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第Ⅱ部勇者パーティ編 第10章 魔法学院ミユ編 2.ミユの初めての授業
今日は、ミユと一緒に授業に出席する最初の日だ。今日の最初の授業は、黒魔導士のカエザー先生の火魔法の初級講座だ。初級講座は、先生と同じ魔法を実行するだけだが、たまに、面白い魔法を経験することが出来る。
教室で、待って居ると、カエザー先生がやった来た。
「おはようございます。私が、この火魔法の初級講座を担当するカエザーです。よろしく」
「「よろしく、お願いいたします」」
「それでは、私に続いて、魔法を起動してください」
カエザー先生は、火魔法を次々に実演していった。私達は、カエザー先生に遅れずに、魔法を起動することができた。私は、隣にいるミユの様子を見ていた。でも、すべて、完全にこなしていた。やっぱり、ミユは、優秀だわ。
「それでは、最後に、今日のまとめの魔法をしますね。
火球」
私達も、同じように、火球を作った。
「「火球」」
「次に、この火球を赤色から、青色に、そして、白色に変えてください」
私は、言われたように、温度を上げて、火球を白色に変化させた。
「キリ、色を変えるって、意味がわからないわ」
「火球の温度を上げるだけよ。それで、自然に、色が変わるわ」
ミユは、私が言ったように、音頭を上げていった。
「できたわ。キリ、見て!」
「ミユ、上手ね。ここまで、出来れば、火魔法は大丈夫ね」
「はい、少し、自信が出来ました」
それから、ミユと私は初級講座を受けたが、ミユは問題なく、すべての魔法をこなしていた。昼食には少し早いので、私は、ミユを誘って、図書館に行くことにした。
「ここが、魔法学院の図書館よ。魔法に関して、色んな本があるわ。それと、この国の歴史も分かるわ」
ミユは、本が好きそうだ。本を熱心に眺めていた。そして、1冊の本を手に取った。
「キリ、この本、読めないわ」
「あっ、それは、だめね。先に、文字を覚えないといけないわ」
「でも、それって、時間が掛かるわね。今は、読める本を選ぶわ」
「そうね。何か、方法を考えるわ」
既に、書籍のデータベースは完成していた。だが、AIについては、研究が途中で、止まっていた。やはり、一人で、すべてを処理していくのは、難しい。時間が掛かりすぎるようだ。
私は、部屋に戻って、アリエスを作った。
「アリエス、AIを完成させてくれる?まずは、翻訳関係からね」
「キリ、分かったわ」
アリエスは、サンライズ商店の本店の地下施設に転移魔法で、移動した。そして、そこにある施設を拡張して、新たに、AIの研究用のサーバを複数設置した。そして、データセンターへの接続用端末を用意した。
「さて、私一人では、時間が掛かりすぎるわね。誰かを雇いたいわ」
アリエスは、商業ギルドに転移魔法で、移動した。商業ギルドに入ると、受付にガーデニアがいた。
「こんにちは。人を募集したいの」
「どんな、条件ですか?」
「若くて、好奇心が旺盛で、賢い人ね」
「そんな人がいますか?」
「何とか、探して、お願い」
「お金を出せば、人は集まりますよ。給料をいくらにします?」
「そうね。普通は、どれぐらい?」
「月に、金貨30枚ぐらいですね」
「それなら、月に金貨50枚で、募集します。よろしく」
「はい、それでは、早速出しておきます。面接日は、何時にしますか?」
「そうね、1週間後でいいわ」
「わかりました」
アリエスは、商業ギルドを後にして、サンライズ商店の本店の地下施設に転移魔法で、移動した。アリエスは、面接の時に使う質問を考えていた。少なくとも、若くなくてはいけない。そこで、最高年齢を12才にすることにした。次に、質問内容を考えた。多くの質問をすれば、よりよい人材が集まるが、時間が掛かるので、簡単な質問を2つすることにした。
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いよいよ、今日が、面接の日だ。アリエスは、商業ギルドに行き、応募者の履歴書を見て行った。当初の予定通り、12才以下だけに、面接を実施することにした。ガーデニアに、その旨を伝えて、面接会場を説明した。
「はい、わかりました。それでは、面接の場所と時間を説明しておきます」
「よろしく、お願いします」
アリエスは、面接会場の本店に転移魔法で、移動し、面接の準備を始めた。
本店の従業員に、面接に来た者を地下の施設に案内するように伝えて、アリエスは地下施設に入っていった。
「失礼します。私は〇〇〇です」
「そちらに、お掛けください。まず、1問目です。ここに来るまでの道順をあなたの家から、教えてください」
………
「候補者を10人に絞ることが出来た。でも、まだ、多いね」
アリエスは、結果を伝えるために、もう一度商業ギルドに転移魔法で、移動した。
「ガーデニア、面接が終わりました。でも、まだ、人数を絞り切れないので、候補者を試用期間という形で、採用するつもりです」
「試用期間は、どれぐらいですか?」
「1月を予定しています。ただし、その間も、当初の予定の月に金貨50枚は、お支払いします。但し、1月後に、採用を継続するかどうかを判断します」
「わかりました。そのように伝えておきます。働いて貰うのは、何時からですか?」
「明日からで、結構です。もし、遅くなるなら、その人の都合に合わせてください」
「わかりました」
アリエスは、ガーデニアに別れを告げて、明日からの仕事に下準備を始めた。そして、採用した従業員にして貰う仕事を確認していった。
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