まだ決心する時期ではない
これは、内舘氏が「退職すべきかどうか悩んでいる人たち」に必ず言う台詞だという。退職云々ほど大きな問題でなくても、始めたいことがあるが決心がつかないとか、どちらにすればよいか決められないとかいう程度のことなら、誰しも思い当たる節があるだろう。そういう時は、決められないことよりも、決められないままの状態が辛かったりする。かといって、迷っている状態に耐えられず自分で締切を作って決断したところで、正しい(自分の気持ちに沿う)選択ができるとは限らない。ちょっとした品物でさえ、時間に追われて選ぶと失敗することがある。時間があるのなら強引に決断することはない。
決められないのではなく、決める時期が来ていないのかもしれない。待つ、という決め方もある。決められない自分を持て余したり悲しんだりする必要はない。私たちは自分が考えて決断を下すと思っているが、「何の力も入れずに」といわれるように、本当に決めるのは自分では、少なくとも自分の意思ではないのかもしれない。
ところで、AとBのどちらをとるべきかという問題については、「迷う時はどっちを取っても間違い」という説がある。あちこちでこの説を提唱しておられる西原理恵子氏の子育てマンガには、
というシーンが登場する。(2019.10)
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