童話・もしかしたら...「えんどう豆の偽りでも君といたい」
✧こちらはクリスマス企画での台本
フリー台本として投稿していますのでお気軽に♡
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(語り)
この世界には沢山の国がある
これはとある小さな国の王子様のお話
彼は20歳になると結婚相手を探さなければならない
国王命令だからだ
果たして姫は見つかるのだろうか…
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おはようございます、国王
私になにかお話でしょうか?
結婚ですか…私はまだ結婚は考えたくありません
もう少しお時間いただけませんか?
(国王から拒否され姫を探す旅に出ろとの命令)
旅にですか!?
え!?これから?いくらなんでも…
…わかりました
支度してきます
*廊下を歩く音
はぁ…また旅に出ろか
今回で三度目
なんでそんなに結婚させたがるんだ?
次で見つけてこいと言われても…
僕にだって本当は結婚したい人がいるのに
どうやったらいいんだ?
あの人と結ばれる為には…
旅は行くしかないか
୨୧┈┈┈┈┈場面変更┈┈┈┈┈┈୨୧
(旅から帰宅)
ただいま帰りました
残念ながら私の意中の姫はいませんでした
えぇ…素敵な姫様ばかりでしたが私にはつりあいません
はい…
では、失礼します
*廊下を歩く音
姫か…姫じゃないといけないんだよなぁ
でも僕にはあの人しかいないんだ
よし…決めた
(ここから王子の作戦が始まる)
*少し間を置く
(召使いに対して)
ん?どうした?
そこに置いといてくれ
あとは自分でやるからさがっていていい
*ドアを閉める音
*嵐で雨や窓が揺れる音
ん?なんだこの音…
うわっ凄い嵐
あの子大丈夫かな…
*ドアもしくはベルの音
どうしたんだ?
あぁ招き入れてあげて
ずぶ濡れじゃないか!こんな夜に一人でどうしたんだ?
(ずぶ濡れの女性が訳を説明している)
そうか…道に迷ってしまったのか…
このままでは風邪ひいてしまうから、さぁお風呂で温まってきたらいい
*しばらく間を置いてください
あがったようだね
はい。温かい紅茶を用意したよ
ゆっくり飲んで
(召使いに対して)
あ。君はもういい。さがっていいよ
*ドアを閉める音
ごめんね…呼び出して
まさかこんな嵐になるとは思わなくて…
それにしても君芝居うまかったね
うちの召使い達も信じていたみたいだし(笑)
僕は君と結婚したいって言っただろ?
他の姫なんかと結婚したくないんだ
ただ…君は姫じゃない…
だからどうにかして姫に仕立てあげるしかないんだ
バレたら…その時は二人でこの国を飛び出そう
きっと母が姫かどうか確かめるためにマットの下に小さなえんどう豆1つ置く
次の日「寝れましたか?」と聞かれたら必ずなかなか眠れなかったと答えてくれ。きちんとした姫はマットを何枚重ねても小さなえんどう豆がゴロゴロしてたら眠れないんだ
今までそうやって何人も確かめてきたんだ
姫だと確信する為には必ず君にもするだろう
だから僕の言った通りにしてくれ
୨୧┈┈┈┈┈┈翌朝┈┈┈┈┈┈୨୧
(母との会話で女性の事を話している)
なんでしょうか
はい
そうてすね
私もそう思っていました
きっと優緖正しき所の姫だと
あの優雅で上品な佇まい、笑顔も素敵ですしね
えぇ、昨日お話させていただきました
私もあの方となら…
わかりました、お母様
*ノック音
僕です、失礼するよ
上手くいったようだね
あぁ…
こんな風にしか出来なくてごめんね…
これも全て時期国王になる僕のせいだ
君には大変かもしれないけど僕はこれからも君の事を精一杯守るつもりでいる
何不自由なく生活して、君に幸せを与えたいと思っているんだ
あぁ…愛してるよ
世界で誰よりも君の事を愛してる
これでやっと一緒になれるね
二人で幸せになろう
end.