センター試験直前の体調不良
今回も長文ですが、最後まで読んでもらえるといいなと思います。
センター試験といわれていた当時、試験1週間前の朝、息子はリビングにやってきて寝転んだ。
息抜きに寛いでテレビでも観るのかなと思っていたら、具合が悪いと告げた。
吐き気が止まらない、おしてはひいてという感じで、ずっと吐き気がするという。
正直びっくりした。
飄々としてるように私も夫もみえていた。
迫ってくるセンター試験のプレッシャーに、体が吐き気というものであらわれたのだろう。
こんなことなら、もっと勉強しておけば良かったと後悔してるような話をしていた。
幸いなことに土曜の朝なので、診察している病院はある。
息子は成長とともに比較的健康で、あまり病院にかかることはなかったので、かかりつけ医は特になかった。
自宅から近い病院に連れて行った。
センター試験前で心配だったのか、高3なのだから、考えてみれば一緒に診察室に入ることはなかったと今なら思うが、私も状況にナーバスだったのかもしれない。
普通に付き添いで息子と診察室に入った。
1週間後にセンター試験が控えていて、起きてきた息子が吐き気がしてどうしようもないというようなことを話したような気がする。
我ながら過保護な親ぶりを書いているが、伝えたいことはここからだ。
先生は、自分も大学受験の時に、プレッシャーで体調がすごく悪くて、顔が腫れて唇も腫れ目も開けることもできないような状態で、受験を受けるのも大変だったと。
文章で熱意が伝わらないのが残念だ。
共感してくれて自分の体験で励ましてくれているのが、聞いていてわかった。
ただ、吐き気止めを処方して無理しないようにね、で終わるのかと思っていたから、驚いた。
お陰で薬を飲むことで吐き気は軽減されて、無事センター試験を受けることができた。
これまた2次試験の1週間前に吐き気がすると言われ、同じ病院に連れて行った。
同じように診察室に一緒に入り、前回と同じような症状を話したと思う。
先生は、前回と同様の話を息子にしてくれ、体調が悪いなか試験を受けたが1浪して、南にいく大学か北にいく大学か、受験する大学を悩んだそうだ。体調はまた崩したけど、合格することができたと。
センター試験は、通う高校では学校が手配した試験会場近くのホテルに2泊3日の日程で、バスで先生が引率して試験に臨む。当日のお昼の弁当も手配される。
2次試験は、もちろん個人で宿泊するホテルを予約、切符を手配して受験する。
親が同伴することに賛否はあるようだが、ホテルで見かけた受験生を見て、親がついてきて良かったなと思ったことがある。
朝食付きのプランにしたので、朝食会場に息子と一緒に行って食べて、私だけコーヒーを飲んでから部屋に戻ることにし、息子だけ先に部屋に戻った。
親子で宿泊してる人も一定数いた。
そんななか、1人でレジ袋を持ってやってきた男の子がいて、私の近くの席に座った。
1人で来てるなんて偉いなと感心した。
でも、その男の子の動作を見て心配になった。
なぜなら
吐き気があるのだろう。
レジ袋に顔を入れている。たぶん、吐いていないと思うが、吐き気が止まらない様子だった。
あれは、息子と同じ状態だ。過度のプレッシャーからくるものだろうと思った。
親はついてきてないのかな、息子も薬を飲んでなんとか吐き気を抑えている状態だったから、見てて他人事に思えなかった。
その後、どうしたのかはわからないが、他人に何を言われても、万が一の時に親がいると対応ができるメリットもあるなと思った。
だから、考え方は家庭それぞれでいいと思う。
私は時々、家で夫にその病院の先生の話をする。
時と場合によって、患者を励ますことができる先生はすごいと思う。
しかも、成功体験だけの話ではなく、1浪した体験まで披露して励ますのは出来るようで出来ないと思う。
いい先生だったなと今でも思う。
残念ながら亡くなられた。
もう一つ残念なのが、息子が覚えていないということだ。それどころではなかったのかしれないが。
私が診察室に入っていなければ、ここで書くこともなかったし、付き添いの親の方に話が刺さったというオチもなかった。
色んな意味で受験は当日までわからない、それだけははっきりしている。