勇気が出ない時には
今年の一月、ある人にメールしたいと思う出来事があった。しかし勇気が出ない。最後に連絡したのいつやっけ、と去年の手帳を開くと、○○座(自分の星座)は「未来への種をまく」年だ、と書いてあるのが目に入った。特にそれらしいこともなく終わったな、とぼんやりしていてふと、未来への種をまく=トライ、なのでは、ということに気づく。それならいろいろまいている。
種をまく年=何かいいことが始まる年、と勝手に考えていたので、何も始まらなかったということは・・と思ったのだが、よく考えてみればいいことが起こるのは種をまいた年ではなく芽の出る年であろう。種なら、芽が出るのも出ないのもある。今日まいて明日咲く花はない、などと言われるが、必ず芽の出る種もない。だからといって、芽が出なかったらどうしよう、とおそるおそる種をまくということは普通、ない。種をまいたり球根を植えたりするのは楽しいことだ。花を咲かせたいという思いが光っていて、芽が出るか出ないかという所は霞んでいるからであろう。
だとすれば、勇気が出ない、つまり芽が出るかどうかが気になるのなら、花を咲かせたいという気持ちに焦点を合わせればよい。そもそも、何としてもやりたいことに対しては、失敗するかどうか、なんて考えていられないはずだ。
うまくいくかどうか、ではなく、やりたいかどうか。勇気の問題は、もしかしたら、熱意の問題かもしれない。心底その花を見たいと思うなら、種をまくだけである。(2021.10)