このロボアニメを見るべし・第一回『蒼き流星SPTレイズナー』
ハイ、始まりました。モ人の新しいマガジン「このロボアニメを見るべし」
記念すべき(?)第一回は『蒼き流星SPTレイズナー』
基本データ
1985年10月より翌年6月まで全38回TV放映(打ち切り)。その後同年10月に53分のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーションの略、映像ソフト販売という事)にて完結。
放送自体は連続して行われたが、3月20日放映の第24話までが第一部、総集編一週を挟んで年度が明けた4月3日放映の第26話から第二部として作中で3年の時間経過、状況の変化がおこっている。詳しくは後述。
ストーリー概要
「僕の名はエイジ。地球は、狙われている」
時は1996年、火星まで進出していた人類。しかし、アメリカとソ連(!!)は地球上での冷戦構造をそのまま地球の外にまで持ち出していた。終わりの無いにらみ合いが続く火星の地で行われていた国連主催のコズミック・カルチャー・クラブ(宇宙体験教室)に参加していた少年少女達の前に現れたのは正体不明の機動兵器『SPT(Super Powered Tracer / スーパー・パワード・トレーサー)』たちだった。破壊の限りを尽くし、降伏も認めてくれない非道な振る舞いを前に、死を覚悟する少年少女達の前に立ったのは、蒼いSPTで地球人を助ける少年、アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ(演じるのは井上和彦さん)だった。
見所その一「誰からも理解されなくてもひたむきな主人公:エイジ」
物語が始まって、すぐにエイジ以外の主人公らは絶望的状況に落とし込まれます。なんてったって「エイジが来てくれなかったら死んでた」というのと「エイジがSPT(に乗った異星人=グラドス人)を連れてきたんだろうが!」というやり場のない怒りがない交ぜになってるんです。
かたや、助けた地球人に疎まれながらも、グラドスから地球にピンチを伝えにきたエイジもやはり地球人であり、グラドスからも追ってがかかっています。姉の婚約者であり、尊敬できる軍人である「ゲイル先輩」から追われながらも理解を求める姿なんか涙を誘います。
ストーリーが進むにつれて、地球人チームの一員として迎え入れられるエイジ。ようやっと、差別・偏見から解放されたかに見えたタイミングで、違う組織からはぶられるエイジ。次々に理不尽が襲いきます。
そして、二期では吹っ切れたかのようなイメチェン(?)このあたりは、是非画面でご確認を。
見所その二「無機質なナビゲーションシステム・レイと臨場感あふれるメカ戦、ネジの外れた悪役」
ロボアニメなんだし、ロボットアクションの魅力も書かなきゃ。
というわけで、この「蒼き流星SPTレイズナー」のロボ的魅力といえば、やっぱりドラえもんのようなカラーリング・体型…ではなくて。戦闘シーンを盛り上げてくれるナビゲーションシステム・レイの無機質な状況報告と合理的判断、それに従い、時にはねじ伏せるパイロット・エイジとのかけあいですね。
「インフォメーションメッセージ。レンジワンナイニテッキシンニュウ。リダツヲスイショウ」
「ダメだ!僕が離れると施設の守りがなくなる!なんとかしろ!!」
「リカイフノウ」
あと、無機質に見えたレイが…っとっとっと、第一部終盤のクライマックスに関する事なので、ご興味のある方は是非。
ネジの外れた悪役も出てきます。もうね、ゴステロ=サンがサイコーなんですよ。ゲスの極みという単語が流行ってるようですが、当時そういう言葉があったらキチ○イなんて言わずにそう言ってたかもしれません。…いや、違うな。やっぱゲス、というよりキ○ガイのほうがしっくりきますワ。
「脳がはちきれそうだぜぇ!」
「脳がぁぁ~!!脳が痛いぃぃっ!!」
「骨の砕ける音を聞きながら死んでいけぇぇぇぇ!!」
「約束ってのは、する時より破る時の方が刺激的で面白いんだぜぇ!」
「貴様は俺の心をズタズタにした!今度は、てめぇら姉弟を俺がズタズタにしてやる!!」
…改めて見ても強烈なキャラでしたね…ゴステロ様…
打ち切りで、話数もそんなに多くなくて手頃(失礼!)シリーズものでもないので基礎知識不要(昭和ガンダムはこのあたりが弱いか。シリーズとしての厚みがあるのはいいんだけど、ご新規さんが尻込みしちゃうんですよねぇ…)
手始めに、あんまり最近でもなく小難しいものでもなく、シリーズとしての文脈を理解してなくてもOKな線という事でバルディオスに近い雰囲気の(?)レイズナーをオススメしてみました(ってバリバリrennyさん意識してるじゃねーか)
この連載のきっかけは
ロボに任せていい事と任せたくない事
をご覧ください。
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