしたことになります。
最終更新で3位、ここまで来ればもう大丈夫です。
最終順位も変わらず3位で、私のGRフェスは幕を閉じました。
おわりに
運に助けられた部分もありましたが、連続で金アイコンを取れたことは自信になりました。
ラッシュが盛り上がる中で結果を残せたので、前回以上に嬉しいです。
WCS予選は今回以上の激戦になることが予想されますが、絶対にシアトルに行くという鉄の意志をもって臨みたいと思います。
ラッシュデュエルはスピードデュエルと比べてカードパワーが低くゲーム性も単純だと思われがちですが、プレーしてみると駆け引きの余地が広く、とても面白いゲームです。
この記事を読んだ一人でも多くの人がラッシュデュエルに興味を持ってくれたら、これ以上の喜びはありません。
私にできることは自分語りnoteを書くこととミラティブ配信でアンチに叩かれることくらいですが、今後も微力ながらラッシュ村の繁栄に貢献したいと思っています。
長文に最後までお付き合いくださりありがとうございました。
それではまた、ランクマの奥地でお会いしましょう!
もけもけ