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第Ⅱ部勇者パーティ編 第10章 魔法学院ミユ編 4.エルミアの冒険者デビュー
今日は、エルミアの冒険者デビューの日だ。一緒に、冒険者ギルドに行き、登録を済ませることにした。
そして、私は、ミユとエルミアとパープルに、パーティーを組むことを提案した。
「ねえ、一緒に、ダンジョンにもぐるのだから、パーティーを組まない?」
「私は、賛成」
ミユが直ぐに返事をした。
「エルミアは、どう?」
「私なんかが、パーティーを組んでもいいのですか?」
「何を遠慮しているの。いいに、決まっているでしょ」
「それでは、お願いします」
これで、パーティーを組むことも決まった。冒険者ギルドの中に入っていくと、受付にシェリーがいた。
「シェリー、久しぶり」
「あら、キリ、本当に久しぶりね。今は、魔法学院に行っているの?」
「うん、そうだよ」
「今日は、どうしたの?」
私は、エルミアをシェリーに紹介した。
「このエルミアの冒険者登録に来たの。お願いできる?」
「ええ、いいわよ。ちょっと待ってね。書類を持ってくるから」
奥に、行きかけたシェリーを止めて、声を掛けた。
「シェリー、パーティー登録もお願いします」
「はい、いいですよ。パーティーの皆さんは、お揃いですか?」
「「はい、ここに居ます」」
キリの横に、ミユとエルミアとパープルがやって来た。
シェリーは、急いで奥の部屋から書類を持って来た。
「はい、それでは、これにお書きください」
エルミアは、必要な事を記入していった。そして、用紙をシェリーに渡した。ミユも、用紙を提出した。
「はい。これで、結構です。費用は、どうしますか?」
「シェリー、私のIDから、払います」
私は、シェリーにIDを渡した。
「それじゃ、少し待っていてね」
シェリーは、また、奥に消えていった。暫くして、エルミアのIDとミユのIDを持って、やって来た。
「エルミアとミユ、これで、冒険者よ。詳しい内容は、キリに聞いてね」
「はい、ありがとうございました」
「それじゃ、パーティーの登録をするね。パーティー名は、決まっているの?」
「あっ、決めていなかったね。どうする?」
私達は、顔を見合わせた。すると、ミユが提案してきた。
「皆、魔法学院の生徒だから、それにちなんだ名前がいいのでは?」
「そうだね。それでいいよ」
「それなら、マジック・スクールで、いい?」
「いいけど、在りきたりじゃない?」
「いいわよ。私は、それで」
まあ、名前なんて、いつでも変えれるし、取り敢えずは、いいかな?
「シェリー、決まりました」
「それじゃ、ここに書いてください。それから、皆さんのIDを預かりますね」
「「はい」」
これで、エルミアの冒険者登録とパーティー登録が終わった。
「それじゃ、これから、ダンジョンにいくね。最初だから、初級ダンジョンにするね」
エルミアの服装が、魔法学院の制服のままなのが少し気になったが、まあ、初級だし、危なくなったら、進むのを止めるだけだから、このまま行くことにした。
「エルミアは、転移魔法って、知っている?」
「いいえ、知らないわ」
「今から、実演するよ。だから、皆、くっ付いてね」
「「はい」」
パープルは、私の腰に抱き付いた。それを見たミユが同じように、私の腰に抱き付いた。そして、エルミアも勘違いして、私の腰に抱き付いた。エルミアに抱き付かれたのは、初めてだったので、少し、恥ずかしかった。
「それじゃ、いくね」
「「はい」」
私達は、転移魔法で、初級ダンジョンの入り口まで、移動した。そして、初級ダンジョンの入り口に移動した。それから、私達は、初級ダンジョンの出入口で、係員に冒険者IDを見せて、手数料を支払った。
「さあ、いよいよ、ダンジョンよ」
「「はい」」
パープルが先頭で、次に私とエルミア、その後をミユがいる。私は、まず、闇魔法で、全員に結界を張って、防御力を高めておいた。特に、エルミアは、普通の服装なので、気を付けた。
「スライムが出て来たわ。エルミア、倒してみて」
「はい」
エルミアは、火魔法を使って、スライムを倒す様だ。
「火球」
スライムは、消えて、小さな魔石が出て来た。
「上手よ。その魔石を拾っておいてね」
「はい」
「あっ、そうだ。エルミアは、アイテムボックスを持っている?」
「いいえ、ありません」
「それじゃ、これあげるね」
私は、初級のアイテムボックスを一つ、エルミアに渡した。これで、アイテムを100個入れることができる。
「それに、魔石を入れていってね。後で、冒険者ギルドで、買って貰えるよ」
エルミアは、スライムを倒しながら、魔石をアイテムボックスに入れていった。もう、既に、20個は入れたようだ。
「それじゃ、慣れて来たみたいだから、次の階層に行こうか?」
「はい、お願いします」
エルミアが、答えた。私達は、第2階層に潜ることにした。
「少しずつ強い魔物が出てくるから、用心してね。いい?」
「はい、分かりました。」
私達は、また、パープルを先頭に、進んで行った。第2階層では、角ウサギがいる。これは、素早いので、火球では、倒し難い。エルミアは、どのように倒すのか、少し興味がわいた。
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